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2015.10.26

しみ

レーザートーニングによる肝斑除去・著効例

レーザートーニングが肝斑にかなりよく効いた症例です。
1週ごとに10回の照射で2ヶ月半かかりましたがよい結果です。

40代の女性で、肝斑を取りたいという希望で来院されました。

左(施術前・右側) 右(10回照射後・右側)

左(施術前・左側) 右(10回照射・左側)

まだ薄くほんのりと頬全体に褐色の色素(肝斑)が残っていますが
術前と比べるとかなり目立たなくなっており化粧で充分カバー可能なレベルです。

ところで、今週末でいよいよ当院も開院1週年を迎えます。
(去年11月1日に開業)

開院時に数多あるトーニング機の中で、上級機種である
サイノシュア社のレブライトSIを導入して1年間使用した感想ですが、
本当に買ってよかったと思います。

他のありきたりの機種の2倍くらいの本体価格と割高で
なにかと入り用の開業スタート時には痛い出費ではありましたが、
それでも高いだけの値打ちはあったかと思い大変満足しています。

あらゆるタイプのしみに有効とメーカー側でうたっていますが、
実際に使ってみてどのようなタイプのしみにより効いたか、まとめますと

1.典型的肝斑 →本当によく効く
2.薄い日光性のしみ(薄い茶色) →効く
3.濃い日光性のしみ(濃い茶色・焦げ茶色) →無効
4.厚みのあるしみ →無効
5.ADM(遅発性太田母斑) →少し薄くなることが多い
6.そばかす →強くかけると薄くなるがフォトフェイシャルの方が確実に取れる

最初に写真でお示ししたような典型的な肝斑、
つまり両頬から目尻、上瞼にかけて地図状に広がるような茶色いしみが
このレーザーの一番得意なしみで、まず100発100中で効果が出ます。

境界がハッキリしたマルっとしたしみ、いわゆる日光斑(老斑)の薄いタイプには
その部分に集中して十字砲火を浴びせることで
毎回少しずつ少しずつ薄くなってゆくケースが多いです。

しかし、厚みがあったり、色の濃い茶色(焦げ茶)のシミにはいくらかけても効きません。

ADM(遅発性太田母斑)ですが、これも完全には取れませんが
10回ほどかけ続けると毎回少しずつ薄くなることが多いです。

しかし、メーカー側が主張するように本当の意味でADM自体に効いているというよりは、
ADMの上に乗っかって表層に存在する表皮内のメラニンが破壊されて
消し飛んだ結果ADMが薄くなっているように見えるのでは?という印象を受けます。

また、今回うまくいった要因を考察すると以下となります。
1.週に1回ずつの照射。
2.内服の併用
3.通常の照射モードで5回照射、後半5回をPTPモードで照射
4.患者さんがしっかり定期的に通院してくださった

レーザートーニングは、
「1ヶ月に1回でも効きます」と言うクリニックもあると患者さんから聞きますが、
実際には本当に効果を出そうと思うなら週に1回がベスト、妥協して2週に1回、
最大妥協して3週間に1回の照射が必要です。

少なくとも最初は短期間に集中的に打つことが成功の重要な鍵の一つです。

1ヶ月に1回だと、もはや効果なしと感じます。

1ヶ月に1回という打ち方が存在しないとは言いませんが、
どちらかというとある程度効果が出た後の、美白された状態をキープするための
メンテナンス、または肌質改善目的ということならあり得ます。

しかし、クリニックにレーザートーニングを希望されて訪れる患者さんの90%以上が、
初めてのトーニングでかつしみを薄くしたい(出来れば取りたい)という希望のはずなので、
私には、1ヶ月に1回の照射で充分に効果がでるとする考え方には不合理なものを感じます。

おそらくそのほうが、患者さんが通い安くなるため
契約を取りやすいから便宜上そのように言っているのでは?と勘ぐってしまいます。

また内服は、レーザー治療期間中に一緒に飲む方の方がやはり成功率が断然高いです。

もし1日の決まった時間に朝昼晩継続的に飲むのが苦手なら
夜1日1回でも構いませんので、続けることで結果が出やすくなります。

さらに当院のコースは5回と10回がありますが、
当然のことながら10回のほうが有利です。

単に照射回数が多くなっただけでなく、
上記3番のように前半5回を通常モードで表層のメラニンを飛ばし、
後半5回を大口径8.5mmで照射することでより奥の深い層にレーザーを届かせることができます。

表層にメラニンが残った状態ではそこにレーザーが吸収・ブロックされてしまい、
奥まで効かせるモードで最初から打っても深い部分にレーザーが届かない可能性があります。

まずは表層の邪魔なメラニンを取り除いてから奥に効かせるという手順が
最近手応えを感じている打ち方です。

このように10回という回数に余裕のあるコースの組み方をすると
コースの中で2種類の打ち方それぞれにじっくりと十分な回数を振り分けることが出来るので
結果が出やすいと考えます。

そして最後、しっかり通ってくださる真面目な患者さんではなぜ効果が出やすいか?

1.週1回照射を一度も間を開けずに10回継続してくださる。(なかなか出来ないことです)
2.内服薬を3度3度忘れずに頑張って飲み続けだる。
3.肝斑のスキンケア指導の肝とされる「こすらない」を徹底してくださる。
(特に洗顔、メイクオフの時に)

ということを、頑なに守れるかどうか。

紫外線対策がきちんと出来ているかどうかなど当たり前のことなのですが、
医師の指示を厳密に守れる方のほうが結果が出やすいのは明らかです。

これは、肝斑治療ばかりではなく他科も含め全ての治療に共通したことと言えます。

※当院のレーザートーニングによるしみ肝斑治療はこちらです。
※レーザートーニング(しみ・肝斑治療)の効果を上げるコツについてはこちら。

本ブログの症例に関する情報

治療名:レーザートーニングによる肝斑治療 費用:22,000円/回 10回照射
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ


※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。

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院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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