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サイノシュア社のピコレーザー「ピコシュア」を導入しました

2018年01月23日(火) | カテゴリ: しみ
最新式レーザーとしてここ数年の間、美容医療業界で注目の的であったピコレーザーについて、
当院でも導入するかどうか悩んできましたが、ついに1台目を導入することとしました。

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上がサイノシュア社のピコシュアです。
(右は実際に当院の施術室に設置してある様子です)

もともと世界に先駆けてピコレーザーを開発したのが、業界最大手のサイノシュア社であり
各社がそれに追随対抗する形で、次々にピコレーザーを世に送り出してきたという経緯があります。

これ1台で、

・しみ取り
・肝斑治療
・刺青除去
・肌質改善
・毛穴の開きの改善
・ニキビ跡の凹凸治療
・肌若返り治療(レジュビネーション)

などが可能な、多目的・多用途に使える素晴らしいレーザーです。

レーザーの打ち方も、スポット照射(ピンポイント照射)、トーニング、フラクショナルと
3パターンの打ち方を目的によって打ち分けたり、コンビネーションで使ったりすることができます。

3年前に当院を開業した時には、当時としては最新鋭機の
Qスイッチヤグレーザー「レブライト」(サイノシュア社)を入れましたが、
ピコシュアはさらに高性能の新型マシンという位置付けということで、
以前から営業の方に勧められていました。

いよいよ真打登場!?とも言ってみたいところですが、
しかし一方で、導入から3年たった今でもレブライトの魅力は決して色あせず、
この一台で肝斑から、ADM, 日光班、刺青除去までこなせる、言わば、Qスイッチヤグの最高傑作であり
名機であるという立ち位置は今だ変わっておらず、良い買い物をしたと思っています。

ピコレーザーについては、元々は刺青除去において、従来のQレーザーよりも
より早く確実にインク色素を破壊して見えなくすることを目的として開発されたものであり、
実際にQレーザーと少なくとも同等かそれ以上の効果を発揮できることが分かってまいりました。

しかし、しみ取りや肝斑治療、ニキビ跡・毛穴の開きなどを含む肌質改善治療においては
いかほどの効果が上がるかは、以前はまだはっきりしないところもありました。

ところが、ここ1年ほどで急に次々と、
各医療施設からフェイシャルの分野(しみ治療、毛穴の開き・肌質改善)においても
Qレーザーとは異なる効果を得ることができる可能性があるという発表が増えてまいりました。

とは言うものの、1台平均価格2000万円前後する高価なマシンですので、
当院としてもある程度確かな治療効果があり、しかも使いやすく、目立った副作用の出にくいものを
入れたいということもあり、正直なところすぐにでも買おうかとも思ったのですが、
あえて今までためを作ってじっくり様子をうかがっていたということがあります。

レーザー・照射系の治療は、日進月歩であり次々に新しい治療・マシンが出てきますが、
長く生き残れるものはほんの一部です。

ブームに乗るのも一つの手かもしれないですが、当院としては無駄なものを導入しても、
患者さんにとって意味がなかったということになりたくないという思いがありました。

実は今回の導入にあたっても、事前にかなり入念にマシンのチェックを行っております。

現在ピコレーザーを取り扱うメーカー4社からは、それぞれの別の時期にマシンを
当クリニックまで運んできてもらい、デモ機としてお借りする形で、実際に当院スタッフや
患者様にモニターとして照射を経験して頂きその反応を見てみました。

どの社のピコレーザーも刺青除去については既にデータが出揃っており、
4社のマシンともに実力に差はそれほどないと言われておりますので、
あえて刺青の患者さんでのモニターは行いませんでした。

また、ピコレーザーといえど複数回治療を行わないといけない刺青では
すぐに結果が得られないことなどを考えると、デモ期間に治療を行っても
あまり意味がないという理由もありました。

そこで今回は、刺青ではなく主にしみ取りと肌質・毛穴の開き改善などの
フェイシャル施術でどのような結果が出るか比較検討しました。

デモは短期間ですし、モニター数も限られていたので決して最終結論とまで言えませんが、
これらのうちで、ダウンタイムなしでしみが取れて、肌にハリツヤが与えられる速効性の効果が
もっとも強く実感出来たのはピコシュアという結果が出ました。

しかし公平に見なくてはいけないので、あえて挙げる欠点としては  
・比較的、作動中の音が他の機種よりも大きい。(もっと大きい音の機種もありましたが…)
・波長が基本的には1波長搭載のため、ピコによるコンビネーション治療は出来ない。
 (他機種は最初から多波長搭載。但しピコシュアもオプションで532nmを付けられる。)
・立ち上がりに要する時間が若干かかる。
・フラクショナルレンズが消耗品で寿命が短くかつ高価。(つまりランニングコストがかかる)

などがありましたが、
いずれもマイナーな欠点であり、
やはりしみ治療・フェイシャル治療・毛穴の開き・肌質改善において
扱いやすさと効果の面で頭一つ抜けている印象を受けました。

逆に他の機種においては、上にあげたピコシュアの欠点の部位が長所に置き換わると考えると
分かりやすいかもしれません。

そして、付け加えるなら他社のピコトーニングおよびフラクショナルも、
一部の患者様からはかなりの好評を得ました。

さらに他社の波長532nm(ピコ)もかなり切れ味よく、日光班(老班)を除去できる
機種があったため選ぶのが大変悩ましい結果となりました。

しかし全体的な得票数の数からいってピコシュアが他を上回っていたため
今回まずはサイノシュア社に決めたという経緯があります。

しみ取り治療でも刺青除去治療でも、波長とパルス幅などのパラメーターが変わってくると
それに反応する色素、色素病変も当然変わってくるため、できるだけ多くの波長とたくさんのパルス幅を
とり揃えて使えるようにしておくにこしたことはありません。

しかし、まずはピコシュアでどのくらいまで色素病変が治療改善できるかを
今年1年程度使ってじっくり見極めた上で、年末にさらに多波長を搭載した他社ピコレーザーを
もう一台導入するかもしれません。

嬉しいことに予想に反して、ピコシュア一台でもってほぼ全ての色素病変、ほぼ全ての刺青の色に
対応可能という結論に達するかもしれませんが、それならそれでまたよしです。

しみ取り、肝斑治療、毛穴の開き改善やツヤ感アップ、ニキビ跡の凸凹・クレーター治療、
さらに肌全体の若返りなど様々な美肌治療に適したピコレーザー(ピコシュア)。

どうやら当院の今年のメインテーマの一つが、ピコシュアということになりそうです。
当院のピコレーザー(ピコシュア)詳細はこちらです。
監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士