みずほクリニックTOP » ブログ » 美容皮膚科 » しみ » レーザートーニングでしみ(日光斑)は薄くなるか?
みずほクリニック院長ブログBlog

レーザートーニングでしみ(日光斑)は薄くなるか?

2015年11月24日(火) | カテゴリ: しみ
「レーザートーニングでしみを取れませんか?」

というご相談が今月に入ってかなり増えています。

夏の暑い時は日差しも強く、レーザー治療後は紫外線対策に
気を使わなくてならないという知識を今は一般の方もお持ちのため、
夏場一時減っていた しみの相談が秋口から徐々に増え始め、
冬に向かってピークをむかえつつあります。

ところで、誤解があるようですがフェイシャル系の施術である

レーザートーニング
フォトフェイシャル(フォトセラピー)
レーザーフェイシャル


については、
実は特に夏に行ってはいけない治療ということはありません。

ピンポイントでかさぶたを作ってしみを剥がし取る
Qスイッチレーザー(ヤグ、ルビー、アレキ)によるしみ取りについては、
夏場を避けるべきという考えも確かにあるのですが、
それ以外についても「レーザー=夏はダメ」という刷り込みが
既に根強く一般の方々に浸透してしまっているのか、
夏はどうもレーザーを含む照射系治療メニューのご相談が少なくなるようです。


当院の場合は、美容皮膚科の他、美容外科や保険の形成外科も行っているため
美容皮膚科の患者さんが夏場に多少減る代わりに、夏期休暇を使って
外科治療などの日帰り手術を受けてみたいという患者さんが入れ替わるように増加します。

「季節商売」という言葉がありますが、
美容外科・美容皮膚科も「季節商売」の世界であり、
そのシーズンごとに患者さんのジャンルに必ず一定の増減傾向があります。

話を本題に戻しますが、
レーザートーニングが一番得意なしみは本来肝斑な訳ですが、
境界のくっきりした丸いしみ、いわゆる、
「日光性色素斑(日光斑)」or「老人性色素斑(老斑)」に
トーニングを当てた場合に果たして効果はあるのでしょうか?

患者さんとしては、Qスイッチレーザーのような
強いレーザー治療でかさぶたを顔に作るのを嫌い、ダウンタイムのほぼない
トーニングでなんとかして欲しいという気持ちも分からなくはありません。

実は、比較的表在性の日光性色素斑であれば
トーニングでもある程度薄くはなります。

パッと見明るい色で鮮やかな茶色というか、彩度の高いようなタイプのシミです。

対して、濁ったような彩度の低い日光斑は
効く場合もあるけれども効かない場合もあり、
効いてもQスイッチレーザーほどはきれいには取れないことが多いです。

しかし患者さんから、とりあえず効かなくてもいいから
やってみたいと依頼を頂き照射を行うこともあります。

上は、全顔に美白目的でレーザートーニングを照射しつつ、
右頬前面にあるしみに特に集中的にしっかりとレーザーを照射した症例です。

色の濁ったような彩度の低いしみのため、
効きにくそうだなと思いつつも患者さんのリクエストに応えるべく治療を開始しました。

照射口を一瞬止めてスタック(重ね打ち)するような打ち方もありますが、
しみが悪化することが多いためそれはあえて行わず、
常に照射口を動かしながら縦横斜めとあらゆる角度から
十字砲火を浴びせる打ち方をしました。

しみの表面をレーザー光でこすって、汚れをこそげ落とすようなイメージです。

1~2週ごとに7回の照射を行った結果です。

私などは正直「少しばかり薄くなったかな??」という程度の印象でしたが
意外なことに患者さんの満足感は高かったです。

コースがまだ何回か残っているのでさらにパワーを少し上げて打つなど続けると
もう少し薄くなりそうな気配はあります。

当院には、このような薄茶色のしみに対して本来最強の効果を発揮する
Qスイッチ・ルビーがあるので、そちらなら一発で取れるから早いのにな…という
もどかしい思いはしましたが、粘って粘ってトーニングの回数を重ねることで、
こちらが思うより案外患者さんに喜んでもらえるケースがあることが分かりました。

治療は、医者による医学的な判断だけで進むものではなく、
むしろ患者さんの希望に出来るだけ沿えるように考えたり工夫したりすることで
クリニックの治療の幅が少しずつ広がってゆくことが多いと感じます。

※当院のレーザートーニングの詳細はこちらです。
※レーザートーニング(しみ・肝斑治療)の効果を上げるコツについてはこちら。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:レーザートーニングによるしみ治療 費用:22,000円/回 1・2週間毎に7回照射
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士