Vライン形成（他院修正）／幅広くなってしまった顎先をシャープに

先日のブログでは、横から見た際のフェイスラインをシャープに整える目的で行ったVライン形成術の症例をご紹介しましたが、今回は正面から見た際のフェイスラインをすっきりとシャープに変化させた症例をご紹介したいと思います。

なお今回の方については他院修正としてご相談に来られた方で、顎先をシャープなVラインにするために初回の施術（骨切り術で有名な大手美容外科で手術を行ったそうです）でオトガイ形成（上下短縮）を行ったところ、逆に術前よりも顎先周辺が幅広くなり、さらに顎先も丸くなってしまったためどうにか改善できないかとのことでご来院されております。

上は、他院にてオトガイ骨切り（上下短縮）を行ったところ、術前よりも顎先・顎周りが丸くなり、また想像していたよりも顎周りが大きくなってしまったとご相談に来られた29歳の男性です。



CT画像でも確認したところ、顎先に丸みがある点だけではなく、顎先に左右差があること、また初回の骨切り術によって生じた下顎下縁付近の段差が外側で目立っている点が気になりました。段差については、特に右側のオトガイ外側と下顎下縁の部分でひどく、皮膚の上から触ってもボコッとしているのがわかるとのことでしたので、修正術ではこの部分も滑らかにすることとしました。術前後の変化を見てみましょう。


術後は施術から3か月目の様子です。施術では、オトガイ（顎先）の幅を2cm残して、両サイドの下顎下縁を少し急角度になるように切除しています。術後は顎周りがかなりスッキリとしたVラインに変化しており、今風の若い方が好むフェイスラインになっているのではないでしょうか。

患者様ご自身も今回の結果を大変気に入ってくださり、ご本人から目隠しなしでのモニターを希望してくださいました。ちなみに顎先の尖り感については、男性の場合はこの程度が一般的ですが、女性ですともう少し尖り感を強調して、完全に逆三角形に近くしてしまうことも可能ですので、ご相談ください。
続いてCT画像でも比較をしてみましょう。


術後は手術翌日に撮影したものです。顎先周りの骨量がかなりボリュームダウンしている様子がお分かりいただけるのではないかと思います。


…なお今回の手術について補足となりますが、この患者様は当院にご相談に来られる前に、オトガイ形成だけではなく頰骨骨切り内転術（いわゆるアーチインフラクチャ手術）も同時に行っており、当院にご相談に来られた際に、この部分（頰骨を切って接合した部分）も出っ張っていて突出感が気になるとおっしゃっておりました。
そのため今回の施術の際に、頬骨部分もかなり削って薄くし、さらに出っ張りが気になる左頰骨体部にも追加で削りを入れています。参考までに、以下は術前後の頬骨の様子を下から撮影したものです。


○で囲った部分にご注目ください。今回の修正術でかなり極限まで薄くしていますが、骨は頑丈ですので、もし万が一周辺の骨をぶつけたり骨折しても、この部分には何ら問題ありません。

頬骨の骨切り術においては、一般的には頰骨弓後方の骨の内側に、切除した部分の前側を滑り込ませるようにして位置を変えつつ、主に前方の頰骨体部で接合・固定するのが一般的なのですが、何故かこの方については、頰骨弓部で内転が全くされておらず、それが理由でこのような段差が生じるという結果につながったのではないかと思われます。同じ頰骨骨切りでも、手術方法の細かい部分がクリニックによって様々なバリエーションがあるのでご留意ください。
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