みずほクリニックTOP » ブログ » 美容皮膚科 » その他の美容皮膚科 » レーザーによるイビキ治療(ナイトレーズ)
みずほクリニック院長ブログBlog

レーザーによるイビキ治療(ナイトレーズ)

2021年06月28日(月) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
当院には、インティマレーザー(SPダイナミス)という医療用多目的レーザーがあります。
このレーザーは、Er:YAGの2094nmの波長とNd:YAGの1064nmの
2波長を搭載する、ヨーロッパはスロベニア・フォトナ社の製品です。




このレーザーは1台でできる治療の幅がものすごく広く(おそらく現存するレーザーで一番広い)、
以下のような部位・施術に適応しています。

女性器(膣)の引き締め
デリケートゾーン(小陰唇・大陰唇・ソケイ部・肛門)の黒ずみ取り
顔面皮膚表面の照射によるリフトアップ術(6Dリフト)
口腔内照射によるリフトアップ術(スムースリフトorスマイルリフト)
口腔内照射によるイビキ治療(ナイトレーズ)
ED治療(勃起不全治療)
育毛治療
ほくろ、イボ除去
目の下の目袋治療(目の下のクマ治療)
レーザーによるピーリング
痩身治療
にきび治療
脱毛治療


当院では主に膣引き締め、黒ずみ取り、
顔面のリフトアップ、目袋治療、イビキ治療で用いていますが、
今回はイビキ治療についてご紹介致します。

イビキ音は、喉の空気の通り道を構成する壁部分が
何らかの原因により肥大していることがその主たる要因です。

そこでイビキの原因である上気道入り口の壁の構成部分に
Er:YAGレーザーを繰り返し照射することで、
これらの組織のゆるみを引き締め、タイトニング効果により
上気道の空気の通りをよりスムースに改善して、イビキ音を軽減します。

照射部位をさらに具体的に言うと、
軟口蓋、舌の側面・下面、前口蓋弓、後口蓋弓、口蓋垂などに
集中的にレーザーを繰り返し当てます。

喉の奥のほうの照射ですが、
遠く離れた位置つまり手前側から狙って
うまくこれらの構造物に当てることが出来るようになると、
「オエ〜」となる嘔吐反射が出づらくなるなど、
慣れるまでは若干のコツを要します。

またイビキ治療は、実は客観的評価が難しく、
効果の実感は睡眠中のイビキ音の録音や
既婚者の方ですと横で寝ているパートナーが感ずる音の減少などが、
効果評価の対象となります。

そして、もう一つの評価手段として
喉奥の写真撮影での比較ということも可能です。




上は、睡眠中のイビキ音を治したいとご相談に来られた42歳の男性です。

喉の奥など、医者か歯医者でもない限り
一般の方はじっくり観察したことはないはずですが、
奥にあるいわゆる「のどひこ」=「口蓋垂」と
それがぶら下がるアーチ部分である「口蓋弓」にご注目ください。

アーチは、手前側のアーチとその後ろ奥のアーチの2重構造となっており、
手前側が前口蓋弓、奥側が後口蓋弓です。

この方は、口蓋弓のアーチの高さはそれほど低くはないのですが
口蓋垂(のどひこ)とアーチ部分は何となくむくんで
浮腫を起こして厚みを増しているような雰囲気はあります。
(イビキのひどい方だと、このアーチはもっとずっと低く、
気道の通り道が狭くなっていることが多いです)




上は、1ヶ月に1回エルビウムヤグレーザーを
3回照射した後の変化を示します。
(つまり治療開始後3ヶ月目の変化)

口蓋垂とそれがぶら下がるアーチ部分の前口蓋弓と後口蓋弓が全体的に引き締まり
口蓋垂の位置とアーチが少し上方に縮まって移動しているのが分かります。

実際、ご本人に付き添いで奥様も当院に通われていました、が、
奥様のお話では横に寝ていて明らかにイビキの音が小さくなったとの
コメントを頂いております。

このように写真上の上気道構造の変化も見られますが、
それに伴って空気の通りも良くなったことでイビキの音が
小さくなったと考えられます。

加えてさらにもっとわかり安い例を示します。




上は、53歳の女性で寝ている最中に
自分のイビキ音のあまりの大きさに時々夜中に目が覚めるという方です。

口蓋弓のアーチが低すぎて、喉の奥の中咽頭壁の部分が全く見えない状態です。

空気の通り道が著しく狭くなっていることが写真から分かります。




上が2回照射後(治療開始後2ヶ月目)の状態です。

口蓋弓が上昇し、やっと奥の空気の通り道が見えてきました。
これでも正常のアーチよりもかなり低く
まだまだ空気の通り道としては狭いほうです。

この状態だと、さすがにまだイビキ音は出るそうですが
以前よりかなり音は小さくなりつつあるとのコメントを頂きました。

イビキは、その音自体により同居者に迷惑がかかることも問題ですが
十分な酸素が脳にとりこめず、日中眠くなったり、仕事中に集中力が低下したり、
不眠により免疫力が低下して感染症にかかり安くなるなどのデメリットが
多い呼吸トラブルです。
また、口呼吸となり口腔内が乾燥すると口臭の原因ともなります。

当院は、美容外科・美容皮膚科として
主に体表面の治療を行うことが多いのですが
最近は体の表面と内側の境界部位の治療も行って良い結果を出しています。

そのような治療分野においてインティマレーザーは、非常に有効な治療手段の1つです。
ご興味のある方は、一度是非当院にご相談くださいませ。
イビキレーザー治療(ナイトレーズ)の詳細はこちら

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:イビキレーザー治療(ナイトレーズ) 費用:1回66,000円  
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:疼痛、熱傷、水疱形成、再発など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ




監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士