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脂肪吸引はワンチャンスの手術(お尻の脂肪吸引・他院修正)

2017年04月17日(月) | カテゴリ: 美容外科, 脂肪吸引・痩身・ダイエット
おしりの脂肪吸引の症例です。

銀座にある某美容外科で太ももとおしりの脂肪吸引を受けたけれども、
施術後に脂肪の付き方がほとんど変わらなかったため当院を受診された45歳女性の患者様です。

患者さんのお話では、全身麻酔下で超音波まで使用して行ったとのことでしたが、
そこまでの手間をかけて脂肪吸引を行ったのに変化がないということは
吸引のやり方に何らかの問題があったのかもしれません。

本件と同じように、他院で脂肪吸引したものの結果が出なかったというご相談を
たびたび頂きますが、正直なところ、脂肪吸引は1回目より2回目のほうが圧倒的に不利です。

医療の世界では「後医は良医」などと言ったりもしますが、
こと脂肪吸引に関しては、これはあてはまりません。

脂肪吸引は、皮下脂肪を吸引するために吸引管を何度も往復運動させて行うため
皮下にトンネル状の傷が入り、それらが治癒する過程で組織が硬くなります。

逆にこの組織が硬くなる作用を利用して引き締めているとも言えますが、
組織が硬くなることで、2回目は脂肪も取りづらくなると同時に痛みが発生しやすくなり、
吸引の途中で患者さんが痛みのためにギブアップとなることが希にあります。

脂肪吸引が、「ワンチャンスの手術」と言われるゆえんです。

それゆえに、脂肪吸引は初回を確かな技術を持ったクリニックで行うことが必須です。

結果が出なかった場合に2回目のチャレンジをしても、
思ったような結果が出ない可能性が高い、やり直しのききづらい手術です。

またこれとは別の問題として、特に臀部の脂肪吸引は下部の吸引が難しいという問題があります。


上の図で、臀部中央は比較的取るのが容易な部位ですが、
臀部下部に相当する部位は皮膚が薄いので脂肪を取り過ぎると皮膚のたるみが出たり、
スジが入って「バナナ変形」と呼ばれる状態となることがあります。

おしりに横にしたバナナがくっついているように見えるためこの名があります。

しかし、おしりの脂肪吸引を希望される方のほとんどが、
実は臀部下部の脂肪を取って欲しいというリクエストをお持ちです。

最近当院では、臀部中央の脂肪をしっかり取って引き締めることで、
臀部下部にはあまり手を入れなくとも自然に引き上がるように工夫して行っています。

下は、術前の状態を横から見ています。



下は、脂肪吸引をメインで行った部位です。
等高線のようにしてマーキングしている部分を中心に取り、臀部下部はほとんど吸引していません。




上は吸引した脂肪ですが、両側から800ccくらいのみ取りました。

他院吸引後の2回目なのでこの程度ということもありますが、
脂肪吸引というのはあくまで「脂肪除去+引き締め」による相乗効果なので、
量が取れれば取れるほど良いというものではないという考えで過度な吸引を避けた結果とも言えます。

下は、術前(左)と手術後1ヶ月目(右)の状態を比較しています。

実際に吸引を行ったメインパートは臀部中央のあたりですが、その部分が引き締まることで
臀部下部も引き締まり、リフトアップ効果が得られています。




術前に患者さんには、2回目の吸引ではあまり変化が得られないことが多いという旨を
よく説明してチャレンジしましたが、思ったより大きな変化が出てご満足頂きました。

さらにこの患者さんは、この結果にご満足されたため、結局他院で脂肪吸引を行っていた
大腿内部、外側、内膝、大腿後面についても後日当院で脂肪吸引をすることとなりました。

果たして、今回のおしりの結果のようにうまくいくかどうかは、
正直なところやってみなくては分かりません。

やり直しがききづらい手術である脂肪吸引を行うクリニックは、
かなり慎重に吟味してお選び下さい。
当院の脂肪吸引詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:脂肪吸引 費用:154,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、感染症、傷跡、血腫、漿液腫、塞栓症など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士