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赤あざ、赤ほくろ、血管拡張など「赤」の治療

2015年05月11日(月) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
レーザー・光治療機で「赤色」に強いマシンというのは、
世の中にそれほど多くはないと思います。

やはり、日本ではシミ・くすみ・肝斑・ホクロなど
茶・黒系の治療が得意なマシンがメジャーかと思われますが、
一方で欧米では赤ら顔など赤系の治療のほうがむしろメジャーだと聞くことがあります。

ところで当院は、実は赤にも強いマシンをそろえています。

当院にある赤色病変用の治療機器としては、

ロングパルスのヤグレーザー/エリートプラス
光治療機ICON(アイコン)
・Qスイッチ・ヤグレーザー

のいずれもが
赤(赤アザ、血管腫、毛細血管拡張など)に有効です。

ロングパルスのヤグレーザーは赤色病変の治療機としては定番の1つかと思いますが、
光治療機でここまで赤に強いものがあるとは、アイコンを購入するまでは知りませんでした。

もちろん赤に強い機種としてダイレーザーも忘れてはなりません。

大手美容外科勤務時代には
Candela社のVbeam (ブイ・ビーム)を入れている分院がありました。

血管腫系にはある程度の効果を上げていたようですが、
ニキビ跡の赤みなど顔全体に広がるぼんやりとした赤みや、
いわゆる赤ら顔にはあまり芳しい成績を上げていなかったようです。

しかし、ICON(アイコン)はこのような何となく頬全体が赤いなどの症例にも
一定の効果を上げつつ、明らかな赤あざ(単純性血管腫)にも効きます。

但し、赤ぼくろには何故か弱いです。

赤ぼくろならロングパルスのヤグの方が一発で取れます。

サイノシュアの担当者が言うには、
いわゆる赤専用のレーザーであるダイレーザーと同等か
それ以上の効果を発揮するように作られているのがICONであると断言しています。

昔、Vスターという赤に強いダイレーザーをサイノシュアが出していましたが、
パンフレットを見る限りでは今はラインナップから消えています。

ひょっとしてICON(アイコン)があるから、もはやVスターはいらないということで
発売中止になったのかな?と勝手に想像しています。

なおICON(アイコン)は2つの波長帯に集中して
エネルギーを集めています。(2峰性)

下図で左側の山は、
皮膚の浅い層のメラニン及びヘモグロビンに対して吸収されることで、
しみ・くすみの元であるメラニンを破壊しつつ、
ヘモグロビンへの吸収により赤い色の原因である余分な血管の除去に働きます。

右側の山は、より長い波長により
深部の血管とメラニンへ作用して黒と茶色、および赤い色を
退色させることに効果を発揮します。



(クリックすると拡大します)

またパワーを上げていくと
深達率が上がるように吸収の波形がシフトするように作られています。

厚みのある苺状血管腫などに当てる時は
出力を上げる必要があり同時に深達率が上がることで
有利に働くことがあると考えられます。


(クリックすると拡大します)


最近の治療例を見てみましょう。

次の写真(上段)は、30代の男性で生まれつき左頬から鼻根部にかけて
赤アザ(単純性血管腫、ポートワイン血管腫)を認めます。

写真(下段)は、アイコン照射2回が終了したところです。
かなり色調が薄くなり、手応えをつかみましたが、
まだまだ治療途中なのでもう少しクリアーな結果が出たら別の機会に報告します。

赤あざの治療は、最低でも5回。
通常10回程度の照射が必要なことが多いので、2回目にしてはまずまずの反応です。

今後、同じ光治療機でより高出力で掛けるか、
場合によってはロングパルス・ヤグやQスイッチ・ヤグを組み合わせて、
さらに高いクォリティの改善を目指してゆきます。

また、赤ほくろ除去の相談なども外来診療のでよく受けますが、
レーザーで簡単に取れることをご存知ない方も多いかと思います。

老人性血管腫と言われ血管腫の仲間です。
老人性という名前があれですが、何も高齢者でなくても
20代の若い患者さんでもよく見られます。
ただ、年齢が高くなると体の至る所に増えてくるのは間違いないわけですが。。

下記写真(上段)では、
左眉毛部の上に直径2mmほどの赤ぼくろを認めます。
ロングパルスのヤグレーザーの1回照射で完全に消えました。


一時的にかさぶたになりますが、
7日から10日でかさぶたがポロッと取れて跡形もなく取れます。

この他当院で扱いのある赤系の病変について挙げますと
・赤ら顔
・苺状血管腫
・毛細血管拡張
・酒さ
・ポイキロデルマ(多形皮膚萎縮症)
などがあります。

これらを見ても分かるとおり
皮膚の赤色の悩みの大概のものに対応可能です。

治療に抵抗性の頑固なタイプの赤色病変が存在するのは確かですが、
幸い治療しても全く変わらなかったということは今までありません。

少なくとも現状よりも、薄くなります。

一部の赤色病変は、結果を得るまでに回数を要することもありますが、
根気とご予算が続くならそれなりの効果を挙げられます。

当院の赤ら顔、毛細血管拡張などの赤み治療詳細について
気になる方は、是非一度ご連絡下さい。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名①:アイコンによる赤あざ治療 費用:22,000円/回 2回照射
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
治療名②:ロングパルス・ヤグレーザーによる赤ほくろ除去治療 費用:5,500円/回
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士