ほくろ除去・ほくろデザイン除去
気になるほくろを完全に除去する他、
サイズを変える・色を変えるといった
ほくろデザイン除去治療も当院では可能です
ほくろの除去について当院では、以下4つの方法をご用意しています。
- (1) ほくろの完全除去:炭酸ガスレーザーにより削り取る方法
- (2) ほくろの完全除去:電気エネルギーによって削り取る方法
- (3) ほくろの完全除去:メスを使った手術による除去
- (4) ほくろデザイン除去:手術・炭酸ガスレーザー・電気メスなどを使用した方法
自由診療によるほくろ除去治療は都内平均で3万円から5万円前後ですが、当院では5mm以内なら2万円台で行っています。小さいほくろであれば手術ではなくレーザー(炭酸ガスレーザー)で取ることも多いです。炭酸ガスレーザーの場合、小さいほくろ(3mm以下)で5000円前後、大きなほくろ(3mmを超える)で1万円くらいが目安となります。
また、ほくろを完全になくすのではなく、ほくろの大きさを小さくしたり、ほくろの色を薄くしたり、ほくろの膨らみをなくす、ほくろの形を整えるといった「ほくろデザイン除去治療」を行っています。(全国的に見ても、ほくろデザイン除去を行っているクリニックは少ないです)
ほくろデザイン除去治療の詳細はこちら
レーザー除去と手術による治療の比較
いずれも人気の治療ですので、ここではレーザーによるほくろ除去治療と切除・縫合(手術)によるほくろ除去治療のそれぞれの特徴について解説します。
レーザーによるほくろ除去
〇メリット
- ・施術が短時間に終わる。
- ・他のレーザー(しみ取り用のQスイッチレーザーなど)と組み合わせることでより高い効果を得ることも可能。(但し、別途料金が発生します)
- ・抜糸が不要なので通院が不要。
- ・小さいほくろなら、切除縫合法より費用が安く済む。(1回で治療を終了する場合)
〇デメリット
- ・ほくろの表面を削るだけなので、取り残しがでる。
- ・従って取り残した根の深い部分から再発がありうる。
(深い根の部分を削りすぎると陥没してクレーター状にへこむので、完全除去は不可能です) - ・取り残した部位に2回目、3回目のレーザー治療を行うと、切除縫合法よりも費用がかえって割高になることがある。
- ・しばらく削った部分に赤みやくすみが残る。(これは、1ヶ月目をピークとして3ヶ月前後で薄くなります)
切除縫合法によるほくろ除去
〇メリット
- ・再発率がほぼゼロ。
- ・傷跡は3~6ヶ月で薄くなり、小さいものならレーザーよりも傷跡は目立たない。
〇デメリット
- ・「手術」ということに対する心理的ハードル
- ・抜糸に最低1回は通院しなくてはならない。
(なお真皮縫合のみとして、表面を縫わず抜糸なしとすることも可能です。あるいは、表面縫いを行った方がより完全な縫合手技となるため連続縫合法で表面をあわせて糸を端でテープを固定して、自分で引っ張って糸が抜けるようにすれば、抜糸のための通院を1日はぶくことも出来ます)
手術によるほくろ除去の症例紹介
ドクターによる症例解説
症例に関する情報
治療名:切除縫合手術 費用:55,000円/個
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、色素沈着、再発など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
悪性のほくろ(悪性黒色腫)を疑う肉眼所見のABCDE
なおほくろについては、一部において悪性のものである可能性があります。当院ではほくろの保険診療を行っていないため、以下のような状態がみられる際には保険診療を取り扱うクリニックに相談し、まずは病理検査を行うことをお勧めいたします。
A:Asymmetry 形が非対称
B:Border 境界不明瞭
C:Color 色調不均一
D:Diameter 直径が6mm以上(つまり大きい)
E:Elevation 隆起性(つまりふくらんでいる)
保険診療を行っているクリニックであれば、病理検査に出す前に、まずは見た目レベルでの鑑別としてダーモスコピーによる診断を行っているところが多いです。
ダーモスコピーとは照明付きのルーペのようなごく簡易な検査器具ですが、ほくろの他皮膚腫瘍の良性・悪を見分ける上で重要なアイテムです。(MM&NIIC社の携帯型ダーモスコピーを使用)
例えば日本人に多いとされる手の平や足の裏の悪性黒色腫ですが、これには典型的な所見の差が見られます。
良性のほくろならば、左のように皮溝(ひこう:皮膚の溝部分)に沿って色素が見られますが、悪性ならば右の写真のように、皮丘(ひきゅう:溝に挟まれた部分)の側に色素が乗っており、溝の部分に色素がなく白抜けしていて完全に真逆の色素配置パターンを示すなどが代表例です。(悪性黒色腫ではなく、抗癌剤投与でも同様なパターンあり)
メスを使いたくない際には(炭酸ガスレーザーと電気メスを併用したほくろ除去)
ほくろ除去治療については、炭酸ガスレーザーと電気メスを使った除去法もあります。
炭酸ガスレーザーによる削り取る方法だけでは、ほくろの根が深かったり色が濃かったりする場合には、十分に除去仕切れないケースもあります。 その場合には、電気メスを使って根ごと根こそぎくり抜きます。
電気メスによって生じた傷は放っておくとへこんでしまうので、糸で縫合して皮膚同士を縫い合わせます。(切縫といいます)
しかし、メスを用いることへの心理的抵抗があるという際には、当院独自の方法で対処します。 メスを使わずに、根が深く色の濃いほくろを除去する方法です。
- まず炭酸ガスレーザーでほくろを削り取って平にします。
- 色素の濃い部分のみを、ピンポイントで針穴状に電気分解法で除去します。
- 仕上げにQスイッチヤグレーザーを照射して残ったメラニンを破壊します。
この3ステップにより、取り残しや再発を最小限に抑えることができます。
通常は1ステップで終わるはずのほくろ除去に対して、 当院の場合はかなり手の込んだマニアック過ぎるとも言える方法を取っております。
右の小鼻の横に3mmを超えるようなほくろがあり、切除縫合を勧めました。この大きさになると、さすがにレーザーで削っただけでは再発の可能性がありますし、色が濃いので削った後も色が残る可能性はあります。
術後はほくろ切除縫合法を行い、2ヶ月目の状態です。小鼻の横のほうれい線に縫合ラインが隠れるように縫い込むことで傷跡を目立たなくしています。この時期にこの傷跡なら、3ヶ月目以降ますます分からなくなっていくでしょう。
よくある誤解として、「切って縫ったほうが傷跡が目立つだろう」と言うのを聞きますが、皮膚縫いのプロである形成外科の技術をもってすれば、遅くとも半年以内にはかなり目立たない傷跡に仕上がります。
この点は美容外科のみの修業しか経ていないドクターよりも形成外科医としての経験と技術がものを言います。しかし、逆に言えば美容外科医が得意で形成外科医がそれほど得意でない分野も実際あります。
個人的には両方の修業が開業医としてやっていく上では必須というスタンスです。ほくろの切除縫合は、ざっくり言ってしまえばただ単に切って縫うだけの手技なわけですが、
・どのような縫合線となるようデザインするか?
・どのくらいの深さでホクロを取るのか?
・縫合で寄せる創縁をどのくらいの幅でどの方向に皮下剥離するか?
・創縁のトリミングの量と角度は?
・真皮縫合で針が噛む真皮の適切な量は?
など様々な要素を考慮しながら縫合を行うのであり、実は結構奥深い手技です。
医師によって傷跡の仕上がりにかなりの差が出るということを覚えておいて欲しいと思います。