ヒアルロン酸注入による三重まぶた治療

三重まぶたとは、二重まぶたのラインの上にさらにもう1本（場合によっては1本以上）のラインが入っている状態のことを言い、二重まぶたと違ってくっきりした目元にならなかったり、上まぶたのラインがシワのように複数生じることで年齢よりも老けて見えてしまうといったことがあります。

このような三重まぶたの改善方法として、一般的には二重埋没法や眼瞼下垂術を治療の第一選択として推奨しているクリニックも多いようですが、当院ではヒアルロン酸注入をお勧めすることが多いです。その訳を簡単にまとめると以下が挙げられます。

① 注入術のため手術よりも身体への負担が少ない
② 施術は5分程度で終了する
③ ダウンタイムはほぼゼロに近い
④ 手軽であるのに持続期間が長い（2～3年程度）

このように患者様にメリットしかないヒアルロン酸注入による三重まぶた治療ですが、この方法が美容クリニックの間で浸透しないのには理由があります。上まぶたは身体の中でも１，２を争うくらいに皮膚が薄い部位のため、慣れてない医師が行うと上まぶたの皮膚がデコボコになったり、注入量の調整がうまくいかずに上まぶたが膨らみすぎてしまうといった失敗やトラブルに繋がってしまうことがあるためです。実施しているクリニックが少ないため、ネットなどでいろいろ調べた患者様が当院に相談に来られることが多く、開院以来かなり多くの件数を行っている他、最近ではありがたいことに同業の美容クリニック様からご紹介をいただく機会も増えてきております。

前置きが長くなりましたが、今回はヒアルロン酸注入で三重まぶたと上まぶたのくぼみを改善した方の症例をご紹介したいと思います。


上の写真は、上まぶたのくぼみによって元々の二重ラインの上にもう1本横ラインが入った状態（＝いわゆる三重まぶた）を気にしてご来院された33歳の男性です。三重まぶたが片方にだけ生じると目元や顔全体の印象に左右差が出てしまうため、この方のように片目だけの三重まぶたを気にして相談に来られる方は、特に多い傾向にあります。早速術前後の変化を見てみましょう。


術後は注入後2週間が経過した様子です。ヒアルロン酸は右目のみに注入していますが、上まぶたのくぼみによって生じた不要なラインが消えたことで、見た目の左右差がかなり改善されているのではないかと思います。

上まぶたへのヒアルロン酸注入は5分程度で終了する上に、一度注入すると効果は2～3年ほど持続するコスパのよい施術です。注入に慣れた医師が施術を行えば術後の腫れ・内出血などもほぼ生じません。（個人差はありますが、当院ではダウンタイムがほぼゼロというケースもかなり多いです）また極細針でごく少量を注入する施術のため、痛みもほぼなく麻酔を使用せずに施術をする方がほとんどです。（もちろん、痛みに不安な方についてはクリーム麻酔などの塗布も可能です）

いいことずくめの上まぶたへのヒアルロン酸注入ですが、施術の際には注意すべき点もあるのでこの点は事前にしっかりとご理解いただければと思います。

●三重まぶたにくぼみがある場合が適応となる
三重まぶたの原因には加齢による皮下組織の下垂や眼瞼下垂、さらに予定外重瞼線（二重整形など目元整形の失敗によるもの）などがありますが、三重まぶたに「上まぶたのくぼみ」が同時に生じているケースであれば、個人差はもちろんあるものの、多くの場合はヒアルロン酸注入（脂肪注入も同様）によって改善することができます。ただし眼瞼下垂など別の要因が関係している場合は手術による三重まぶた治療が適応となります。

●難易度が相応に高いため、慣れた医師に施術をお願いする
当院では上まぶたのヒアルロン酸注入の他院修正もしばしば行っていますが、慣れてない医師が行うとデザインや注入量の調整などがうまくいかず、結局ヒアルロン酸を溶かすという結果になることが多いように感じます。また、仮にうまくいった場合でも、数か月程度で元に戻ってしまったという相談をいただくこともあります。

…この2点がきちんとクリアになれば、手軽で持ちがよい若返り治療として、多くの方にお勧めできる施術の一つになります。

ヒアルロン酸による三重まぶた治療（上まぶたのヒアルロン酸注入）は、比較的簡単そうに見える施術ではあるのですが、適応の見極め・注入時の手技・注入量の調整など、医師の経験や手腕によるところが大きい施術でもあります。当院では開院以来多くの施術を行っておりますので、三重まぶたや上まぶたのくぼみでお悩みの際には一度ご相談いただけるとよいかもしれません。
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