粉瘤除去・切除縫合法
皮膚腫瘍(皮膚の出来物)の除去治療は、
日帰り手術で施術時間20分程度で終了します。
粉瘤(ふんりゅう)とは、皮膚の下に皮膚面から触れることの出来るシコリであったり、皮膚面の膨らみとして見える出来物の代表です。皮膚の細胞が皮下に入り込んでカプセル(被膜)を形成し、その中に角質(垢)をため込んで徐々に成長してゆく皮膚腫瘍の一種です。ほくろ・しみを除く、皮膚のできものの中で最も発生頻度が高い出来物です。
粉瘤はほとんどの人がもっているメジャーな出来物と言えますが、小さいものだと本人が気づいていないことがあります。粉瘤がよくできる部位は、顔面、頭部から、頸部、胸腹部、背部、腋窩、そけい部(股の付け根)、臀部などが好発部位ですが、ごくまれには四肢にも生じます。従って全身どこにでも発生すると言えます。
触った時の硬さは様々で、硬いこともありますが、皮膚内で出来物の外壁が破れたり崩れたりしていると、感触が柔らかいこともあります。放っておくと、まれにこぶし大にまでゆっくりと成長することもありますが、小さいものでは大きめのこもったニキビのように感じることもあります。押したり、絞ったり、あるいは背中・おしりにあり圧が加わったりすると脂肪のかたまりのような白い固形物が出てくるため患者さん的にはこれを「脂肪のかたまり」と表現される方が多いです。正確には、脂肪のかたまりは「脂肪腫」という別の腫瘍であり、出てくる白い物は、角質つまり垢と同じ成分です。
この出来物は、99%良性ですが不都合な点として
- サイズがゆっくり年単位で増大してくることがあり邪魔になってくる。異物感がある。
- 顔など露出部にあると目立ち整容的に問題。
- 炎症を起こしたり、化膿したりして赤く腫れる。
- 皮膚面からニキビをつぶした時に出てくるような白い排出物が出てきて煩わしい。
などの問題があります。部位やサイズ的に気になる場合は手術で粉瘤を切除して取り除くことができます。
ほくろなどと違って、本体が皮膚の表面ではなく皮膚の下にあるのでレーザー除去は不可能であり、手術のみが完治させる唯一の方法です。
施術の特長
- 一度治療すれば再発がほぼない
- 皮膚科では、粉瘤の表面の皮膚を切開排膿し、被膜の内容物を押し出すことを行っているクリニックが多いですが、これはあくまでその場しのぎの応急処置に過ぎず再発率が非常に高い治療です。
腫瘍の外壁である被膜(カプセル)を手術により完全摘出することで初めて再発率をほぼゼロに抑えることが出来ます。 - 傷跡を目立たなく仕上げます
- 皮膚縫合のプロである形成外科の縫合テクニックを用いることで、傷跡を目立たない線1本に仕上げます。3ヶ月から6ヶ月の経過でほぼ見ても分からないレベルにまでなります。
- 良性悪性などを調べられます
- 取れた出来物をサンプルとして病理検査に提出することができます。細胞レベルまで病理医が調べ、出来物が皮膚癌ではないことを確認できれば安心することが出来ます。粉瘤であっても実は悪性の細胞成分を含むことも大変まれですがありますので念のため調べておく方が無難です。(※病理検査代は別途費用が掛かります。)
効果目的
- 粉瘤その他皮膚の出来物(腫瘍)の除去
- 病理検査による腫瘍の性状(良性悪性など)の判別
施術の流れ
- 皮膚腫瘍の範囲をペンでマーキングします。
- 切開線とその周囲に局所麻酔注射を打ちます。
- 腫瘍を摘出します。
- 皮膚を縫合します。
- ガーゼを当ててテープで固定して終了します。
料金
※当院の粉瘤除去治療は自費診療となります。
粉瘤除去(皮膚腫瘍除去) | 1箇所 | 55,000円~110,000円 |
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※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
施術情報
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所要時間20分前後(大きさによる)
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ダウンタイム傷跡が目立たなくなるのに3ヶ月前後
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施術の痛み局所麻酔注射時のわずかな痛み
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通院術後7日目の抜糸時
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麻酔局所麻酔注射
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持続性再発率はほぼゼロ
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洗顔翌日より可能
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シャワー・入浴翌日より可能
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メイク当日可能
その他、頻度の高い皮膚腫瘍除去
- ほくろ
- ほくろの項目をご参照ください。 炭酸ガスレーザー、電気分解、Qスイッチレーザー、切除縫合など様々な方法があります。
- 脂漏性角化腫
- 褐色(茶色)もしくは黒色で、わずかに盛り上がり表面に凹凸のある出来物。
平べったくほとんど盛り上がりのないタイプも多く、患者さん的には「しみ」として認識されていることが多い。
<治療>レーザー照射1回で簡単に取れます。傷跡も目立ちません。 - 脂肪腫
- 粉瘤同様皮膚面から触れますが、粉瘤より柔らかな感触として触れます。
<治療>粉瘤同様手術による切除で除去します。1本の線の傷跡に仕上げます。
- 軟線維腫
- 見た目は、突出したイボのように見える肌色ないし褐色(茶色)の腫瘍です。
根元が細くくびれていることが多いですが、そうでない場合もあります。首や胸に小さいものが多数出来るケースと体に単発で発生するケースがあります。
首に多数生じる場合俗に「首イボ」の名で呼ばれます。
<治療>くびれのあるタイプでは、ハサミで根元をカットすると一瞬で取れます。
くびれがなく、小さなものではレーザーによる除去を行い大きなものでは、手術による切除を行います。
- 血管腫
- 赤ぼくろと呼ばれる赤い皮膚腫瘍で、その本体は血管成分の増殖による出来物です。
<治療>ロングパルスのヤグレーザー照射により1回で取れます。
- 汗管腫
- 目の回り、頬、こめかみなどに出来る皮膚と同じ色か、黄色ないし白色の多数で固まって生じる小さな直径1mm~2mmくらいの腫瘍です。
<治療>炭酸ガスレーザーもしくは電気分解にて除去します。
- ウィルス性イボ
- 表面がなめらかではなく、毛羽立ちや、凹凸、黒い点が見られるイボはウィルス性の可能性があります。
<治療>炭酸ガスレーザーもしくは電気分解法で削るか、液体窒素で焼くことで除去出来ます。
サイズが大きなケースや実際にウィルス性イボであるかを調べるために切って縫うこともあります。
- 脂腺増殖症
- 顔に単発で出来る、皮膚と同じ色で膨らんでいるけれども背が低い表面平滑な出来ものは脂腺増殖症であることが多いです。
色のないほくろのこともありますが、色のないほくろの場合もう少し高さがあるので見分けがつきます。
<治療>レーザーにて削り取ります。