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おとがい骨切り術のダウンタイム・副作用・リスクについて
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おとがい骨切り術のダウンタイム・副作用・リスクについて

おとがい骨切り術のダウンタイム・副作用・リスクについて

おとがい骨切り術は、顎先(下顎骨)の長さや形を調整する小顔整形・輪郭形成術で、当院で取り扱う骨切り術の中でもご相談が多い施術です。ここではおとがい骨切り術におけるダウンタイム(術後に赤み・腫れなどが生じる期間)や副作用、リスクについて詳しくまとめます。

おとがい骨切り術とは

おとがい骨切り術は、おとがい(下顎骨)の長さや大きさを調整し、顎に関する様々な悩みを改善する骨切り術です。顎の長さ(上下長)を調整する方法の他、前後(出っ張った顎・引っ込んだ顎)の調整や、左右差の調整なども可能で、一人ひとりの顎先の状態にあわせて手術計画を立てることで理想のラインに近づけます。

おとがい骨切り術とは

上は「おとがい水平骨切り術」の切開イメージです。おとがい水平骨切り術では、おとがいの先端(顎先)から5ミリ程度の部分と骨切りしたい範囲の上部分にあたる箇所を水平に骨切りし、さらに骨切りした2か所の間の骨を中抜きして上下の骨をチタンプレートでしっかり固定する手術です。おとがい骨切り術にはこの他に、おとがい垂直骨切り術、おとがい結節部骨切り術、おとがい垂直骨切り術+下顎下縁形成術などいくつかの術法があり、一人ひとりの骨格や希望にあわせて最適な術法で施術を行います。

おとがい骨切り術が適応となる症状

  • 長い顎を短くしたい(面長の顔を改善する)
  • 出っ張った顎をひっこめたい
  • 引っ込んでいる顎を前に出したい
  • 顎の左右差を改善したい
  • 短い顎を延ばしたい
おとがい骨切り術が適応となる症状

おとがい骨切り術によるダウンタイム・注意点

腫れ・内出血

ダウンタイムの期間には個人差がありますが、おとがい骨切り術の場合、約1か月で90%程度の腫れ・内出血が改善します。内出血はあざのようなもので、術直後は赤紫や青色に近い色をしていますが、次第に肌の色に近づき1か月前後で黄色い色味に変化していきます。腫れや内出血がほぼ完全になくなるのは3か月程度のことが多いです。

おとがい骨切り術症例

「おとがい骨切り術/顎の短縮・左右非対称改善」の症例写真・ビフォーアフター

ドクターによる症例解説

右は術後2か月目の状態です。この方はほとんど腫れや内出血も生じませんでした。

症例に関する情報

治療名:おとがい形成術(水平骨切り術・全身麻酔) 費用:660,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:内出血、知覚麻痺、左右差、骨接合面の段差、感染、骨壊死、顎下のたるみなど 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

当院ではできるだけ出血が出ないように最小限の切開で迅速に手術を行っているため、比較的術後の内出血やあざは上記よりも短い期間で改善することも多いですが、ダウンタイムに生じる内出血・あざには個人差が大きいため、念のため上記の期間はかかるとお考えいただくほうがよいでしょう。
また腫れや内出血をできるだけ最小限に抑えるために、術後の生活では以下のような点を心がけていただければと思います。

  • サウナや長風呂、激しい運動や飲酒など体温を必要以上にあげる行為はできるだけ控える(出血や腫れを助長することがあります)
  • マッサージなどの血流やリンパの流れが良くなる行為は3か月程度控える
  • 睡眠時にできるだけ上半身を高くして寝る(眠っている際に顔に浮腫みが生じるのを避けます)

口が開けづらくなる

おとがい骨切り術は口元や顎関節周辺に操作を行う手術のため、手術中の咀嚼筋(開・閉口筋)への侵襲によるものではなく、術後の腫れや内出血などによる間接的な要因によって口の開けづらさが生じることがあります。このような開口障害は多くの場合、手術による腫れ・内出血がひく約1ヶ月後にはほぼ改善します。

皮膚の感覚が鈍くなる・しびれが生じる

おとがい(下顎骨)の前面からは、オトガイ神経と、下唇・下顎歯・頬粘膜などの知覚を支配する神経が伸びています。通常はおとがい骨切り術によってこのような神経を誤って切断してしまうということはまずあり得ませんが、骨膜を剥離する過程で少し傷つけたり、血液を吸う吸引管が作業中に神経束に当たってしまい陰圧で神経を吸ってしまう可能性があります。また仮に直接神経に触れなかったとしても、皮下組織をめくる際に使用する筋鉤で骨膜を強く引っ張った際に、神経に必要以上の緊張がかかりダメージが発生することもあります。そのためおとがい骨切り術において一時的な神経麻痺は、比較的起きやすい術後の症状のひとつであると言えるでしょう。
一次的な神経麻痺による皮膚の感覚の鈍化やしびれは、神経が完全に切断されていなければ必ず回復しますが、回復するまでにかかる期間には個人差があり、2ヶ月から長い場合は2年程度と様々です。何らかの原因で神経が万が一切断されてしまった場合は、術中に顕微鏡下にて神経縫合を行って神経同士の再接合を行います。また神経麻痺の対策としては、術後神経のダメージを早く回復させる内服薬(ビタミンB12やアデノシン三リン酸2水和物)を、数ヶ月から2年など内服して頂きます。

おとがい骨切り術によって生じうるリスク・副作用

骨の段差

おとがい(下顎骨)の先端を切除し、遊離骨片として先端の骨を切り離して上下前後左右に移動させることで骨の接合面に段差が生じます。おとがいの前面については、仮に段差があったとしても骨の上にある筋肉や脂肪があることによって触った際に骨の段差を感じることはそれほどありませんが、左右のフェイスライン部分は皮下組織が多くはないため、骨の段差が大きいと皮膚に凸凹が生じてしまったり、少なくとも骨を触った際に違和感が生じることがあります。
このような症状を防ぐ手段としては、骨を接合する際に段差部分を電動骨ヤスリで削ってならしたり、大きな段差の場合は電動ノコギリで骨を切って落とすなどの処置が必要になります。そうすることでフェイスラインが外側から中央に向かって可能な限り、滑らかに連続するラインとなるようにします。

左右差

元からおとがいに左右差がある場合、手術によって出来るだけ補正するように骨を移動したり、骨切りのラインを工夫することで可能な限り左右が対称に近づくように調整を行います。しかしながら、手術によっても完全に左右対称に仕上がらないことはあり得ます。もちろん術者は、左右差を極力改善するために外貌を常に確認しながら骨切りや骨削りを行いますが、術中は局所麻酔が皮下組織に入っている上に出血によって腫れ・内出血も生じているため、1ミリの狂いもなく左右均等に仕上げることは、熟練した口腔外科医、美容外科医であってもかなり難しい作業です。とはいえできるだけ左右差がない状態に仕上げるべく、術中に心がけているポイントはいくつかあります。まずは顔貌の左右差を視認しながら骨切りや骨削りの操作を行っていくことです。皮膚上から目で状態を確認すると共に、手指で頻回に骨面を触って確認することも大切な作業です。視覚と触覚をフルに活用してイメージをつかみながら調整を行ってゆく方法で常に左右差の改善に努めています。

顎下のたるみ

おとがい骨切りの手術では、「顎の上下方向を縮める」場合と「顎の先端の位置を下げる」場合に、顎下の皮膚と皮下組織の余剰が発生することでたるみが生じることがあります。大概の場合においてわずかなものですので気にならないケースが多いですが、骨切り術によって生じる顎下のたるみも手術中に除去したいというご相談をいただくこともあります。 この対策としては、骨切り手術中にナイロン糸を広頚筋に掛けて引き締め、下顎骨にドリルで開けた穴に糸を通して骨に縫い付けるという手法があります。「顎下筋肉縛り」と呼ばれる手技です。また、たるみの原因が皮下組織の脂肪である場合は、骨切り手術中もしくは後日追加で行う形でも大丈夫ですので、顎下の脂肪吸引を行うことでたるみを予防・改善することも可能です。筋肉縛りと脂肪吸引は、どちらかを単独で行うことも出来ますし二つ同時に行うことも可能です。筋肉と脂肪の両方へのアプローチは、施術の相乗効果でよりシャープなフェイスラインを実現することができます。

感染

骨切り手術に限らず、どのような手術においても感染のリスクは絶対にないとは言えません。しかし、糖尿病や免疫不全などの何らかの合併症が元々ある方を除けば、骨切り術で皮下組織や骨に何らかの微生物による感染が発生する確率はかなり低いと言えます。顔面は血流が比較的良い組織で構成されるため、感染に対する抵抗性が高いと考えられているためです。万が一感染が発生した際には、傷を開いて創洗浄をしばらく続けるなどの処置が必要です。また皮下組織ではなく骨そのものに感染が生じた場合は、骨髄炎が発生していると考えて該当箇所の骨を削り取りつつ骨移行性の良い抗生物質を投与するなどの処置を行います。
感染による炎症の原因には、偶発的なものの他に、止血用のワックス(ボーンワックス)やガーゼ片が創内に混入するなどいわゆる組織と親和することがない異物によって引き起こされることがあります。このような際には、異物を速やかに除去することで感染状態を収束させることが出来ます。

骨壊死

骨に感染が生じたり、骨切りによって遊離させるおとがい(下顎骨)先端部分が小さくなりすぎたり、また骨片を加工する過程で小さくしすぎてしまい骨内の血流が不足した状態になると、骨が壊死してしまうリスクはゼロではありません。壊死した骨は炎症の原因となることがありますので、その際は削り取るなどして除去することになります。
また、それによって骨変形をきたしてしまった場合の対策としてハイドロキシアパタイト(人工骨)やプロテーゼ挿入によって失われたボリュームを補うという手技を追加することも想定されます。

以上が、おとがい骨切り術のダウンタイム・リスク・副作用となります。 おとがい骨切り術は医師の手技によって行う手術のため、これらのリスクや副作用を100%回避することは難しいですが、いずれも術者の技術力や経験によって極力避けることは可能です。当院では、美容外科・形成外科歴30年超の院長小松が全ての施術を担当しており、豊富な症例数や施術経験をもとに、緻密なシミュレーション・手術計画をもと最良の結果を目指した輪郭形成術・小顔形成術を行っています。

おとがい骨切り術詳細はこちら

なお当院では写真によるメール相談も受け付けております。医師が実際に診察を行った上で、最終的な手術の適応について判断させていただいてはおりますが、遠方の方や直近でのご来院が難しい方についてはこちらの相談フォームもご活用ください。

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Doctor

院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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