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ピコレーザー(ピコスポット)によるしみ取り治療

2023年07月31日(月) | カテゴリ: しみ
「しみ」は美容皮膚科において最も多いであろうご相談内容で、次いでほくろ除去が2番、もしくは同じくらいの数でご相談を多くいただいております。この2つ以外ですと、次に来るのは毛穴、しわ、たるみ、赤ら顔などが皆様のメジャーな肌のお悩みです。

それゆえ当院では、開院以来しみ治療にはかなり力を入れています。

しみ取り治療には、看護師が行うIPL光治療(フォトフェイシャルM22やアイコンなど)やレブライトによるレーザートーニングなど穏やかなしみ取り治療も多数ありますが、「本格的に狙ったしみをしっかりと取りたい!」という際には、やはり医師のみが照射を行うことができる、Qスイッチレーザーやピコレーザーのしみ取り(ピコスポット照射)がお勧めです。

なお、しみ治療において重要なポイントは以下の2点です。
①どのような種類のしみであるかを的確に診断すること
②そして当たり前のことですが、そのしみに有効な治療手段、治療機器を用いること

しみと同じような見た目のものには、ADMやあざ、カフェオレ斑などがあり、診断の段階でつまずいて誤った評価をしてしまうと、どのような優れた機器、施術法をもってしても完全に的外れの治療となり、しみは永遠に取れずに、むしろ悪化することさえあり得ます。(実際に当院には、他でそのような治療を受けてしまい、しみが改善しない・もしくは悪化したというご相談をいただくことも多いです)

さらに複数のタイプのしみが混在しているようなケースでは、それぞれの部位にあわせて治療法を変えたり、複数のレーザーを組み合わせるといった、芸の細かさも要求されます。

「しみ取り」というとごく単純な施術に感じるかもしれませんが、実は治療手段もマシンも多数あり、施術法によって効果や結果もかなり変わってくる点をご理解いただければと思います。

今回は、頬と下まぶたを中心にしみ・くすみをピコレーザー(ピコスポット照射/ドクター施術)によって改善した症例をご紹介したいと思います。




こちらの方のしみは、慣れている美容皮膚科医なら日光性色素斑(日光斑)であることが一目してすぐに分かるでしょう。加齢や紫外線の影響によって生じるタイプのしみです。

このような場合、当院ではルビーレーザーで取ることが多いですが、ルビーレーザーは術後に生じるかさぶたが取れるのに7~10日くらいかかること、また万が一色素沈着が生じると改善するのに3か月~半年程度と時間がかかってしまうことを考えると、ダウンタイムを最小限に抑えたいという際にはピコレーザーによる施術をお勧めしています。

上のような理由から、ピコレーザーによるしみ取り治療は営業職や接客などの人と接するお仕事の方が多く施術を受けられていますが、その他にも日焼けされている方、もしくは肌の色味がもともと褐色系でルビーレーザーを照射すると色素沈着が強く出てしまうタイプの方に照射することもあります。


今回の症例の術後写真は、ピコレーザー(ピコスポット照射)を約2ヶ月毎に2回行った後の状態です。ルビーレーザーと比較すると、しみの抜け方が今一甘い箇所がある感は否めませんが、全体的にみればまずまずの取れ方かと思います。施術後の色素沈着が全くなく過ごせたということで、患者様の満足度はかなり高い結果になりました。

ちなみにピコレーザーでしみ取り治療を行った際にも術後にかさぶたが生じることがあるのですが、ルビーレーザーのような目立つかさぶたではなく、顔の表面に細かい砂粒がついたような、フォトフェイシャルに似た感じのかさぶたが生じる程度のため、それほど目立ちません。メイクでも十分に隠せるレベルです。


術後のダウンタイムが少ないことがピコレーザーのメリットですが、デメリットは、結果を出すまでにルビーレーザーよりも回数と期間がかかる点です。また、最終的な仕上がりもルビーレーザーほどの切れ味良い取れ方にはならないことが多いです。とはいえ、ダウンタイムを避けたい方にとっては、大変お勧めのしみ取りレーザーであることには変わりありません。

※今回紹介したピコレーザーによるしみ取り治療(ピコスポット)は、あくまで当院で使用しているピコレーザー(ピコシュア/アレキサンドライトレーザー)における症例であり、ヤグ系のピコレーザーの場合は少々違った結果になるという点は最後に補足させていただきます。
当院のピコレーザー(しみ取り治療)の詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

施術名:ピコレーザーによるしみ治療(ピコスポット) 費用:1回 44,000円 ※照射面範囲によって異なる リスク・副作用:炎症後色素沈着、炎症後紅斑、痂皮形成、疼痛、水疱形成など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士