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2017.10.30

美容外科 鼻整形

鼻尖修正術によって鼻の穴が目立ってしまう?

当院は、鼻に関する手術件数が都内の美容クリニックの中でもかなり多いほうだと思います。

驚くべきことに、以前大手美容外科に勤めていた時と比較しても、
その頃よりも今のほうがずっと鼻の症例件数が伸びています。

3年前に独立開業した時には、おそらくこの先はレーザーなど美容皮膚科メインの仕事となり、
メスを握る機会もめっきり減ってゆくのであろうと少々さびしく思っていましたが、
ところがどっこい、毎日オペが何かしら入ってきておりうれしい誤算ではあります。

そして、手術件数が以前よりも増えた結果、
今までになかった様々な知見を得られるようになってまいりました。

例えば、鼻尖修正術(太い鼻先を細くする手術)は鼻手術の中でも
件数が多い人気手術のひとつですが、「鼻先が細く見える」のは狙いどおりで確かによいものの
鼻先の皮膚皮下組織が絞られることで鼻の穴の形が若干変化し、逆に「鼻の穴が目立つ」ように
感じられるケースがあります。

下の写真は、当初鼻先の太さを細くしてシャープな印象の鼻にしたいという希望で
当院を訪れた31歳の女性です。

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上が正面から見たところです。
鼻先の幅が太くふくらんでいて、患者さんがよく「鼻先が丸い」と表現する鼻です。

確かに、もう少し細くした方が上品な印象に見えます。

鼻尖修正手術のよい適応であり、実際に行ってみました。

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上の写真は術後6ヶ月目の状態です。

正面写真で、鼻先が細く絞り込まれたことで鼻全体の印象も細くやせてシャープになった印象です。
これは、下から見た写真で比較するとなおいっそうハッキリします。

術前に下から見た鼻の形状が、
台形であるのに対して、術後は三角形の形状に変化しています。

2017103005 また、鼻尖修正手術は基本的に鼻柱皮膚切開ありのオープンアプローチで行うことが多いのですが、
鼻柱部の皮膚切開の傷跡は、ほぼ分からない状態になっています。
(言われればかろうじて分かるレベルであり、今までこれを気にされた方は一人もいません。)

ところがです。鼻の穴の形にご注目ください。

正面の写真で術前、術後を比較してよく見ると鼻の穴の形状が術前に比べて横幅が細くなり、
三角形の頂点部分がより切り立って上方に切れ込んだように見えるではありませんか!

鼻先の細さには術後大変満足して頂いていたのですが、
鏡を見ているうちにこの切れ込んだ感じが、「鼻の穴が前から見て目立つ」という風に
感じられるようになってきたとのことです。

そこで、鼻の穴の形を今度は三角形の尖った感じから頂点の角を落としてよりフラットにします。

上の単純化した図形は、下からみた鼻の穴の形の図でしたが、
今度は上の逆を行うわけです。

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具体的には、鼻孔縁下降術といって鼻の穴のキワの皮膚を切って下方に下ろしつつ、
皮膚の形が戻らないように耳から採取した皮膚と軟骨の複合組織(Composite graft)を
鼻粘膜側に移植します。


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それが、上の図。
正面からみて、三角形の頂点が丸く落とされて丸められていることがわかります。

これは、斜め側面から比較するとさらによりハッキリと分かります。

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左から見た所。上から術前、術後。

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2017103011 右から見た所。上から術前、術後。

いずれも鼻のきわの位置が低い位置に下げられて、
鼻の穴の縦幅が狭くなっているのが分かります。

今回の症例のように、鼻尖修正にともなって、鼻の穴を正面から見た形状が
気になるようにことがあるという点を憶えておいて頂ければと思います。

じゃぁ、最初からそうなるのを予防することは出来ないのか?と思われるかもしれませんが、
鼻尖修正手術自体が鼻先の組織を中央方向に絞り込むことで成り立っている手術のため、
鼻の穴の形状が全く変化しないように仕上げるのは、実際かなり難しいです。

ただ、この点に留意して術中に患者さんに鏡をもって持ってどのように見えるか確認しながら、
鼻先だけでなくて鼻の穴の形状も注意して見てもらい、鼻先の絞り込み具合を微妙に加減することで、
鼻先が細くなりつつ鼻の穴の形も気にならないポイントを、一緒に探っていく他ありません。

そして、補足ですが、
鼻の穴を正面から見て、目立たなくする手術ということで、今回は鼻孔縁下降術を用いましたが
これは、「縦方向」に鼻の穴の面積を減らすテクニックです。

そうではなく、「横方向」に広い鼻の穴の面積を減らす方法としては
鼻翼縮小術(小鼻縮小術)があります。

2つを同時ないし段階的に分けて行えば、より鼻の穴が目立たなくなってよいのでは?
と患者さんからよく言われることがありますが、少々注意すべき点があります。

仮に今回の患者さんで鼻孔縁下降を行った後に、鼻翼縮小を追加したらどうなるか?

答えは、元の縦方向に長く、上方に切れ込んだ背の高い三角形の形状に逆戻りしてしまいます。

つまり、単純な話ですが、横から鼻翼を絞り込めば鼻の穴はより背の高い三角形となり、
逆に鼻孔縁下降で上方から縦幅を縮めようとすると、わずかに鼻の穴の形状は横方向に伸びて見えます。

2つは一見鼻の穴を小さく見せるという意味では、同じ目的の手術なのですが
お互い同時に成立しないことがありうると言えます。

順番も重要です。

鼻翼縮小ないし、鼻尖修正を行った後に、今回のようにタッチアップ手術として
鼻孔縁下降をプラスするのはありかと思いますが、鼻孔縁下降を行った後に、
鼻翼縮小ないし鼻尖修正を行うのはNGです。

なぜなら、鼻孔縁下降でフラットとなった鼻孔縁の形状が再び背の高い三角形の形状に逆戻りし、
鼻孔縁下降の効果が完全に打ち消されてしまうからです。

このように、「鼻を高くしたい」というご相談でもご要望や鼻の形によって手術方法は様々です。

当院では鼻だけでも13種類以上の手術を行っており、
状況に合わせて複数の手術を組み合わせるなど患者さんにあわせたカスタマイズ治療を行っております。

手術後に悔いが残らないようにするためにも、気になる点がある際にはお気軽にご相談ください。
当院の鼻の整形に関する詳細はこちらです。

本ブログの症例に関する情報

治療名:鼻尖修正手術 費用:220,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、後戻りなど
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。

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院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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