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シンプルな2点留めによる二重埋没法のメリット

2016年07月25日(月) | カテゴリ: 美容外科, 二重整形・眼瞼下垂・目元
二重埋没法も年々進化をとげ、現在では様々な方法がありますが、
私としては、ベーシックな2点留め(2点法)による二重埋没法もそれはそれで良さがあるとして
ご相談に来られた患者さんに勧めることがあります。

かつて大手美容外科に入職した12年前の頃は、
まだ2点留めとか3点留めなどのシンプルな埋没法が主流の時代でした。

その頃も一部の美容外科では、クリニックの特徴を出すために独特の掛け方をしていた所もありましたが、
極端に腫れが出てしまい、もはや埋没法のメリットがなくなってしまっていたり、
留める点数を増やしすぎて逆に持ちが短くなるなど
技術的にはまだまだ完成からはほど遠いものが多かったと思います。

そのためその当時は、従来通りのシンプルな方法がベストなのだなという考えを持っていました。
今は当時とは考え方が変わりましたが、それでもシンプルな2点留めにはいくつかのメリットが
あると思っています。

たとえば、

1.複雑な糸の掛け方をする埋没法に比べて腫れが少ない。
2.短時間で手術が終わるので価格を抑えて提供することが可能。
3.二重切開法や連結式の二重埋没法などと比べると、折り込みが深く入らないので皮膚の厚みが目立ちにくい。

などです。

術後の腫れを最低限に抑えて二重にしたいという方には、シンプルなこの方法のほうがあっています。
複雑な糸の掛け方をすれば、耐久性(持続性)を上げることも可能ですが、若干の腫れが出てしまいます。

例えば、当院式の二重埋没法「3点連結式スパイラル法」は今までラインが外れて戻った人が
一人もいないこともあり、最強の耐久性を誇る埋没二重です。
しかし、術後は水分を取り過ぎた翌朝のようなむくみ・腫れが生じることがあり、
それが落ち着くのに1~2週間の時間を要します。

一方シンプルな2点留めによる埋没法では、終了直後にはかろうじて分かるくらいの腫れであり、
腫れが落ちつくのにわずか数日しか掛かりません。

また2点留め埋没法は15分程度で終了する手技のため、クリニックによって設定は様々ですが、
他の複雑な手間のかかる方法に比べれば安く設定されている所が多いです。

※都内での平均価格は、平成30年9月現在で平均6万円か10万円くらいです。
ちなみに当院は、両目5万円+消費税で行っており、若い患者さんからも
「この価格は、負担が少なくて助かる」というお声を頂いております。

そして意外に知られていないメリットして、まぶたの厚みが出づらいということがあります。

二重切開法や、連結式の二重埋没法では通常のシンプルな埋没法に比べて
ライン部分の折り込みがしっかりと入るため、元から皮膚に厚みのある方の場合、
厚みが若干出てしまうことがあります。

元々二重まぶたというのは、皮膚を二つに折って作るという原理のため、
1枚の皮膚よりも2枚の皮膚を重ねれば膨らんだ感じになるのは当然です。

さらに広い二重を作るケースでも、眼瞼の皮膚はまつ毛の生え際が薄く
上に向かって眉毛に近づくにつれて厚くなるので、折り込みが深く入る方法では厚みが出てしまいます。
極端な場合、お肉がボテッと二重ラインの上に乗っかった感じに見えることもあるでしょう。

ところが、シンプルに点で留める方法の場合、手術直後にくっきりと食い込みが入ることはありますが、
1ヶ月ほどするとわずかにこの食い込みがマイルドになるため、表面に出る厚みが少しうすらぎます。

実は糸がわずかに緩んでしまった結果とも言えますが、このことが実は逆に厚みに関しては、
むしろ良い方向に働きます。

緩まないからその方が良いと考えるか、その反対にほどよく緩んだ方が
いっそスッキリした目元に仕上がることもあるという発想の転換です。

さらに、同じ埋没法でも連結式のような複雑な方法では、
眼瞼下垂気味の目の開きのあまり良くない方の場合、下垂の症状が悪化して目の開きが悪くなることがあります。
複雑な方法で留めることで、目を開く際の負荷が増すためです。

軽い荷物を持ち上げるのと、重い荷物を持ち上げるのでは、
同じ筋力では、重い荷物の方がより持ち上げづらいのと同じ理屈です。

連結式の二重では、糸と糸を絡めてロックするため糸が緩みづらい反面、
挙筋腱膜の可動域(エクスカーション)に制限が加わるためと考えられます。

連結式でも2点までならそれほど影響は出ませんが、
目ヂカラのあまり強くない人に3点式の連結法を行った場合、眼瞼下垂が生じてしまうことがたまにあります。

そのような時は、すぐに糸を外して点数を3点から2点に変更するか、
思い切ってシンプルな点で固定する2点法や3点法に術式をその場で変更します。

術式は、手術中の所見によってはあらかじめ決めた計画通りには行わず、
柔軟に変更を加えることが二重整形の手術では時々あり得ます。


…では、2点留めの埋没法のデメリットは?

やはりラインの耐久性(持続性)ということになります。

ラインの持ちは、個人差が大きいため正確に何年でゆるむとは言えないのですが、
ざっくりと数年でゆるみますと説明しています。

イメージが掴みにくい方には、より具体的に2点法なら2年くらいで、
3点法なら3年くらいなどと分かり安く説明していますが、耐久性にはあくまで個人差ありです。

実際の2点留め(非連結)の二重症例を見てみましょう。

下は、右が一重で、左にはうっすらと浅いラインが見えますが、
ラインが安定しないのでしっかりと折り込んで安定した二重を作りたいということで
来院された25歳の女性です。


手術後の腫れ・内出血を最低限に抑えたいとのことで2点留め(2点法)の二重埋没法を行いました。
下が、手術直後の状態です。


生え際から、二重ラインの間がわずかに膨らんでおり腫れていることが分かりますが
ごく軽微なレベルです。
そして下が1ヶ月後の状態です。



もともと、皮膚のそれほど厚い方ではありませんが、
二重の折り込みが、連結式や切開式ほどは深々と入らないため
皮膚の表面にふくらみが生じずに、スッキリとした印象の目元に仕上がっています。
皮膚の厚みや肉ののっかり感を気にされる方にはこの埋没法があっています。

「シンプル イズ ベスト」とまでは、言いませんが、
この方法には他の二重埋没法にはない長所があるため、
一人ひとりのご希望や皮膚・脂肪の状態によって使い分けています。

トッピングなしのプレーンの料理メニューのような二点留め二重埋没法ですが、
腫れの少なさなど様々なメリットから、時代が移り変わってもこの方法はずっと生き残り続けるでしょう。
当院の二重埋没法詳細はこちらです。
二重手術後の腫れを少なくする方法や対策についてはこちら

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:二重埋没法(2点留め) 費用:55,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、ライン消失、左右差など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士