黒あざのレーザー治療・除去手術
黒あざ治療に対して、様々な選択肢をご用意しています。
あきらめていたそのあざも実は取れる可能性が充分あります。
「黒あざ」と俗に言われるものは、医学的には「母斑細胞性母斑」もしくは「色素細胞性母斑」が正式名称です。
その本態は、ホクロと同じであり、ホクロのサイズの大きいものが広がって存在すると考えられます。サイズが大きいものについては「巨大色素性母斑」などと呼ぶこともあります。色の素であるメラニン色素を作るメラノサイトに類似した母斑細胞が表皮と真皮の境界部や真皮内に密集して存在することで黒い色の広がりとして表面に見えます。外観上黒色で平らなものから、盛り上がりのあるものまでサイズ、形も様々です。
当院での治療方法は、
- Qスイッチ・ルビーレーザーの多数回照射
- 切除縫合(単回切除or 連続切除)
- グラインダーによる削皮
- メスによる削皮
- 炭酸ガスレーザーによる削皮
があります。
しかしながら、他のあざ治療と異なりいずれの方法でもある程度の傷跡が残ります。
つまり、切って縫えば縫い傷の跡は時間とともに目立たなくなりますが全くなくなる分けではありませんし、グラインダーや炭酸ガスで削り取った皮膚はたとえ肌色でも周囲皮膚と全く同じテクスチャ(肌理)と色になることはありません。
しかし、黒あざがそこにあるよりも何らかの傷跡に置き換えたほうが明らかに目立たなく、かつ見栄えがよいためにこれらの治療を行う価値があると言えます。黒あざが肌色の傷跡に置き換わっただけでもかなり見た目が改善したという印象を与えますし、少なくともメイクでカバーできるようになれば満足度の高い治療法と言えます。特に顔にある目立つ黒あざは整容面で気になるという方も多いので、その際にはこれらの治療をお勧めします。
施術の特長
- 多彩な除去方法から選択可能
- レーザーから手術まで患者様のニーズに合わせて様々な除去法を用意しております。
また、炭酸ガスレーザーとQスイッチルビーレーザーを組み合わせたり、手術により中をくり抜いてある程度面積を小さくしておいて、残りをレーザーないしグラインダーで削り取るなど様々な治療法を組み合わせることでより質の高い結果を得ることが可能です。 - 少ない治療回数での除去も可能
- もし少ない回数での治療をご希望なら、お勧めはメスによる切除縫合(単回切除or連続切除)か、メスもしくはグラインダーによる削り取り、ないしはそれらの複合的組み合わせ治療です。
いずれの方法も、1回から2回で取りきります。一方、ルビーレーザー単独の治療では数回から数十回とかなり多数回の治療回数がかかるケースがあります。 - どの方法でもある程度まで確実な効果が得られる
- 様々な除去手段を用意しておりますが、どの方法においても術前と比べて改善が全く見られないということがありません。ただ、どの程度まで色味を薄くするかというご希望によって治療回数が変わってきますが、やはり手術など物理的に皮膚ごと取ってしまう方法がより少ない回数で確実な結果が出せると言えます。
症例写真
切除縫合法による黒あざ除去

術前

術前デザイン

縫い上がり

術後1ヶ月目

術後6ヶ月目
ドクターによる症例解説
<症例に関する情報>
治療名:黒あざ除去(切除縫合術)
費用:55,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、ケロイドなど
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
切除縫合法による黒あざ除去(関節部近くのケース)

術前

術後3ヶ月目
ドクターによる症例解説
術前
左肘に生まれつきの黒あざがある27歳の女性で、未治療です。
この場所は露出部位になるため、目立つ点から除去を希望されました。
黒あざの場合、レーザーでは完全な除去が難しいため、切除が可能な大きさであれば切除縫合手術による除去が望ましいです。但し関節部そばの場合は、術後の傷跡がケロイドや肥厚性瘢痕となり赤く盛り上がって目立つケースが多いため、それをできるだけ防ぐ特別な縫合方法を行うなどの工夫が必要です。
肘関節以外の部位でも、切縫手術を行って目立つ傷跡やケロイドになりやすい部位としては、肩関節、膝関節、口回り、胸部などがあり要注意です。いずれも皮膚面に動きがある部位ということになります。
術後3ヶ月目
術後3ヶ月目の状態を示します。
比較的幅の狭い2×1.5cm2の面積のあざのため、1回の切除縫合で取り切ることができました。
これよりも幅の広い大きなあざの場合は、2回ないし3回に分けるなどして、6ヶ月から1年の間隔をあけて徐々に面積を減らしてゆく分割切除(連続切除)法を取るケースもあります。
3ヶ月目だとまだ傷跡は見えますが、いわゆるケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態ではありません。1年ほどの経過で、ほぼ目立たない傷跡にまで成熟してゆくことが経過として予想されます。
<症例に関する情報>
治療名:黒あざ切除縫合
費用:165,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、関節拘縮など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
黒あざの連続切除(分割切除)治療

術前

1回目の術前デザイン

1回目の術後

2回目の術前デザイン

術後/4年経過後
ドクターによる症例解説
術前
右前腕に生まれつきある黒あざの除去希望で当院にご相談にこられた27歳の女性です。
この大きさの場合、レーザー治療で薄くするのは難しく、切除縫合が適切かと考えましたが、腕の皮膚は伸展性が乏しいため、1回で全てを切除すると傷にかかる緊張が強くなり傷跡が目立つ形で残ることが予想されました。それゆえ今回は、2回に分けて切除を行う連続切除(分割切除)を計画しました。
1回目の術前デザイン・1回目の術後
1回目の切除では、まず総面積の80%程度を取り除き縫合します。
2回目の術前デザイン
そして1回目の切除から6ヶ月後に、2回目の切除を行っています。
1回目の術後から半年程度期間を開けることで、皮膚が充分に伸びて2回目の手術を行った時に皮膚同士を左右から寄せやすくなり、傷跡にかかる緊張を和らぐため傷跡が比較的目立たなく仕上がります。
術後/4年経過後
術後4年目の状態です。かなり傷跡は目立たなくなっているのではないでしょうか。
<症例に関する情報>
治療名:黒あざの連続切除(分割切除)
費用:2回分165,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:傷跡、ケロイド、肥厚性瘢痕、感染、腫れ、内出血、つっぱり感など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
Qスイッチルビーレーザーによる黒あざ除去

術前

術後
ドクターによる症例解説
術前
生まれつき右頬に黒あざがあったものの、今まで治療などを一切行って来られなかった58歳の女性です。黒あざは、基本的には切除縫合(手術)によって取り除く施術が原則ですが、あざの状態によっては手術の傷跡が長くなってしまったり、あざのある場所的に傷跡が目立ってしまうようなケースもあり、このような際にはレーザーによるあざ除去治療を試みることがあります。
術後
黒あざにQスイッチルビーレーザー(JMEC社のThe Ruby Z-1)を、3ヶ月ごと5回照射した状態です。思った以上に黒あざを薄くすることが出来ました。また再発も今のところ全くありません。黒あざの種類(タイプ)によっては、レーザー治療でもこのようにかなり改善することができます。
<症例に関する情報>
治療名:黒あざ除去(レーザー治療)
費用:1回・44,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:熱傷、傷跡、色素沈着、水疱形成、白抜けなど
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
効果目的
- 黒あざの除去(色を薄くする)
施術の流れ
- 黒あざの部分の皮膚に局所麻酔注射を打ちます。
- レーザー治療:レーザーを照射します。(Qスイッチルビー and/or CO2レーザー)
- 手術:
皮:グラインダーorメスによる黒あざの削り取りを行います。
切縫:メスによる黒あざの切除と糸による縫合を行います。 - 照射部位もしくは手術部位に軟膏を塗布してガーゼでカバーしテープ固定します。
料金
黒あざ除去 | 1回 | 14,300円~550,000円 |
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※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
※回数:1回から数十回
施術情報
- 施術時間:30分~
- ダウンタイム:
Qスイッチ・ルビーレーザー:10日間のかさぶた
削皮:新しい皮膚で生傷が覆われるまで平均約2週間
切除縫合:抜糸まで10日から2週間。
- 施術の痛み:局所麻酔注射時のわずかな痛み
- 通院:治療方法により数回から数十回。
- 麻酔:局所麻酔注射をメインとしてクリーム麻酔、テープ麻酔などを補助的に使用。
(静脈麻酔、笑気ガスも併用可能) - 持続性:半永久
- 洗顔:治療部位が顔の場合施術後7日目から可能。
- シャワー・入浴:治療部位が体の場合施術後3日目から可能。
- メイク:治療翌日から可能
※自由診療においては本国における未承認医薬品・医療機器が含まれます。
※治療に使用する医薬品・機器は当院医師の判断の元、個人輸入にて手続きを行っております。
※未承認医療機器については「個人輸入において注意すべき医薬品等について」もご参照ください。
※本治療に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医療機器はありません。
あざ治療関連施術情報
札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士
美容外科・美容皮膚科
形成外科・一般皮膚科

〒171-0014
東京都豊島区池袋2-2-1
ウイックスビル4階
【最寄り駅】
JR池袋駅西口C6出口徒歩1分
不定休 10時~19時
※学会等で休診となる場合があります
受付 10時~19時
(土日祝対応)
術前
左耳の前に生まれつきの黒あざを認め、見栄え的な問題を気にされて受診された19歳の女性です。あざ自体に加え、表面に密生する毛なども見られるため除去が望ましいと考えます。
このサイズ・幅のものであれば1回の切除縫合で取り切れます。これ以上幅が広くなってくると、2回や3回など複数回に分けて「連続切除」と呼ばれる方法で分割して徐々にサイズを小さくしてゆく方法もあります。
ちなみに、レーザーでも黒あざは取れなくはないのですが、切除縫合法ほどきれいに取りきることは出来ません。
術前デザイン
術前の切開ラインのデザインです。おおよそのサイズが分かるように定規と並べて撮影しています。
縫い上がり
形成外科独特の創縁同士を盛り上げて寄せる縫合テクニックで縫い上げました。(真皮縫合)これにより、術後手術の傷跡が幅広く広がり目立ってゆくのを防ぎます。
術後1ヶ月目
手術後1ヶ月目は、傷跡の赤みが多少目立つ時期ですがこのくらいならさほどでもありません。
術後6ヶ月目
手術後6ヶ月を経過すると徐々に傷跡が成熟して目立たなくなってきます。この後さらに6ヶ月くらいかけてより傷跡はより目立たなくなってゆくことが多いです。術後の結果にはご満足して頂きました。