いわゆる、世間で一般的に「しみ」と呼ばれているもののうち一定数は、
紫外線や老化によるしみ、つまり日光性色素斑(日光斑)=老人性色素斑(老斑)を含みます。
しかし、日光性色素斑がたまたま両側の頬近辺に多く出ていると、
肝斑であると勘違いされて相談にこられる方がかなりいます。
それ以外にも、他院で肝斑と診断されたものの
実は違うタイプのしみであったものとしては、
1.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
2. 頬骨付近にでている日光斑
の2つが圧倒的に多いです。
他院での治療としては、1,2ともに通常出力のレーザートーニングをされていることが多く、
その場合、まれに若干薄くなることはありますが、10回から20回など行ってもほとんど
変わらなかったというのが患者さんの正直な感想です。
当院ではADMの場合、Qスイッチ・ルビーレーザーないしQスイッチ・ヤグレーザーを用いて治療しており、
ルビーレーザーなら1回でも目に見えて薄くなり、ヤグレーザーなら6ヶ月ごと3回くらいで
かなり薄くなります。
日光斑については、もしルビーレーザーを使わないなら、当院では強め(高出力)のレーザートーニングと
さらに高出力のピンポイント照射を組み合わせることで当対応しています。
日光斑単独のタイプだけでなく肝斑と日光斑が混在しているタイプの時も、
日光斑に高出力ヤグレーザーのピンポイント照射、その他の部分に通常出力のトーニングを行うなど
工夫して行っています。
これを当院では「みずほ式トーニング(M式トーニング)」と呼んで行っており、
短期間でまとまった効果の出る治療として、お勧めすることがあります。
下は、以前他院にてフォトシルクプラス(DEKA社)によるしみ治療(光治療/IPL)を数回行い、
部分的にしみが取れた、ないしは薄くはなったけれども、まだ取れずに残っている頬・鼻のしみを
取りたいという希望で来院された40歳の女性です。
当院でも、しみ取り治療コースの最初か最後あたりに光治療/IPLを使用することが多いのですが、
光治療単独で出せる結果にはおのずと限界があり、やはりレーザートーニングや
場合によってはQスイッチルビーなどを組み合わせることで、より多くのしみを取る工夫をしています。
つまりしみ治療は、いろいろな治療手段組み合わせれば組み合わせるほど
より多くのしみを取ることが出来ることが多いというのが一般的な原則と言えます。
(もちろん例外はありますが)
レーザー以外にも、内服薬、外用(塗り薬)、イオン導入など補助的な治療手段を合わせて
総合的に行うことでしみ治療の成功率はぐんと上がります。
さて、今回紹介する患者さんは、既に他院で光治療を数回行ってしまっているので
当院でまた再度光治療から始めてもおそらくそれほどは取れるしみはもはやないであろうと判断し、
最初から当院式のレーザートーニング(M式)で治療を開始しました。
下は、2週に1回治療を開始して7回目の治療が終了したところです。
下瞼にわずかに薄くあった肝斑に加え、頬と鼻にあった斑状・点状の日光斑がかなりとれています。
ピンクの点のように見えるのは、強くピンポイントでQスイッチヤグ(1064nm)を当てた所が
そのようにしばらく赤みとして残ることがあるのですが、時間とともに肌色に変化してゆきます。
おそらく通常出力のトーニングによる全顔照射では、肝斑は薄く出来たとしても
日光性色素斑については、取れるまでに相当な時間を要するか取れないことが予想されますが、
これだけ短期間にシミを薄く出来るのは、この特殊なトーニング法によるところが大きいと言えます。
これは最新型のQYAGレーザー機器(メドライトの上位機種:レブライト)だから
早く確実な結果が出せるということではなく、あくまで、打ち方の工夫が重要です。
過去にレーザートーニングやフォトフェイシャル、光治療(IPL)で思ったほどしみが取れなかった方や、
一度取れたしみが再発しがちな方は、当院オリジナルのM式レーザートーニングをぜひお試しください。
当院のレーザートーニング詳細はこちらです。
本ブログの症例に関する情報
治療名:レブライトSIによるしみ治療
費用:22,000円/回 2週間ごと7回照射
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、水疱形成、熱傷、熱傷による色素沈着など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
※記載されている料金やリスク・副作用、施術内容はブログ投稿時の情報となります。最新の情報は変更となっていることもあるため、詳細は当院までお問合せ下さい。