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ピコレーザーによるソバカス(雀卵斑)除去

2018年06月04日(月) | カテゴリ: しみ
いよいよピコレーザーによるしみ取り症例の結果が上がってきました。
実際に治療を重ねてみると、ソバカスや濃い日光斑なら1回の照射治療で
かなり取れることが分かってまいりました。

ただし、現在パルス幅(1発を打つのに要する時間=秒数)について、
当院のピコシュアは5段階(750ps, 700ps, 650ps, 600ps, 550ps)でセッティング可能なのですが、
どのパルス幅がしみ取りにおいて最も適切な時間なのかなどの条件がまだ定まっていないのが
悩ましいところではあります。

学会などで他医療機関での発表を見ると、しみ取り治療としてのスポット照射は750psという
ピコレーザーとしては少し長めの幅をとったセッティングで行っている施設が多いようですが、
一番短くした550psの方が切れ味良く取れて、しみ周辺の肌への熱影響が少ないから良い
という意見も実際あり、まだ迷いがあります。

また、ADMについては強く打てば一回でも薄くなった症例もありますが、
まだ100%効果が得られるまでの条件が煮詰まっていません。

やはり2ヶ月ごとに3回から5回などの回数が必要な印象です。

さて下は、31歳の女性でしみ取り治療を希望されて当院を受診された方です。



両頬、鼻根、目尻に茶褐色で小さな粒状の比較的彩度の高いしみが多数散在しており、
ソバカスに一部日光性色素斑が混じっているしみと言えます。

このようなタイプのしみは、
ピコレーザーのスポット照射(ピンポイント照射)で、1回でもかなり取れます。


上は、3mm径, 2.83J/cm2, 750psで個々のしみへ
スポット照射(トーニング照射とフラクショナル照射はなし)を1回行い1ヶ月目の状態です。

まだうっすらとしみが残っている所もありますが、全体的な評価として90%は取れた印象です。
炎症後色素沈着はありません。

カサブタは部位によってわずかに生じますが、患者さんいわく非常に薄いカサブタだったので
メイクで完全に隠せたとのことでした。

もちろんこの手のしみは、
QルビーやQアレキ、フォトフェイシャルでもある程度は取れるのですが、
QルビーやQアレキほどカサブタが目立たず、フォトフェイシャルよりも切れ味よく
よりしっかりとしみが取れるという感じでしょうか。

ここらへんがピコレーザーによるしみ取りのメリットであるということになるかと思います。

照射条件によっては、ほとんどカサブタを作らずに複数セッションで回数をかけて
しみの色を薄くしてゆくことも可能という学会発表もあるため、
パラメーター、セッティング等を変えていろいろな取り方を検討する余地がありそうです。

とりあえず今年1月にピコレーザー(ピコシュア)を取り入れて、
治療効果が明かな症例が次々に出て来たため、第一報としてブログ記事にあげさせてもらいました。

さらに照射法の工夫などを加えて結果の分かりやすいものがあれば、
定期的にブログ内で紹介してゆきます。ご期待ください。
当院のピコレーザー(ピコシュア)詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:ピコレーザーによるしみ治療 費用:22,000円/回
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:炎症後色素沈着、水疱形成、熱傷、蕁麻疹など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士