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鼠径(そけい)部の黒ずみ除去

2021年03月15日(月) | カテゴリ: 婦人科形成(黒ずみなど), 婦人科形成
美容皮膚治療のジャンルで「黒ずみ除去」というメニューがあります。

大陰唇、小陰唇、鼠径部(そけいぶ/股の付け根)などのデリケートゾーンや
脇の下、臀部(坐骨部)および乳輪・乳頭の黒ずみの除去は、
Qスイッチレーザーやピコレーザーのトーニングで薄くなることはあるものの
当院でも今まで行ってきて成功率(反応率)は、非常に高いとは言えず、
効いてもわずかに薄くなる程度であることが多かったです。

これは、トーニングという施術そのものが低出力で
繰り返し当てて徐々に薄くするという元々のコンセプトであるため、
効き方がマイルドというのも致し方ない面はあったかと思います。

かといって、Qレーザーやピコレーザーを
乳頭や乳輪に高出力のショット照射(スポット照射)を行い、
いわゆる丸い白抜け(色素脱失)を作っているクリニックの話も
池袋界隈では噂でよくよく聞いているので、
取れるだろうと思ってもあまり強く当てるのも考えものとういわけです。

弱くあてれば効きが弱い。

強く当てれば色素脱失する。

…と、黒ずみ除去治療は実に悩ましい治療なわけです。

しかし、2年ほど前にフォトナ社の
SPダイナミス(インティマレーザー)を導入して以来、
治療の成功率はどんどん上がってきました。
また、トラブルもほとんどない状態です。

このレーザーは、元々膣引き締めや、顔のたるみ取り、
イビキ治療などをメインの目的として当院に導入しましたが、
実は意外なことに皮膚の黒ずみ取りで一番回っているというのが現状です。

こちらは、従来のQレーザーやピコレーザーのように
メラニン色素に直接作用させて分解するたぐいのレーザーではなく、
いわゆるエルビウム・ヤグをイボ取りのような削り取りのモードを用いることで、
皮膚の表面の黒ずみを薄く削り取ると言うタイプレーザーです。

メラニンそのものを表皮ごと物理的に除去しているため、
施術後数日間は多少のひりつきはありますが、色の抜け方が均一で
かつQレーザーやピコレーザーよりも効果が確実な施術です。

特に乳頭・乳輪では1回で効果が出ますし、
小陰唇・大陰唇などでも3回ほど行えば、
写真で施術前後を比較して分かるほどの効果が出ています。

そして、黒ずみ取り治療において、
さらにより難易度が高いとされる股の付け根でも
今回良い結果が上がってまいりましたのでご紹介します。




上は、股の付け根(鼠径部/そけいぶ)の黒ずみが
気になるとのことで当院に来院した54歳の女性です。

インティマレーザーによる黒ずみ除去治療を行うこととなりました。




上が、1ヶ月ごとに3回の治療を行った後の状態です。

さすがに真っ白にはなりませんが、
術前にかなりの濃さだった色素沈着の色が抜けて
今は一般的なレベルの色味になったような印象です。
(この部分は、どんな色白の方でもわずかな色素はあります。)

このように、メラニン色素を選択的に分解するとか、
熱で融解するというコンセプトではなく、
皮膚ごと削り取ってしまうという全く新しい発想(荒業?)で
黒ずみが取れてしまう点がこのレーザーのすごいところです。

表皮にダメージを与えずにメラニンだけを除くと言えば
こちらのほうがスマートで理にかなっているように聞こえ、
皮膚ごと削り取るなんて何だか少々原始的というか
乱暴な治療のようにも一見思えますが、
長年の経験上、実はこちらのほうが確実な効果で
かつむしろトラブルが少ないです。

また、より早く少ない回数で結果を出すためには
エルビウムヤグレーザーで削っておいて、
同日に改めてQレーザーでトーニングをかけるなどの工夫も
今後は考えられます。

せっかくたくさんのレーザーを持っているので、
複数波長のレーザーのコンビネーション治療により
良い結果を出せればなどと普段からいろいろ考えています。

ご興味のある方は、是非一度ご相談くださいませ。

インティマレーザーによる黒ずみ除去治療詳細はこちら


<本ブログの症例に関する情報>

治療名:鼠径(そけい)部黒ずみ取り(インティマレーザー) 費用:1回 44,000円(税込) 
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:色素脱失、色素沈着、水疱形成、皮膚潰瘍、肥厚性瘢痕、ケロイド等 
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士