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TOP/ ブログ/ 美容皮膚科/ その他の美容皮膚科/  ほくろ除去治療に保険が効きます

2015.07.06

その他の美容皮膚科

ほくろ除去治療に保険が効きます

「ほくろの除去に、保険が効くなら治療を是非受けてみたい」

という方もいらっしゃるのではないかと思います。

ほくろ除去に関しては、レーザーの場合は保険は効きませんが
手術で切って縫う方法なら保険が効くケースがあります。

といっても、当院で行っているほくろ除去治療の場合では
レーザー除去:切除手術=5:1と、やはりレーザーによる治療の方が
メスを使う手術よりもハードルが低い状態と言えるでしょう。

※レーザーと手術の違いについてはこちらでも詳しくコメントしております。
(保険での除去手術の症例写真もあります)


保険には保険のメリットがありますので
今回はほくろの保険治療についてお話しします。

※ちなみに以前、レーザーによるほくろ除去施術にもかかわらず、
保険で申請して逮捕されたクリニックがあり報道されました。
ほくろのレーザー除去治療を保険を使って行うのは違法ですのでくれぐれもご注意下さい。

保険が使えるかどうかのポイントは、(あくまで当院の方針です)

1. 除去法がメスを使った手術であること。
2. 症状があるかどうか。(かゆみ、出血、異物感など)
3. 最近大きくなってきて心配なので調べて欲しいという要望。(悪性かどうかなど)

などです。

多いのは、3の目的です。

ほくろを切除して取れたもので病理検査を行います。
専門施設に送り染色した細胞成分を顕微鏡下に病理医が観察し、
良性・悪性など腫瘍としての性状を調べ、ジャッジするという目的があるなら
保険が通ることが多いです。つまり検査目的の切除です。

加えて、2番の症状があればなお保険が通りやすいです。

またいわゆる悪性のほくろ(悪性黒色腫)を疑う肉眼所見のABCDE

A;Asymmetry  形が非対称
B;Border  境界不明瞭
C;Color  色調不均一
D;Diameter 直径が6mm以上(つまり大きい)
E;Elevation 隆起性(つまりふくらんでいる)

などがあれば保険申請の審査になお通りやすくなるでしょう。

しかし実際には、悪性黒色腫(ほくろの癌)は
数万人から数十万人に一人と言われる超レアな腫瘍のためそうそう外来で
お目にかかることはめったにありません。

また上記のような所見が1つあったからと言っても
即、悪性黒色腫などということもまずないです。

普通のほくろでも色調が不均一であったり、
隆起しているものなどいくらでもあるわけですから。

ですので、「もし心配なら念のため切除によって
病理検査を提出してみてみることもできますよ」という段階です。

当院では、良性か悪性かについて、
見た目レベルの鑑別にダーモスコピーによる診断も行っております。

ダーモスコピーとは照明付きのルーペのようなごく簡易な検査器具ですが、
ほくろの他皮膚腫瘍の良性・悪を見分ける上で重要なアイテムです。
(MM&NIIC社の携帯型ダーモスコピーを愛用しています。)



例えば日本人に多いとされる手の平や足の裏の悪性黒色腫ですが、
典型的な所見の差が見られ、


良性のほくろならば、左のように
皮溝(ひこう;皮膚の溝部分)に沿って色素が見られるけれども、

悪性ならば右の写真のように、
皮丘(ひきゅう;溝に挟まれた部分)の側に色素が乗っており、
溝の部分に色素がなく白抜けしていて完全に真逆の色素配置パターンを示す
などが代表例です。
(悪性黒色腫ではなく、抗癌剤投与でも同様なパターンあり)



2の症状については、かゆみなどは症状として分かり安いかもしれません。

出血とは自然に出血するものは稀かと思いますが、
例えば男性でヒゲをカミソリで剃っている時に刃がぶつかって出血するなども
一応出血に入れることは可能です。

日常生活上何らかの不便があれば症状ととらえることもできます。

では、異物感とは何なのかと言いますと、
聞き慣れない言葉ですがほくろが出っ張って大きくなり
「邪魔だ」「気になる」などと言った状態を医学的に表現すると異物感とも言えます。

こうして見ると、症状とは言えほとんど主観によるところが大きいので
保険治療を行う上での理由としては今ひとつ弱いとも言えます。

よって当院では、まず症状だけの場合は保険が通らない可能性があるので
保険を使用しての切除を希望される患者様には病理検査提出希望があるかどうかを聞き
希望があれば保険適応可能としています。

もちろん最近急にサイズが大きくなってきたので、
心配だからなどの理由付けをおっしゃって頂ければなおよいです。

そして検査希望がない場合には、
保険ではなく自由診療として除去を行っています。
(但し、もし仮に自由診療で切除縫合するとしても2万円程度で出来ますので、
 都内平均価格に比べて格安で除去ができます。)

何せ、東京は保険審査が全国で一番厳しい地区と聞いています。

北海道や千葉では、病理検査を提出しなくても皮膚腫瘍摘出術の術式名で
難無く通る審査も、東京ではなかなか通らないことが多いようです。

地域によって審査基準がゆるかったり厳しかったりがあるなんて
言わばダブルスタンダードとも言えますが、
お役所のえらい人達の考えることは私たち一般人にはよく分かりません。

また、地域だけでなく審査員によっても
異様に厳しい人とそうでない人がいるように感じます。

全く同じ内容の治療を行っても、
その月によって審査が通らなかったり通ったりするのもどうかと思います。

保険を使ってほくろ除去を行った場合の費用ですが、
大きさとどの部位かにもよりますが病理検査料を含めても
1万円前後で済むことがほとんどです。これは、保険ですから全国共通です。

参考までに当院ではレーザーでほくろを1個除去する場合、
小さなもので5000円 大きいもの(面積と高さ)で1万円から2万円くらいです。

ただ、レーザーでは一回で取り切れることがまずなく、取り残しが必ず出ます。

ですから治療の目的は、あくまで今より黒い色を薄くしたり、
背の高さを低くする程度が目標となるため完全除去ではありません。

深くまで追い続けるようにレーザーで削り過ぎると
ほくろの合った部分がへこんでしまいクレーター状にえぐれるので
ある程度取り残しがでるのはやむを得ないことです。

逆に言いますと、レーザー除去の場合むしろ少し取り残しが出るように
除去するのがコツと言ってもよいくらいです。

それゆえ残ったホクロの細胞成分からは傷の治癒の過程で再発がおこりえます。

そうすると当然完全な結果とは言えないため、
2回目、3回目のレーザー照射による除去が必要になることがあります。

そこでさらに費用が発生してしまうことを考えると、
保険を使って切除手術で取る方法とレーザー治療で取る方法を比較すると
保険で手術を行うほうが実はむしろお安く済むことがあるかもしれません。

絶対にメスを使うのはイヤだという方なら話は別ですが、
もしそうでないならこのように費用的な面も考慮した上で
ほくろの除去法を選んで頂くことも可能です。

※一度でほくろを取るなら除去治療がお勧めです。

※ほくろレーザー治療はこちらです

※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。

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院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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