骨切り(輪郭整形)によって角ばった顔(ベース顔)を改善する際には、エラ(下顎角)の骨切りとフェイスライン(下顎下縁)の切除によるコンビネーション手術を行うことが多いです。他の方法としては、張り出したエラ(下顎角)部分だけを骨切りする手法もありますが、連続性のある滑らかでシャープなフェイスラインを形成するのであれば、下顎下縁へのアプローチは必須です。
今回は、エラ張り(角ばった顔)を改善する目的として小顔整形を行った方の症例をご紹介したいと思います。

上は、エラが目立つことと顔が大きく見えることを気にしてご来院された32歳の女性です。診察の結果、エラ部分の筋肉(咬筋)と骨(下顎角)がいずれもかなり発達していることが分かりましたが、今回の方は半永久的に小顔効果が続く施術をご希望でしたので、骨切りによる小顔整形(エラ骨切り+下顎下縁形成)を行うこととしました。
…なお前述した通り、骨切りの手術でエラ張り(角ばった顔)を改善する場合は下顎下縁にアプローチせずに、エラ骨切りのみで対応することも可能です。ただしこの場合、横から見たときのエラ張りは改善できても、正面から見た際の張り出しについては、大きな変化を出すことができません。また小顔効果もミニマムになってしまうことをお伝えしたところ、横・正面いずれから見た際にも最大限小顔に見えるようにしたいとのことでしたので、エラ骨切りとあわせて下顎下縁形成(下顎下縁切除)も行うこととしました。
術前後の様子を比較してみましょう。

術後は5か月目の様子です。横から見た際にエラの張り出しが減少してすっきりしたこととあわせて、正面から見た際のフェイスラインの張り出しも大きく改善され、術前と比較するとグッと小顔に見えるようになったのではないでしょうか。正面から見た際の小顔効果については、下顎下縁切除を併用してフェイスラインの中央部付近までしっかりと切除を行ったことによって、このような変化が生じています。

CT画像も見てみましょう。下顎角部からオトガイ付近までを直線的に切り落としたことで、下顎側面周りの骨のボリュームが大幅に減じられていることが分かります。
一昔前のエラ骨切りでは下顎角部のみを切り落とす手法がメインで行われていた時期もありましたが、今は下顎角(エラ骨)とあわせて前方の下顎下縁まで切り落とし、側貌(プロフィール)のみならず正面から見たときの小顔効果も同時に出すという方法が主流になりつつあります。
また、今回の患者様のようにエラの骨とあわせて筋肉(咬筋)も発達している場合、骨切り手術の際に咬筋切除を同時に行うことも以前はありましたが、この方法だと術後にフェイスライン付近の皮膚表面にデコボコが生じてしまうことがしばしばあったため、最近は咬筋切除を行う施設はかなり減ってきています。皮膚表面にデコボコが生じる理屈についてははっきりせず今でも不思議ではあるのですが、エラ骨切りを行うだけでもしっかりとエラ部分のボリュームが減るため、現在はリスクを回避する意味でも咬筋切除はあえて必要なし、と考えています。
>エラ骨切り(エラ整形)の詳細はこちら
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本ブログの症例に関する情報
治療名:①エラ骨切り(下顎角切除)②下顎下縁形成(下顎下縁切除) 費用:①660,000円 ②660,000円 リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、左右差、知覚神経麻痺など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。
Doctor
院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長
札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら