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脇の黒ずみ治療(トーニング)でより確実に結果を出す方法

2019年10月22日(火) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
脇の黒ずみに関するご相談をしばしば外来で受けます。

脇の場合、顔のしみ取りや美白治療で用いられる
トレチノイン・ハイドロキノンといった外用療法では効果は安定せず、
トレチノインによる角質除去で皮膚のバリア機能が低下してかぶれてしまい
ヒリつきなどの副作用が出て途中で治療を断念する方が多いです。

一方、レーザー系の治療としては
Qスイッチ・ヤグによるレーザートーニングも一定の成果を上げることが出来ますが、
治療による抵抗性の黒ずみもあり、行ってみたがあまり変化が得られなかったケースも
過去にはありました。

少し話はそれますが、このような脇の黒ずみのご相談で来られる方に対して
脇汗の量についても合わせて伺ってみると、実は脇汗の多さも黒ずみとセットで
存在することが大変多いことが最近分かってきました。

つまり脇汗が多いことで、皮膚にいわゆる「あせも(汗疹)」や「汗かぶれ」が生じ、
慢性炎症状態により皮膚が炎症後色素沈着を起こしているのではないか?
という仮説が成り立つ訳です。

全員には当てはまらないかもしれませんが、
非常に濃い黒ずみのある方の場合これを疑ってみるべきかもしれません。

この場合、炎症ですからステロイド外用の使用も有効かもしれませんが、
根本的な治療方法として炎症の原因である脇汗を止めるか
量を大幅に減量させることができれば、
レーザー治療による効果を高めることが出来る可能性があります。



 


上は、脇汗の黒ずみを治して欲しいとして当院に来院された50歳の女性です。

ここまでハッキリと濃い黒ずみがあると、上述の「あせも(汗疹)」「汗かぶれ」が
原因の慢性炎症による炎症後色素沈着の可能性を強く疑います。

また、かなり体格が良い方でしたので、
脇付近の脂肪が多いことで皮膚同士がこすれてしまい
物理的刺激により色素沈着が生じているということもあり得るかもしれません。

あるいは脇の皮膚が汗で蒸れてふやけたところで摩擦力が加わって炎症を起こしたとも
考えられます。

以上をふまえ、まずは汗の量を減らす目的で
ボトックスを片脇50単位、両脇で合計100単位の皮内注射をし、
あわせてQスイッチ・ヤグレーザー(レブライト)によるレーザートーニングを
2週間ごと5回行いました。






上から順番に、右脇の施術前、5回施術後。
左脇の施術前、5回施術後を示します。

まず脇汗は、治療前に比べてゼロにはなりませんが、大幅に減少したとのことです。

そしてレーザー治療により元々のご相談用件であった黒ずみも
同時に大幅に改善していることが写真上見て取れるかと思います。

レーザー単独での治療では
今まで結果が出たり出なかったりと安定していなかった脇の黒ずみ治療ですが、
このように脇汗治療(ボトックス注射)と合わせて行うことで相乗効果と考えられる
結果を得ることが出来ました。

汗かぶれによる慢性炎症ということを念頭に置けば、
ソ径部の黒ずみ治療にも同じことが当てはまる可能性は十分あり得ます。
こちらはまだ結果は出していませんが今後の課題とします。
ボディトーニング(黒ずみ消し)詳細はこちら

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:脇の黒ずみのレーザー治療、脇汗ボトックス
費用:レーザートーニング;1回 33,000円(税込)、脇汗ボトックス; 55,000円(税込)、美白内服;1ヶ月分 6,600円(税込)
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:熱傷、色素脱失、水疱形成など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ







監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士