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ほくろ除去治療(レーザー・切除など)※保険適用も有

2015年10月19日(月) | カテゴリ: その他の美容皮膚科
美容形成外科・美容皮膚科である当院では、
自由診療に加え保険診療の手術も行っております。

保険診療手術の中身は、

1.眼瞼下垂
2.逆さ睫毛(眼瞼内反)
3.腫瘍切除(ほくろなどの出来物の除去)
4.脇汗手術

の4つが多いものです。

これは、形成外科で保険診療を行っているクリニックなら
他院もほぼ同じ感じかと想像します。

その中でも特にほくろやいぼなど「皮膚のできもの(腫瘍)」を取る手術
保険治療で多いオペです。

取れたものの良性・悪性などを調べる病理検査の目的であれば
ほくろであっても保険適応で除去することが可能です。

このため、手術であっても費用が全て込みで
1万円前後で済むということもあり大変人気のある施術メニューです。

ちなみに、自由診療による手術でのほくろ除去を行うと
都内平均で3万円から5万円前後ですが、
当院では5mm以内なら自由で行う手術でも2万円です。

ただし、小さいほくろであれば手術でなく
レーザー(炭酸ガスレーザー)で取ることも多く、


小さいほくろ(3mm以下)で5000円前後、大きなほくろ(3mmを超える)で
1万円くらいが目安となります。

そう考えると大きなほくろの場合、
保険を使って切って取ってもレーザーで削っても
患者さんが実際負担する費用は同額のため迷う方が多いようです。

そこでレーザーと切除・縫合によるほくろ除去の
メリット・デメリット・特徴について説明します。


<レーザーによるほくろ除去のメリット>

・施術が短時間に終わる。

・他のレーザー(しみ取り用のQスイッチレーザーなど)と組み合わせることで
 より高い効果を得ることが可能。(但し、別途料金が発生します)

・抜糸が不要なので、通院が不要。

・小さいほくろなら、切除縫合法より費用が安く済む。 
 (但し1回で治療を終了する場合)

<レーザーによるほくろ除去のデメリット>

・ほくろの表面を削るだけなので、取り残しがでる。
 従って取り残した根の深い部分から再発がありうる。

※深い根の部分を削りすぎると陥没してクレーター状にへこむので、
 完全除去は不可能です。

・取り残した部位に2回目、3回目のレーザー治療を行うと
 切除縫合法よりも費用がかえって割高になることがある。

・しばらく削った部分に赤みやくすみが残る。

※これは、1ヶ月目をピークとして3ヶ月前後で薄くなります。


<保険の切除縫合法によるほくろ除去のメリット>

・自由診療に比べて、費用が安く済む。

→小さいほくろだと1回あたりはレーザーより切除縫合法のほうが高いが、
 レーザー治療を2回、3回と繰り返すと保険の切除縫合法の値段よりも
 高上がりとなります。
 大きいものでは、保険の切除とレーザー除去で1回あたりの費用は同額です。

・再発率がほぼゼロ。

・病理検査で、良性、悪性などほくろの性状がはっきりする。

・傷跡は3~6ヶ月で薄くなり、小さいものならレーザーよりも目立たない。

※よほど大きいほくろの除去以外は、最終的にはレーザーよりも傷跡は目立ちません。


<切除縫合法によるほくろ除去のデメリット>

・「手術」ということに対する心理的ハードル。
 「怖い」「大がかりだ」などのイメージ。

・抜糸に最低1回は通院しなくてはならない。

→しかし、真皮縫合のみとして、表面を縫わず抜糸なしとすることも可能です。
 あるいは、表面縫いを行った方がより完全な縫合手技となるため
 連続縫合法で表面をあわせて糸を端でテープを固定して、自分で引っ張って
 糸が抜けるようにすれば、抜糸のための通院を1日はぶくことも出来ます。
 (忙しい方向けに)
 
こうして比較して見ると、切除縫合法で行うメリットのほうが
より大きいように思えてきます。

但し、保険を使った切除縫合では1ヶ月に1部位から1つしか取れず、
顔面に多数ある場合などは月を変えて手術を組まないといけないので
それが面倒ということはあります。

最近行った、保険適用でほくろ切除縫合手術を行った例を見てみましょう。

右の小鼻の横に3mmを超えるようなほくろがあり、
保険による切除縫合を勧めました。

この大きさになると、さすがにレーザーで削っただけでは
再発の可能性がありますし、色が濃いので削った後も色が残る可能性はあります。

上記はほくろ切除縫合法を行い、2ヶ月目の状態です。

小鼻の横のほうれい線に縫合ラインが隠れるように縫い込むことで
傷跡を目立たなくしています。

この時期にこの傷跡なら、3ヶ月目以降ますます分からなくなっていくでしょう。

よくある誤解として、
「切って縫ったほうが傷跡が目立つだろう」と言うのを聞きますが、
皮膚縫いのプロである形成外科の技術をもってすれば、
遅くとも半年以内にはかなり目立たない傷跡に仕上がります。

この点は美容外科のみの修業しか経ていないドクターよりも
形成外科医としての経験と技術がものを言います。

しかし、逆に言えば美容外科医が得意で
形成外科医がそれほど得意でない分野も実際あります。

個人的には両方の修業が開業医としてやっていく上では必須というスタンスです。

ほくろの切除縫合は、ざっくり言ってしまえば
ただ単に切って縫うだけの手技なわけですが、

・どのような縫合線となるようデザインするか?
・どのくらいの深さでホクロを取るのか?
・縫合で寄せる創縁をどのくらいの幅でどの方向に皮下剥離するか?
・創縁のトリミングの量と角度は?
・真皮縫合で針が噛む真皮の適切な量は?

など様々な要素を考慮しながら縫合を行うのであり、実は結構奥深い手技です。

うまい先生とそうでない先生とで傷跡の仕上がりにかなりの差が出るということを
覚えておいて欲しいと思います。

※詳しいほくろ除去治療の内容はこちらです。

※保険適用によるほくろ除去についてはこちらのブログにも詳しくあります。


<本ブログの症例に関する情報>

治療名:ほくろ切除縫合手術(保険) 費用:10,000円/個 1回照射
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、色素沈着、再発など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士