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ヒアルロン酸を使用せずに上瞼のくぼみを改善する方法

2018年01月15日(月) | カテゴリ: 美容外科, 二重整形・眼瞼下垂・目元
上瞼のくぼみ(へこみ)は、
目元に老けた印象を与えてしまう症状としてよく挙げられるものです。

当院では、上瞼のくぼみを解決する方法としてまずは手軽なヒアルロン酸注入をお勧めします。

この部位へのヒアルロン酸注入は、手軽ではあるのですが実はコツが必要な治療で、
都内でも行っているクリニックが少ないこともあり、患者さんもネット等でかなり調べ上げて
当院にたどり着いたという方が多いです。

しかし、患者さんの中にはヒアルロン酸はいずれ溶けてなくなってしまうため
定期的な注入治療が必要だという点を欠点ととらえ、治療を躊躇する方もいます。

ヒアルロン酸は確かに、製剤にもよりますが半年から1年程度でなくなると言いますが、
この部位へ対するヒアルロン酸の効果持続期間は他部位への注入に比べてかなり長く、
当院で使用しているジュビダーム・ウルトラであれば、通常優に1年以上はもち、
中には数年単位でもった例も過去に経験しています。
例外的に、6ヶ月などでなくなった例もありましたが、かなりのレアケースと言えます。

(注)なおマッサージやサウナ、ホットヨガなどで長時間体温を上げることを繰り返すと
ヒアルロン酸の分解が早まることが経験的に分かっています。
マラソン、ランニング、ウォーキングなどの影響は今のところ不明です。

他部位と比較するとかなり長期間持続することを説明しても、
いずれは減っていってしまうことに抵抗を感じる患者さんもいらっしゃいますので、
そのような方にお勧めの方法として、3つの方法が上げられます。

1.上瞼への脂肪注入
2.埋没法二重
3.眼瞼下垂手術

これらはこれらで、「いずれもが手術!?」と
別な意味でハードルが高いと感じる方もいることでしょう。

特に1番の脂肪注入は移植治療の一種であり、注入した脂肪が実際に生着して残る割合が
どのくらいか予測がつかない点と、上瞼という場所柄、注入後に脂肪が減ることを予想して
多めに入れておくということが出来ません。
あまり多く入れすぎると目を開けるときの負荷が大きくなり
確実に眼瞼下垂になってしまうので、余分に入れておくということは出来ません。


また脂肪の粒が意外に大きいため、ヒアルロン酸とちがって太めの針を使わないと
スムーズに注入を行うことが難しいこともあり、内出血や腫れが生じる確率も高くなってきます。

それならば、いっそ「2.埋没法二重」や「3.眼瞼下垂手術」によって
上瞼のくぼみも取る手術をしてしまうというのも一つの選択肢となりえます。

ところで「2.埋没法二重」は、手術でありながらも腫れを最小限に抑えつつ
くぼみを改善するという意味ではとても良い方法ですが、ごくごく軽度のくぼみが
適応であるという条件がつきます。

原理は、一重の皮膚を二重としたり、折り込みの浅い二重を深い二重とすることで
皮膚がしっかり2枚重ねとなって折り込まれ、上瞼にボリュームが与えられるという仕組みです。

※以前書いたブログで、ヒアルロン酸注入と埋没二重のコンビネーションにより、
瞼のくぼみと三重を同時に治した症例を掲載してあるのでのそちらも参考にして頂ければと思います。

さて、「3.眼瞼下垂手術」は、埋没法と違って切開を伴う治療のため
やってもいいという人は限られるかと思いますが、当院で何回か上瞼へのヒアルロン酸治療を
行った人の中には、途中の段階でこちらの治療を選択される方もいらっしゃいます。

というのも、上瞼のくぼみと眼瞼下垂はセットで存在することが多いからです。

この場合は、上瞼のくぼみを眼瞼下垂の手術治療で治すという方法が
有効であるケースがかなりあります。

(注)しかし上瞼のくぼみがあることによって、実は眼瞼下垂ではないのですが、
広い二重ないし三重によって眼瞼下垂のように見えるニセ眼瞼下垂もあるので要注意です。


下は、目の開きづらさと上瞼のくぼみのため、
目に生気がなく疲れて老けた印象に見えることを気にされて当院にこられた方です。

18011501
まだ37歳の女性ですが、実年齢よりも目元が老けて見えます。
瞳孔中心から上瞼のフチまでの距離が1mm程度と中程度の眼瞼下垂です。

18011502 そして上が手術後1ヶ月目の状態です。
目の開きが改善することに伴って、同時に上瞼のくぼみがかなり浅くなっているのが
分かるでしょうか。

このように、上瞼のくぼみに対して、ヒアルロン酸や脂肪などのいわゆる詰め物に頼ることなく、
眼瞼下垂治療のみで上瞼のくぼみを改善させることも可能です。

なぜ眼瞼下垂治療によってこのような副次的な好影響を得られるかは、
埋没法二重術同様に皮膚の折り込みを深くすることで上瞼にボリュームを与えるということもありますが、
眼瞼下垂手術(腱膜前転法)の場合、さらに眼窩隔膜を切開によって破るため、眼窩脂肪が重力で
眼球のカーブに沿う形で表面側に出て来やすくなるというのが一つのメカニズムかもしれません。

眼瞼下垂治療で特に上瞼のくぼみが目立つ方の場合は、人為的に眼窩脂肪を奥から引き下ろして
瞼縁近くの皮下組織に縫合固定するというテクニックもあります。
(三重や予定外重瞼線を消す技としても知られる)

このように、上瞼のくぼみを消すには
まず一番にヒアルロン注入が手軽かつ確実な方法ではありますが、
その他に手術という選択肢もあることも覚えておいて頂ければと思います。
二重埋没法による上瞼のくぼみ取りはこちら
眼瞼下垂手術による上瞼のくぼみ取りはこちら

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:眼瞼下垂術  費用:550,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:閉瞼不全、傷跡、後戻り、左右差など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士