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眉のアートメイク:入れることも取ることも出来ます。

2017年11月06日(月) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
当院では、アートメイクの治療として
「入れる」ことも「取る」ことも両方行っています。

患者さんの割合としてはアートメイクを除去する希望のほうが多く、
クリニックでアートメイクを入れられることをご存知ない方も多いようです。

なおアートメイクは、取る施術が案外難しく、皮膚に入った色素に鉄(酸化鉄)が
入っているかどうかが治療の際の重要なポイントとなります。

レーザーで除去する場合、色素に鉄分が入っているとレーザーに反応して黒く変色しまいます。

黒く変色した後に、繰り返しQレーザーを当て続ければ色を薄くすることが出来るケースもありますが
相当な回数がかかる他、場合によっては完全には取れないこともあります。

また色素に鉄が入っていると、MRIで顔面・頭部の撮影を行う際に
磁気に鉄が反応して熱を発生し熱傷を引き起こすリスクもゼロではありません。
通常は、問題となることは滅多にないはずですが、安全性が完全に保証出来るとまでは言いがたいです。

それなら、鉄無しの色素を入れればいいのではないか?と思うかもしれませんが、
鉄分が入っていないと、色の皮内への残り(つまり定着率)が悪くなってしまいます。

そのため市販のものは、色の残りを良くする目的で鉄分を入れているものが多く、
ここらへんがアートメイクの除去を難しくしている点です。

当院でアートメイクを除去する際には、
まずピンポイントで1カ所1点にレーザーを当てて取れ具合や変色の反応を見た上で、
その後、患者さんと本番(本照射)に移るかどうかを相談して決めています。

逆にアートメイクを入れる場合ですが、以前は眉を中心に手彫りで行っていました。

手彫りというのは、手で針を持ち針の先端に色素をつけて、
目的の部位へ針先を何百回も刺して色素を皮膚につけていくという超地味な作業です。

しかし、手彫りだと

・施術に時間がかかる。
・色素の入り方が甘く、定着率が悪いケースが見られる。

などの欠点があります。

特に傷跡などに施すアートメイクの場合、
定着率が極端に悪くなるケースを以前に経験しています。

乳輪縮小手術によって生じた傷跡をカモフラージュするために入れた
ピンク色の色素がほとんど入らなかったことなどもありました。

そのため随分前から、定着率よくできるアートメイクはないかと探していたのですが、
半年ほど前に機械彫り用のドイツ製のマシンを導入して、
施術時間の短縮と色の定着率を上げることに成功しています。

下がそのマシン。



小型で、いたってシンプルなマシンですが、アートメイクを行っているクリニックでは
導入している所が多い、かなりスタンダードなモデルです。

プローブの先端に3本針、5本針などを様々な形状でセットすることが出来、
これらの針が、例えば140Hz (つまり1秒間に140回)などのピストン運動をして、
皮膚面を刺して色素を真皮内に置いてゆきます。

人間の指で皮膚面を刺す場合、どんなに速く頑張っても1秒に1回ぐらいが限界だと思うので
これでは人は機械には絶対に勝つことは出来ません。

プロの彫り師の講習を受けたこともありますが、
「今時、手彫りでやっているなんて奇特ですね」的なことを言われたのを憶えています。

実際の例を見てみましょう。

下は以前に入れた、眉のアートメイクの色が抜けてさらに変色してきたので
入れ直して欲しいという63歳の女性です。


2017110602
2017110403 下は施術後1ヶ月後の状態です。

色は、ダークなブラウン系の色を使用しています。


2017110404
2017110405 非常に自然な上がりとして気にいってもらいました。

色が抜け始めるのは、2,3ヶ月後のこともあるため
まだこの段階では定着率について何とも言えませんが、
手彫りよりはより均一に色が入ってきれいに仕上がっている印象です。

今回は、以前入れたアートメイクのデザインをそのまま利用して色を補充しただけですが、
もちろん全く新たに入れることも行っています。

形のデザインは、好みもあるのでご相談ですが、もしご自分で決められない場合は、
元美容部員のスタッフがおりますので、その者が形のデザインを行ったりもしています。

興味のある方は、是非一度ご相談ください。
当院のアートメイク詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:アートメイク入れ 費用:両眉1回 33,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、色抜けなど
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ



監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士