
顎下の膨らみの原因にはたるみや脂肪、筋肉などがありますが、美容外科を中心に行っている当院では、費用対効果も鑑みた上で脂肪吸引を第一選択とすることが多いです。ただし手術NGの場合、注射系の治療であれば脂肪溶解注射や広頚筋ボトックス、舌下腺ボトックスを、マシン系の治療であればクールスカルプティング、スカルプシュア、ウルセラなどをお勧めしています。
そのような中で当院ではこのところ、顎下の膨らみ・たるみ取りとしてカベリン(脂肪溶解注射)が比較的良く出ているため、今回はカベリンによる脂肪除去の症例をご覧いただこうと思います。

上は顎下の脂肪を除去したいとして当院にご相談に来られた46歳の女性です。診察・触診の結果、ベイザーによる脂肪吸引が適しているのではと感じましたが、患者様が手術以外の方法を希望されたため、今回はカベリン注射を行うこととなりました。
脂肪溶解注射については、以前は痛みや腫れが少ないためBNLSなども使っていましたが、含有するデオキシコール酸(脂肪分解成分)の量が少なく術前後の変化がごく僅かなものとなることもありました。そのため最近はデオキシコール酸の配合量が0.5%と高いカベリンを使用することが多く、カベリンに変更してからは患者様からしっかりと小顔効果を実感出来ているという声を頂いております。
なお、同じデオキシコール酸を主成分とした脂肪溶解注射として、FatX Core(ファットエックス コア)も取り扱っています。こちらはデオキシコール酸の濃度がさらに高い1%の脂肪溶解注射で、顔であれば1回の施術でもしっかりと小顔効果を得ることができることが多いです。脂肪量が多い身体についてはもうすこし回数が必要になりますが、それでも一般的な脂肪溶解注射よりも少ない2~3回程度で効果を実感いただけることがほとんどです。ただし、高い痩身効果がある代わりに腫れが多少ですが生じるため、どちらの薬剤を使用するかは患者様のご希望(効果とダウンタイムのバランス)に応じてお選びいただいています。
カベリンやFatX Core(ファットエックス コア)の主要成分であるデオキシコール酸は、米国FDAが「脂肪分解作用がある」と承認した成分で、人間の腸内に住んでいる腸内細菌から造られる胆汁酸成分の一つです。デオキシコール酸は、腸内で吸収される脂肪をミセル化する働きがあり、これによって脂肪分解酵素リパーゼによる分解を促進して痩身・小顔効果を得ることができます。
前置きが長くなってしまいましたが、カベリン(脂肪溶解注射)による顎下のたるみについて、術前後の変化を見てみましょう。

術後は、週1回のペースで2回の施術を終えた時点での様子です。手術(脂肪吸引)と比較をすれば、その変化は大きいとは言えないかもしれませんが、脂肪溶解注射による痩身治療の結果としては、2回の施術でもかなりしっかりと変化が出ているのではないでしょうか。カベリンはプロトコル上では週1回のペースで6回の施術が推奨されているため、本症例の方についてもあと4回施術を行うこととなります。よりしっかりと痩身効果が得られるのではと期待しています。
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本ブログの症例に関する情報
治療名:カベリン(脂肪溶解注射) 費用:8㏄ 33,000円 リスク、副作用:発赤、熱感、腫れ、痛み、内出血、アレルギー、感染など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。
Doctor
院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長
札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら