これらに加えて、さらに「あざとしみの中間的な位置づけ」としてご相談の多いものに
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)があります。
当院ではいずれのタイプのあざにも対応出来るように
各種レーザーをとりそろえており、その治療法としては
茶アザ: Qルビーレーザー もしくは アレキサンドライトのピコレーザー
赤アザ: Vビームレーザー
青アザ: Qルビーレーザー もしくは アレキサンドライトのピコレーザー
黒アザ: 切除縫合手術 もしくは 炭酸ガスレーザーで表面を削ってQルビーを照射
ADM: Qスイッチルビー もしくは アレキサンドライトのピコレーザー
などの手段で対応することが多いです。
ところで、顔の青あざと言えば太田母斑(先天性・遅発性)が多く、
通常は三叉神経第1枝と第2枝支配領域つまり頬、上下瞼、額、鼻などに分布します。
しかし今回、耳前部にのみ限局して見られた
珍しいタイプの青い色味の母斑を治療したのでご紹介します。
分類的には、青色母斑のサイズの巨大なタイプか、
顔に生じた異所性蒙古斑ということになるのかもしれません。
あるいは太田母斑の亜型という可能性もあります。
正確に分類学的にどのカテゴリーに入るのかは私の知識の範囲内では分からないと
正直に申し上げておきましょう。そのくらいレアケースだということです。
しかしながら治療方針は太田母斑と同じく
Qスイッチルビーレーザーが有効と予想して治療を開始しました。
32歳の男性で、生まれた時から右の耳前部に青々とした
色の濃い母斑を認め未治療とのことでした。
一昨年(2016年)の秋から治療を開始して、3ヶ月から5月ごとのインターバルで
Qルビーレーザー (JMECのThe Ruby Z-1)を用いて8Jから10Jの出力で
合計5回の照射を行いました。
5回とも保険診療によって照射しています。
上が5回照射後の写真です。
1回1回打つごとに反応が良くすぐに薄くなっていったので
確実に効いているという手応えを感じつつ照射を繰り返し、
かなりの薄さにまですることが出来ました。
この大きさなら、あるいは最初から切縫手術で
1回で取りきるということも可能だったかもしれませんが、
長い傷跡が残る点と患者さんが手術そのものに対し強い抵抗感を示したため、
回数をかけてレーザーで少しづつ薄くすることとなりました。
色味がかなり濃い点と、
典型的な太田母斑と違い反応が実は読めないことが心配でしたが、
予想以上にうまくいって患者さんも満足そうな様子です。
せっかくここまで来たのだからもう少し完全に取り去りたいという希望もあり、
今も照射を継続中です。
より完璧な結果が上がってきたら
また改めてブログ内の記事としてアップしようと思っています。
当院のあざ治療詳細はこちらです。
Qスイッチルビーレーザーの詳細はこちらです。
本ブログの症例に関する情報
治療名:Qスイッチルビーレーザーによる青あざ治療 費用:7,330円/回(保険診療)
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:熱傷、色素沈着、水疱形成、白斑形成など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。