
マリオネットラインとは、口角からあごに向かってできる溝状の凹みのことで、年齢以上に老けた印象を強調してしまう要因のひとつです。
マリオネットラインについては、糸リフトやフェイスリフト(頬のたるみ取り)、脂肪吸引などで頬のたるみを取れば、一緒にマリオネットラインも消すことができませんか?という質問をいただくことがありますが、これはよくある誤解です。
リフトアップ術や脂肪吸引を行うことでマリオネットラインも多少変化することはありますが、その効果はごく僅かとなることがほとんどです。マリオネットラインを直接的にしっかりと改善するなら、やはりヒアルロン酸注入が一番有効です。
ちなみにマリオネットラインや頬・口元のたるみなど、「口元の若返り治療」を実際に考えている方がいらっしゃいましたら施術の際に注意していただきたいのですが、「口元のどの部分のたるみ・もたつきを改善したいのか」という点をきちんと事前に明確にしておかないと、期待していたイメージと異なる結果になることがあります。
口元のふくらみ・もたつきには頬のたるみ、マリオネットライン、さらに頬外側方向への膨らみ(もたつき)など複数の原因があるため、原因にあわせた処置を行わないと思っていた仕上がりと違ってしまうことがあるためです。
前述した通りマリオネットラインの改善にはヒアルロン酸が最も有効でありますが、この部分の筋肉(口角下制筋)のこわばりも溝が生じる原因となるため、ヒアルロン酸注入とあわせてボトックス注射を同時に行うと、より美しい仕上がりになります。
マリオネットラインへのヒアルロン酸注入は実はかなり難易度が高く、上まぶた・下まぶた(この部位も上手に注入するのが難しい部位です)同様に一度の注入で完成させることが難しいため、当院では1回目の注入から2週間後に2回目の注入を行い、細かな部分の補正をした上で仕上げることが多いです。このほうがヒアルロン酸のもちが長くなり、かつクォリティが確実に上がりますのでお勧めです。
実際の症例をご覧いただきましょう。

上は頬のたるみを気にしてご来院された77歳の女性です。診察の結果、ご本人が悩まれている部位がマリオネットラインであることがわかりましたので、この部分を集中的に改善する治療を行うこととしました。フェイスリフト手術のような侵襲を伴う施術は望まれなかったためヒアルロン酸とボトックスによって口元のたるみ・マリオネットラインを軽減する施術を行っています。

術後は1回目の注入から2週間経過した様子です。マリオネットラインが薄くなったことで、頬のたるみも軽減されました。手術のような根本改善は難しいものの、注入術のみでかなり改善できたとして患者様にもご満足いただけました。
頬のたるみ取りとしては手術(フェイスリフト)がベストであり、それ以外としてはマシン施術や糸リフト、脂肪吸引などが挙げられますが、できるだけダウンタイムが少なく価格的にもトライしやすい方法で検討されておられる際には、今回のようなヒアルロン酸とボックスによるコンビネーションは有効です。
マリオネットライン改善のために他院でヒアルロン酸注入を受けたものの効果を実感できなかったという方も、注入方法などを工夫することで変化を出すことができますので、一度ご相談下さい。
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本ブログの症例に関する情報
治療名:マリオネットラインの改善治療(ヒアルロン酸・ボトックス) 費用:ヒアルロン酸 1cc 88,000円、ボトックス 28,600円 リスク、副作用:腫れ、内出血、アレルギー、塞栓症、皮膚壊死、知覚麻痺など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。
Doctor
院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長
札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら