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下向きの矢印のような鼻先にする(鼻橋部耳介軟骨移植)

2016年03月14日(月) | カテゴリ: 美容外科, 鼻整形
鼻の穴を目立たなく見せる手術にはいくつかありますが、
鼻橋部耳介軟骨移植(鼻柱延長)もその一つと言えます。

「鼻橋(鼻柱)」とは、鼻の左右の穴を隔てる仕切りのついたて部分に相当します。

鼻橋部耳介軟骨移植(鼻柱延長)の他、目立つ鼻の穴を気にされている方の手術としては、
以下のようなものがあります。

1)直接的に鼻の穴を小さくする方法
 鼻孔縁下降鼻翼縮小

2)間接的に鼻の穴を小さく見せる方法
 鼻中隔延長鼻プロテーゼ鼻ヒアルロン酸鼻レディエッセ

上で言う「直接的」「間接的」というのは、実際に鼻の穴の面積が小さくなるかどうかという意味です。

鼻孔縁下降であれば鼻の穴のフチが下方向に下がるわけですから、縦方向に鼻の穴が実際に小さくなります。

また鼻翼縮小であれば、横方向に鼻の穴が縮まるということになります。

※ただし鼻翼縮小については、鼻の穴を小さく見せるというのはあくまで副次的効果であり、
小鼻の幅を縮めるということが主な目的になることのほうが多いと言えます。

一方、「間接的に小さく見せる」とはどういう意味でしょうか?

鼻の穴が目立つ=鼻が短い(短鼻) のケースが多いため、
短鼻、つまり上下に短い鼻を上下方向に延長することで
実際の鼻の穴の面積はそれほど変わっていないけれど鼻の穴が目立ちにくくなるという理屈です。

鼻の穴の目立ち方と鼻の短さは必ず同時にセットで存在し、見た目の印象上密接にリンクするため、
短さが改善されると穴が自然と目立ちにくくなるとも言えます。

そして鼻を下方向に延長する方法が、先週のブログで紹介した鼻中隔延長と、
今週紹介する鼻橋部耳介軟骨移植(鼻柱延長)です。

なお、上方向には実際には延長出来ませんが、これも視覚的に延長効果がある治療法として
鼻プロテーゼ、鼻ヒアルロン酸、鼻レディエッセなどがあります。
鼻根、鼻背に鼻スジを通すことであたかも上方向に鼻が伸びたかのようにします。

鼻を見る時に、細かい鼻のパーツごとに分析的に見るのは我々プロの目ですが、
通常の一般の方の目では、“鼻”という1パーツとして見て印象が決まるため、
必ずしも実際に鼻の穴に対して直接の操作を加える必要はない場合が多いという考え方です。

さて実際の症例ですが、正面から見たときの鼻の穴が目立つことと、鼻柱が上下に短いため
「下を向いた矢印のような」鼻の形にして欲しいという希望で当院を受診された31歳の女性です。

確かに鼻柱がもう少し下に出ているほうが、バランスが良いかもしれません。
これは、左右の鼻翼基部を結ぶラインを引くとこのラインより鼻柱が上に引っ込んでいることで分かります。

 
このご相談に対しては鼻橋部耳介軟骨移植(鼻柱延長)をお勧めし、
左の耳珠軟骨を採取して2枚重ねとして鼻柱に移植しました。

その際、クローズ法で行うと変化が小さいため患者さまに了解を得てオープン法で行っています。
オープンで行う方が組織の形状を変化させる時に自由度が上がり、より大きな変化を得やすいためです。

下が、術後1週間後の抜糸時の状態です。
少し広く剥離しているため腫れは残っていますが、鼻柱がしっかりと下方向に出ていることが分かります。

  左右の鼻翼基部を結んだラインを超えて、下方向に突出させる事が出来ています。
クローズ法では、ここまでの大きな変化を得ることは出来ません。

平面視(2次元)の写真で見て分かる変化なら、
実際に立体視で見た時の変化はさらに大きなインパクトとなります。

実は、この症例では鼻の穴の形はそれほど変わっていませんが、
術前術後で全体の印象を比較すると、ぱっと見不思議と「穴」が目立ちにくくなっているように見えます。
一種の視覚トリックなわけですが。

「下を向いた矢印」という、うまい表現を患者さまが教えてくれましたが、
まさに、そのような鼻に仕上がっていると思います。
鼻橋部耳介軟骨移植(鼻柱延長)について詳細はこちらです。
※鼻橋部耳介軟骨移植は、鼻柱延長、鼻柱部耳介軟骨移植等とも呼ばれます。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:鼻橋部耳介軟骨移植 費用:220,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、後戻り、左右差、曲がりなど
治療内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ



監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士