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新しい再生療法「ACRS」症例紹介(下まぶたの小じわ・青クマ改善)

2023年10月02日(月) | カテゴリ: 目の下のくま
ここ最近で新たに注目されている美容医療のひとつに、再生医療を活用した美肌・抗老化治療「ACRS療法」があります。

ACRS療法は、

①患者様の血液を採取し3時間かけて細胞を培養する
②培養することで血球成分から成長因子や抗炎症サイトカイン(IL-1拮抗物質)などが分泌放出される
③培養した血液をさらに遠心分離にかけて血球成分を取り除く
④培養+遠心分離の過程によって高純度・高濃度化した血漿成分を皮膚に注入する

というステップで行う施術で、以下のような効果が期待できます。

・肌質改善(ハリ・ツヤアップ、くすみ改善)
・ニキビやニキビ跡などの改善
・小じわやちりめんじわなどの改善
・毛穴の開き、黒ずみなどの改善
・育毛(頭皮の注入した場合)

患者様自身の血液を活用した美肌再生療法としては以前からPRP(多血小板血漿)療法がありますが、この治療の進化版ともいえるでしょう。今回はこの新しい美肌・エイジングケア治療となるACRS療法の症例を紹介したいと思います。



本症例は当院のスタッフで、29歳女性となります。以前、下瞼脱脂法(切らないたるみ取り)を他のクリニックで受けたことがあるそうで、その際に生じた下まぶたの小じわ・たるみ、さらに皮膚にできた青クマをACRS療法で改善したいとのことでした。

※余談ですが、昨今人気の「切らないたるみ取り(下瞼脱脂法)」は脂肪(眼窩脂肪)を除去することで目の下の膨らみ(目袋)を目立たなくすることができる施術ですが、術後の副作用として目の下に小じわやたるみ、クマが生じることが比較的高い確率であります。この症状については他院修正としてご相談を頂くことがしばしばありますが、一度除去した脂肪は元に戻すことができないこともあり(もちろん脂肪を再度注入すれば膨らみますが、それはそれで、一度目の施術と真逆なことをすることになるので本末転倒ではないかと考えています)、当院では下まぶたのたるみ取り・クマ取りとして「切らないたるみ取り(下瞼脱脂法)」は推奨していません。


術後1ヶ月目との比較写真です。今回の症例では、ご本人が気にしていた下まぶたを中心に手打ちで注入を行っています。また余った血漿成分は頬にも追加で注入しています。



写真だけでは少し分かりにくいかもしれませんが、注入後は目の下の小じわ・たるみや青黒いクマが薄くなっており、本人もその効果を実際にはっきりと実感したようです。再生医療や自己血を活用した若返り・美肌治療は通常複数回行わないと効果を実感しにくいことも多いのですが、ACRS療法による注入においては1回で効果を実感できたそうで、2回目もぜひ受けたいという本人からの熱いリクエストがありました。


PRP療法では、稀に皮膚にしこりが生じたり、年齢などによっては効果が安定しなかったりといったマイナス面も多少ありましたが、今回のACRS療法ではしこり形成といった副作用の報告が今のところなく、メーカーの説明にあった通り、たしかに今までの再生療法よりも効果の安定性が上がっていると言えそうです。実際に施術を行ってみて、「PRPの進化版」というキャッチコピーについて確かな手ごたえを感じました。

自己血を活用した再生医療は、異物を注入しないこともあって昨今特に注目されている美肌・エイジングケア治療ですが、すでに整形外科分野などでは関節痛などを改善する治療法として以前から使用されており、実際に利用しているプロアスリートも多いようです。

今後、しわ、たるみ、毛穴、にきび、ニキビ跡、薄毛など様々な肌トラブルのご相談に対応できる可能性を秘めた治療であり、日常診療でも積極的に活用していく予定です。
※ACRS療法の価格については、一般的には1回10~15万円程度で設定しているクリニックが多いようですが、当院では当面1回88,000円で提供していきたいと考えています。(2023年10月現在/価格は改定する可能性もあります)

<本ブログの症例に関する情報>

施術名:ACRS療法 (Autologous cytokine rich serum) 費用:88,000円 リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、左右差、アレルギー反応、しこり形成など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士