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VビームII(Vビームperfecta)による赤ら顔治療

2017年04月24日(月) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
去年の12月にVビームIIレーザーを当院に導入して以来、
そろそろ良い結果が上がってまいりましたので、ご覧にいれましょう。

ちなみに、VビームIIとは波長595nmのヘモグロビンに吸収されるレーザー光を発振する機種で、
ヘモグロビンに吸収された熱が余剰血管を焼いて破壊することで、

・赤ら顔
・毛細血管拡張症(顔、足など)
・酒?
・単純性血管腫
・苺状血管腫
・赤ぼくろ
・静脈湖

などの血管の異常による皮膚の色調異常を治療するマシンです。

つまり、赤みと皮膚面の血管病変全般に有効なレーザーです。

このジャンルの同様なマシンとしてサイノシュア社のシナジーもあり、
それぞれが東西両横綱のような位置づけですが、知名度と導入しているクリニック数では
Vビームのほうが上回っています。つまり、Vビームのほうがよりメジャーなマシンと言えます。

ところで、シナジーとVビーム両方を所有しているクリニックの先生の意見としては、
両者の機能は完全に互角ですが、実は購入段階ではそれぞれの機能はわずかに抑えられており、
両者ともに購入後基板交換とプログラムの入れ替えによりチューンアップしアップグレードすると、
その機能を最大限にまで引き出すことができます。

VビームIIは、Vビームの上位機種Vビーム・パーフェクタと同等の機能を発揮出来るマシンですが、
このアップグレードを経て文字通り完全体(パーフェクタ)となります。

ちなみに、当院では赤みに対する治療のオプションとして、VビームII、アイコン(IPL)
ロングパルス・ヤグ(エリート)の3つの選択肢があります。

おおよその使い分けはありますが、実際は照射後の皮膚(血管)の反応性や
痛み、予算、治療に必要な回数と頻度、保険治療もしくは自由診療などを勘案し、
治療前および治療過程において患者さんとよく相談しながら毎回何を行うか決めています。

さて、下は頬の赤みが強い、いわゆる「赤ら顔」の中年女性です。



この状態に、VビームIIにて10mm径スポット、パルス幅10msec, 出力8Jという
比較的マイルドな設定で、1パス(=1周)照射を行いました。

下が3ヶ月目の状態です。


Vビームにせよ、IPL、ロングパルス・ヤグにせよこういった血管のスジがハッキリと見えず
面状に赤みが連続的に(地図状に)広がっているパターンでは、通常5回から10回などの照射が
必要なケースが多いのですが、1回でここまでの結果が出せる例は珍しく非常に良く反応したため、
ご本人の了承を得て、今回写真を使わせて頂きました。

確かに、この切れ味の鋭さは、今までに使ってきたアイコン(IPL)や
ロングパルス・ヤグにはないもののように感じます。

ただ、マイルドな条件での照射と上には書きましたが、それにも関わらず1週間ほど照射部位での
内出血と顔全体の腫れが目立ち気になったとのことでした。

患者さんいわく、「ワッフルの模様のようなあと」がしばらく頬に生じ不安になったとのことでした。
(もちろん、施術前に内出血・腫れの可能性については十分に説明済みではありましたが。)

このような症状は、他の赤み治療の機器であるアイコン(IPL)やロングパルス・ヤグでは
よほど強く打たなくては生じ得ない副作用ですが、Vビームではしばしば見られ、個人差が大きい現象です。

血管系への作用が強いレーザー特有の現象と理解しており、
同じ出力で打っているにもかかわらず、軽度の赤みが1日で引く人から、
内出血が生じると消えるまで1週間から10日かかる人まで様々です。

しかし、一つ言えることは腫れや内出血が生じ安い人の方が
むしろ少ない回数で治療効果が出やすいような印象があります。
それだけ、レーザーに対して血管が反応しているということの証なのでしょう。

副作用があっても早く結果を出したければ、強めに打つという方法もありかと思いますが
このあたりは、やはりあくまで患者さんと毎回相談して決めてゆくしかないと思います。

ダウンタイムを最小限におさえつつ、最大限の効果を最小回数で得られることが一番の理想ですが、
この条件を探すのが今後の課題となります。
赤みや皮膚面の血管病変治療に適したVビームIIレーザー詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:VビームIIによる赤ら顔治療 費用:19,800円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士