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腱膜性(けんまくせい)眼瞼下垂・保険治療症例

2016年01月25日(月) | カテゴリ: 美容外科, 二重整形・眼瞼下垂・目元
今週は、いわゆる典型的な両目の眼瞼下垂の方の症例です。

当院で取り扱う眼瞼下垂には、いろいろなタイプがありますが、
今回ご紹介するような、加齢のため目を開く際に使う挙筋腱膜が伸びてしまって
目の開きが悪くなった眼瞼下垂については、

・目が眠く、疲れているように見える。
・視野が狭い。
・目が開けづらいことで、目が疲れているように感じる。
(実際は眼精疲労とは別ですが)
・視野を眉毛を上げて確保する必要があるため、
常に額の筋肉が緊張して額にしわが寄り頭痛、肩こり、首のこりの原因となる。

などの症状が、代表的なものです。

この他、加齢性の眼瞼下垂としては
腱膜にゆるみはなく、挙筋機能もしっかりしているけれども
皮膚が伸びて視野を著しく狭くしている(偽性下垂、皮膚性下垂とも)タイプも
外来でよくご相談を受けます。

こちらも、程度が著しく上記のような症状があるものに関しては保険治療を行っています。

もしくは、若い方でも生まれつき目ヂカラが弱く、結果として加齢性と同じく
上記のような症状がある場合(先天性眼瞼下垂)なども治療していますが、
やはり症例として圧倒的に多いのは年齢により腱膜が伸びてしまっているタイプです。

コンタクトレンズを長期連用したことにより腱膜が伸びてしまったことで
下垂となる「コンタクトレンズ眼瞼下垂」がその次くらいにきます。

今回の眼瞼下垂の方は、
「加齢性の腱膜性眼瞼下垂」の特徴的な所見が認められるため、
「もしや自分もそうなのでは・・・?」と心当たりのある方はご参考頂けるかと思います。

当院を受診された59歳の女性の目元です。


上まぶたのくぼみが顕著で、皮膚にたるみがあり、
二重ラインが2つ以上あるいわゆる「三重(みえ)」の状態にあります。

上瞼の皮膚の上方からのかぶりがない状態ですが、
上瞼のヘリの位置が低く黒目の見えている面積は少ないために、
眠そうな疲れた目に見えてしまっています。

頭痛や目が開けづらいことによる目の疲れも感じるとのこと。


上は、術直後の状態です。

局所麻酔を注射後皮膚を切開して、腱膜前転法(腱膜短縮法とも)を行いました。

丁寧な止血を心がけることで、術直後でも内出血はこの程度に仕上げます。

黒目の見える面積が術前よりかなり大きくなっています。
しかし若い方と違って、年配の方では開けすぎるのを嫌う傾向があるため
この程度のマイルドな矯正が好まれる傾向にあります。

若い方ならもう少し目を見開いた感じに調整することが多いです。
もちろんそこはあくまで患者さんの好み次第ですが。


上は、術後1ヶ月目の状態です。
目の開きとともに、上まぶたのくぼみも若干改善しています。

加齢による眼瞼下垂手術や、埋没法二重によるたるみ取りでは、
副次的なプラスの効果としてよくあることです。

左右の目の開き具合は、術直後はほぼバランスが良かったのですが
この時点で見ると左はもう少し腱膜を短縮する幅を調整して開きをよくしておけば
よりそろったのかなと思いました。

ただこの治療は保険で行っていますので、
これ以上左右のバランスを調整する追加治療を行う場合には、
以後自由診療となります。

なお、自由診療を選んで眼瞼下垂治療をスタートするメリットとは、

・術後開きの左右差の調整で再手術を行う際の料金が、1回まで無料となる。
・眼瞼下垂手術(腱膜前転法)を行うと、皮膚のたるみが上から被さってきたり
 二重幅が狭くなることがありますが、その際に実施するたるみ取りの皮膚切除も
 初回の手技料に含まれる。
・二重ラインの形、左右差の調整も行う。

などのメリットがあります。

あくまで、症状の改善を主たる目的として目の開きが良くなり、
開けやすくなるだけでよろしければ保険診療で充分という考えもありですが、
二重ラインに自分なりのこだわりがあったり、目の開きの左右差調整を
厳密に行って欲しい、皮膚のたるみ取りなども合わせて行って欲しいなどという
ご要望があれば、最初から自由診療として治療をスタートしたほうが
かえってトータルの治療費は安く済むことが多いです。

しかしながら、患者さんによってニーズは様々ですから
当院としましてはいかようにも対応することは可能です。

そのあたりのプランニングとご相談を
術前にかなり綿密に行っていますので、気になる点があれば遠慮せずにお伝え下さい。

具体的な施術法などについては、
眼瞼下垂(保険診療)眼瞼下垂(自由診療)それぞれのページもご覧ください。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:眼瞼下垂術(保険) 費用:144,000円(本人負担45,200円)
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、後戻り、左右差、ライン消失など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士