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頬の脂肪吸引後のたるみを防ぐコンビ治療(糸リフト併用)

2024年01月08日(月) | カテゴリ: たるみ(美容外科)
顔の脂肪吸引については、小顔効果があることから20代、30代といった若い方からのリクエストが多いわけですが、当院では40歳以上の方からも頬・顎下の脂肪吸引について相談を受けることが比較的多くあります。

中高年の方で頬や顎下の脂肪吸引をする際にはひとつ注意点があります。

年齢を重ねると加齢によって皮膚にゆるみが出てくるので、脂肪吸引を単独で行った場合、術後に皮膚のたるみが強調されて、逆に老けてみえてしまうことがある点です。患者様の体系や脂肪の状態によって個人差はありますが、「50歳」以上の方については、顔も身体も脂肪吸引によって皮膚のたるみが生じるリスクをあらかじめ患者様に伝えておかなくてはなりません。

中高年の方で脂肪吸引後にたるみが生じる原理は、風船の空気を抜いた時をご想像頂ければ分かるように、内容物が減ればそれに伴って外側の組織(=皮膚)を中から支えていた「柱」のような役割のものがなくなるため、当然外側の組織(=皮膚)がたるみ、下垂して落ちてくるわけです。

しかし、事前に診察によってたるみが生じるリスクを把握できていれば、脂肪吸引を行う際に糸リフト(スレッドリフト)を同時に行うことで、脂肪吸引を行っても皮膚のたるみが生じるリスクを最低限に減らすことが可能です。

以前であれば50代以上の患者様については、脂肪などの付き方によっては脂肪吸引をご遠慮いただくこともありましたが、最近は吸引後に糸を入れて皮膚を引き上げるという条件のもとであれば脂肪吸引の施術も可能としています。

但し、これはあくまで顔の話しであって、ボディの脂肪吸引は別となります。身体の場合、脂肪吸引後に余った皮膚を糸でリフトアップすることが難しいからです。実は身体においても、一部の部位においては乳房下垂の吊り上げ術といったような糸リフト同様の効果が狙える手技があることはあるのですが、このような施術は特定の部位に限られています。

さて今回は、50代女性の頬の脂肪吸引術の症例を紹介します。
若い頃はずっとシャープなフェイスラインだったのに、ここ数年で頰の肉がたるんできて四角い輪郭に変わってきたためご相談に来られた53歳の女性です。今回も上で述べた通りの理由から、脂肪吸引とあわせて糸リフトによって皮膚のたるみをリフトアップする施術を併用しています。





上は術前の写真です。
この方のように頰に下垂が見られる際に、脂肪吸引を単独で行うのは非常にリスキーです。もし吸引単独での施術を希望される場合、当院では施術をお断りしています。理由は既に述べた通りです。

幸いこの方については、脂肪吸引とあわせて皮膚のたるみを防ぐリフトアップも同時に行いたいとのことでしたので、脂肪吸引と糸リフトによる併用施術を行うこととしました。早速術前後の写真を比較してみましょう。





術後は施術後1か月目の状態です。この時点ですでに腫れも引いているため、ほぼ完成形の状態といってよいでしょう。

ちなみに、当院の糸リフト術ではシルエットリフトを使うことが多いです。その際は一般的に行われている糸を皮下に入れて単純に引上げるという手技ではなく、こめかみ部分の髪の生え際部分を1~2cm程度切開し、側頭部の骨膜に糸を縫合固定する方法でリフトアップをしているため、通常の糸リフトよりも強力かつ持続的に皮膚のたるみを引き上げることが可能です。

通常の糸リフトの手技(=単純に皮下に糸を入れて引き上げる方法)で同じようなリフト効果を実現しようとすると、皮膚面に凹凸や不自然なシワが入ってしまうためほぼ不可能です。シルエットリフトの特殊な糸を使用すること、さらにこめかみ切開部分を支点ポイントとしてリフトアップすることで、このような強力で滑らかな引上げが可能になります。

持続性についてもお墨付きです。この方法であれば10年程度の長いスパンで持続力を維持することが可能です。
通常の挿入方法で行った場合は一般的に1~2年程度で元に戻ってしまいますが、当院で行っている方式の場合、脂肪吸引の施術によって皮下に空洞スペースを作った上で引き上げた皮膚と皮下組織を癒着させるため、このままの状態で糸に頼らずとも皮膚と皮下組織の位置関係を変えることが出来ます。

これは、二重埋没法が2,3年でとれてしまうのに対して、二重切開法の場合は切開による傷で生じる「組織の癒着」を活用することで、ラインを半永久的に持続できるのと同じ理屈です。

まとめると、脂肪吸引+糸リフトの併用施術については、

①中高年で生じる術後の皮膚のたるみを予防することができる
②施術の効果(小顔・リフトアップ)をより長く持続することができる

という2つのメリットがあるといえるでしょう。

ゆえに、今回は中高年の方の皮膚のたるみ対策として脂肪吸引+糸リフトの症例を紹介しましたが、若い方でも「小顔効果を最大限に得たい」「できるだけ長期間効果を持続したい」という場合には、この組み合わせは非常にお勧めです。
>頬の脂肪吸引詳細はこちら
>シルエットリフト詳細はこちら

<本ブログの症例に関する情報>

施術名:頰の脂肪吸引(ベイザー使用) +シルエットリフト(骨膜固定法・こめかみ切開あり) 費用:頰の脂肪吸引:154,000円、シルエットリフト:330,000円 リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、左右非対称、傷跡、血腫、漿液腫、神経麻痺など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ






監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士