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耳珠形成術(鼻整形による軟骨移植後の耳珠再形成術)

2023年10月17日(火) | カテゴリ: 口元・唇・耳など
当院では鼻の整形を多数行っておりますが、その中でも鼻先や鼻柱への軟骨移植は特にリクエストが多いものです。

これらで使用する軟骨は、主に耳珠(じしゅ)や耳甲介(じこうかい/耳の裏)や肋軟骨などを用いますが、私は特に好んで耳珠を使用しています。

※耳の部位名称(参考)



耳珠をよく使用する理由は、耳珠は厚くて比較的フラットな軟骨が取れるためです。強度の面でも、初回の手術であれば鼻中隔延長術などにも十分に耐えられます。

しかし、耳珠による軟骨移植には2点ほどデメリットがあり、

1.採取した後の耳珠が、直線的にフラットな形になって見た目が少し不自然になる。
2.耳珠から外耳道(耳の穴)の皮膚の支持が弱くなり、イヤホンが外れやすくなる。(場合によっては、耳の穴が小さくなりイヤホンが入りづらくなる方もいるようです)

1.については、
軟骨を採取する際に、耳珠の辺縁の軟骨をリング状に残すようにして中をくり抜けば形をキープ出来るのですが、それだと充分なボリュームの軟骨が取れないこともあるため、くり抜きではなく、辺縁の軟骨も含めて丸ごと切り出すことで量を確保しています。つまり、施術を行う部位(鼻)にはしっかりと変化を出すので、耳珠の形の方は少々我慢して頂くような形です。

2. につきましては、
もしイヤホンを装着する上で不便を感じるようなら耳裏から軟骨を採取して、耳珠から外耳道部分の皮下に移植して硬くし、支持性をもたせるという対策を行うこともあります。これによりイヤホン装着のトラブルを解決した例もあります。

今回ご紹介する症例は、鼻先への耳珠軟骨移植を行った26歳の女性で、軟骨移植後に耳珠の凸ラインが直線状になったため、見た目状の不自然さ改善したいとのことで、耳珠部分の再手術を行いました。耳裏の耳甲介から軟骨を採取して、耳珠に移植して改めて耳珠を作り直しています。





術後は4.5か月目の写真です。耳珠に凸状のカーブを再現することが出来ているかと思います。これによって見た目が改善したと同時にイヤホンもはずれにくくなったとのことです。

このような耳の再手術を避けたいという場合は、鼻整形(軟骨移植)を行う際に耳珠の皮膚直下の軟骨を残して採取することも可能なのですが、それだと取れる軟骨が一回り小さくなってしまうため、鼻先に使えるリソースが減ってしまうことになるのが悩ましい点です。しかし、耳珠の形を最初から温存したい方はあらかじめお申しつけ下さい。どちらの採取方式でも対応致します。また他院で鼻整形(軟骨移植)を行い、同様の件でお悩みの方もご相談ください。以前の形に近い耳元に再現いたします。
当院で取り扱っている耳・耳たぶの整形一覧はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

施術名:耳珠形成術 費用:220,000円 リスク・副作用:腫れ、内出血、血腫、感染、傷跡、左右非対称など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ




監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士