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脂肪吸引のよくある質問をまとめました

2015年09月07日(月) | カテゴリ: 美容外科, 脂肪吸引・痩身・ダイエット
脂肪吸引について良くある質問について解説します。

特に手術後のケアについて
日常診療でよく聞かれる疑問にお答えします。

<術後の痛みはどのくらいですか?>
実際に脂肪吸引をする部位の範囲にもよりますが、
皮下の脂肪層は筋肉に接しているということがあり、
その部分に操作が加わることにより筋肉痛に似た痛みがしばらく続きます。

期間は平均すると2~3週間程度であることが多いです。
その間、通常の日常生活は可能ですが、激しいスポーツや
ジムでの筋力トレーニングなどは難しいレベルの痛みです。

仕事も体を使う力仕事や長時間歩き回るような仕事では
支障がある可能性がありますが、デスクワークなら全く問題ありません。

しかし、もし仮に痛みがあったとしても
痛み止めの内服薬を服用することで充分に痛みを抑えることは可能です。

<吸引後の皮膚表面は滑らかに仕上がりますか?>
皮膚にしわや凹凸が生じないよう滑らかに仕上げるには、
皮膚直下の浅い深さの脂肪をある程度残すことが重要です。

このレベルの脂肪を取り過ぎると、皮膚表面がガタガタの
凹凸になる可能性がありどうしても一層は残さざるを得ません。

脂肪吸引の治療後、ある程度腫れが落ち着いた段階で皮膚をつまんで
「まだ脂肪が残っているような感じがします。これも取れないものでしょうか?」
とおっしゃる患者さんが時々いますが、その脂肪は実は理由があって
意図的に残しているということを御理解頂ければと思います。

明らかに周囲に比べて一部突出しているような箇所があるケースでは、
脂肪の取り残しの可能性がありますので、
その際は相談の上で手直し的な治療を一部に追加することはあり得ます。

<術後の圧迫について>
脂肪吸引において、術後の吸引部の圧迫は重要です。

圧迫する目的は、吸引を行った部位の皮膚を
皮下組織(床側)に密着させることで皮膚のたるみが生じることを防ぎつつ、
腫れを早く引かせることにあります。

この際、圧迫が均一にかからないと、圧がかかっていない部分が
飛び出し、突出して見えてしまうなど様々な問題が生じます。

圧迫のサポーターは、患者さんがご自身でお持ちのサポーターを
希望されるケースもありますが、吸引後の圧迫専用のものではないため
うまく均一に圧がかからずに結果が滑らかに仕上がらないリスクが高くなります。

出来ればクリニックで用意した専用タイプのものを使う方が無難です。

手術当日は、脂肪の吸引管を挿入する部分から滲出液が出るため
これを吸収するガーゼを同部に当てて固定する目的で、
包帯を巻いて圧迫を行います。

翌日には包帯を除去して、
専用のサポーターで圧迫を開始することが多いです。

圧迫が必要な期間は、最低でも1ヶ月は必要で、
可能であれば2~3ヶ月間するなら完璧と言えます。
頑張って続けましょう。

<術後の腫れ・内出血は?>
術中の内出血や、もともとむくみやすいなどの
体質的な要因も関係するため一概には言えませんが、平均すると
内出血による青・紫や赤い色などが皮膚面に見えるのは2週間くらいです。

腫れも2~3週間で90%はひきます。

ただし、後ほど述べますが手足の吸引の場合
末梢部(肘下・膝下)のむくみはもう少し長く続きます。

<吸引管の挿入部位の傷跡について>
脂肪吸引では、脂肪を吸うための吸引管を
5mmほど皮膚を切開することにより皮下に挿入するため、
小さなものですが厳密に言うと傷跡は残ります。

皮膚切開した部位は通常縫合するため、1週間目に抜糸が必要です。

そして、その傷跡は1ヶ月目に赤みがピークに達し
それから色味が徐々に抜けて3ヶ月から6ヶ月の間で徐々に目立たなくなります。

傷跡はほとんどの場合白くなるので肌の色に近くなりほぼ分からなくなります。

ただ、脂肪吸引の際に挿入部の皮膚に吸引管が当たり
摩擦によるダメージ等が加わると赤みが長引いたり、
傷跡が多少目立って残ることがあります。

できるだけこのようなことがないように、
吸引管の挿入部の皮膚を保護する様々な方法が考え出されています。

具体的には、吸引の際に同部にテープを貼ったり、
ガーゼを当てて直接吸引管が皮膚面に当たらないように保護するなどです。


<日常生活で気をつけることは?>
通常の日常生活を送ることが可能です。

施術の直後の入浴や飲酒など、血流の良くなるようなことは当然避けますが、
シャワーなら吸引管の挿入部の傷口にテープを貼って翌日から可能としている
クリニックが多いです。

この施術の場合、術後あまり安静にし続けることは好ましくないとされます。

痛みの関係上、運動などは自ずから難しいですが、
あまり寝てばかりいると血流が鬱滞して血栓症の原因となることがありますので
出来るだけ普段と同じ活動性のレベルを維持するように心がけましょう。

<術後のむくみについて>
脂肪吸引の施術の際には、脂肪層において吸引管を速いスピードで
前後に動かす動作を繰り返しながら脂肪を吸引除去するため、
多少なりとも静脈やリンパの流れがダメージを受けます。

従って太もも、二の腕など四肢の脂肪吸引において
吸引部位より末梢側つまり肘下・膝下でむくみが長引くことがあります。

逆に、腹部、背部など体幹部の吸引においてはこのような症状はまず見られません。

回復までの期間は最短で3ヶ月最長で6ヶ月程度です。

若干長く感じますが、今のところ、
このむくみの症状を完全に予防する方法はありません。

むくみの程度はかなり個人差がありますが、
どうしてもむくみがきつい時は、圧迫をかけるサポーターを装着して
静脈・リンパの環流を促すなどの処置をとり回復するまでの期間を
辛抱強くしのぎます。


<運動はいつから可能ですか?>
施術後の筋肉痛にも似た痛みが、
2~3週間は継続するため運動の開始可能まで1ヶ月近く掛かることが多いです。

もちろん痛みの感じ方には個人差があるため
もっと速い時期に運動を始めることも可能です。

あくまで痛みの治まり方次第であり必ずしも安静にする必要はありません。


<血栓予防対策>
脂肪吸引の後に一番注意しなくてはならないのは、血栓症予防です。

脂肪吸引は充分に脂肪が取れることや出来映えも確かに重要ですが、
かなり確率は低いとは言え、血栓症は一度生じると重篤な合併症を引き起こす
可能性があるためその対策には充分に気をつける必要があります。

手術中に広範囲の吸引を行った場合相当量の体液をロスするので、
クリニック側でも点滴で補液を充分に行い血液の粘度を下げるなどの処置を取りますが、
患者さんの側でも心がける事が何点かあります。

それは、帰宅後十分な量の水分を飲んで補給し
血液の粘度を下げサラサラにするよう心がける点です。

また上にも既に記しましたが、
施術後の痛みがあるため安静にしなくてはと考えがちですが、
寝てばかりいると血流が悪くなり血栓が生じやすくなるので
出来るだけ頑張って普段通りの生活を心がけるということです。

また、痛み止めの中にはバファリンのように血栓溶解作用のあるものがあるため
寝る前と起床時にそのようなタイプの痛み止めを服用することで
血栓症をある程度予防することが出来ますので、
この施術を受ける予定のある方は市販のものでも結構ですので
前もってご用意されることをお勧めします。
(もちろんクリニックでも処方できます)

以上が脂肪吸引を行った後に注意すべき点で、
実際に患者様から質問や相談の多い項目になります。

これらの留意点に注意して施術を受けて頂くことで
安全でトラブルなく、良い結果を得ることが期待できます。




脂肪吸引は、以前よりも敷居が下がってきてはおりますが、
より安全でよい結果を残すためにもこのような説明をきちんと行い、
納得いただいたところで施術を行っています。

気になる部位の脂肪があれば是非ご相談にいらしてください。
※みずほクリニックでは一律どの部位も98,000円で脂肪吸引を行っています。

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士