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2018.03.26

美容外科 鼻整形

ダブルブレイクをターゲットとした鼻尖挙上

鼻先が下を向き過ぎているので、
上向きにしてなおして欲しいというリクエストを頂くことがあります。

手術としては、鼻先を上向きにする「鼻尖挙上」というのがその治療法ということになります。

さらに加えて鼻背(鼻スジ)のハンプが前方に突出していて、
鼻先が下を向きすぎていれば古典的な西洋の魔女の横顔のような風貌となり、
俗に「魔女鼻」などと呼んだりすることもあり、好ましい見た目とは言えません。
鼻の構造が立派でサイズの大きな方にしばしば見られることのあるタイプの鼻です。

しかし日本人の場合、白人種と異なり本当に鼻先が下垂して下を向いているか?
と言われるとそこまでの方は実は本当に希です。

実際には、鼻先ではなく鼻柱(左右の鼻の穴のしきり部分の皮膚)の
鼻先寄りの部分(Double breakと呼ばれる部位)が下方に突出しており、
正面からから見たときに、いわゆる矢印のような鼻において矢の先端部分が
極端に下方にとがって見えるケースが圧倒的に多いと言えます。



上の図の1番目の横顔の写真で、
オレンジの矢印に相当する部分がいわゆるダブルブレイクの部分で、
2番目の正面から見た写真で矢印型の鼻の先端が極端に下方に突出しているのが分かります。

いわゆる鼻先(Tip)ではなく、あくまで鼻柱が下に突出することで、
正面から見た時に鼻先があたかも下を向いているように見えることが分かるかと思います。

鼻尖挙上の手術というと、教科書的には鼻翼軟骨をリフトアップすることで鼻先を持ち上げ、
上方にtip rotationをかける方法もありますが、これは、本当に鼻先が下を向いて下垂しているケースで
有効な手段であり、上記の写真のようなケースにマッチした術式とは言えません。
(ちなみに、当院の施術ページにはそのような教科書的一般的な図が掲載されてしまっていますが…)

むしろこのようなケースで鼻先を上向きにしてしまうと、いわゆる「ブタ鼻」のように見えたり、
鼻の穴が正面から見たときに目立っておかしな感じに見えてしまうことでしょう。

以前白人系の患者さんから、それでもいいからそのような鼻にしてくれと
頼まれたことはありますが、これはまた別な話です。

今回のケースでは、
鼻柱部切開ありのオープンアプローチで鼻翼軟骨の内側脚に操作を加えることで、
上図のオレンジ色の矢印が指す部分の突出部を内側に引っ込めて、
横から見てストレートなラインを作ることとしました。

鼻柱切開なしのクローズで行うこともありますが、クローズでは時々後戻りが起こるので
オープンで行うほうがより確実な結果を得られます。





上から順に、術前、ギプスを外した時(術後5日目)、術後3ヶ月目の写真です。

鼻先部分を上方向にrotationを掛けて引き上げることなく、
あたかも鼻先が上を向いたかのような印象を与えます。



上は、正面から見た状態で、上から1番目が術前、2番目が術後3ヶ月目です。

術前には鼻柱部の下方への突出が極端で、バランスがかなり悪く鼻の主張感が大きいですが、
術後には、標準的な鼻柱の突出の形状となり全体の雰囲気にマッチしています。

多くの鼻整形の教科書には、西洋人(白人種)向けの手術を真似て焼き直したような形で
手術法やテクニックが書かれていますが、そこに書かれているものが東洋人、特に日本人に当てはまり
適用できるものなのかどうかについて、常々疑問に感じています。

何事も疑ってかかるということが、美容外科の技術を高めてゆく上で
最も大切な姿勢というのが私の考えです。

ただ単に有名だったり論文・学会発表をたくさんしているからと言って、
その先生の言うことを丸ごと鵜呑みにして、実戦に用いるのは非常に危険だというアドバイスを
若い美容外科医にすることさえよくあります。

今回のようなケースでは、鼻尖そのものの位置・角度を調整することなしに、
鼻柱部の軟骨(鼻翼軟骨内側脚)に手を加えるだけで必要かつ十分であったと考えています。

わずかな変化に見えますが、患者さん本人にとってはとても変化が大きかったようで、
満足して頂き今回モニターとして写真の使用許可を得ることができたのでご紹介させて頂きました。
当院の鼻尖挙上手術はこちらです。

本ブログの症例に関する情報

治療名:鼻尖挙上 費用:220,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、後戻りなど
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。

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院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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