目の下のたるみ・クマ取り（裏ハムラ法）

まぶたの裏側からアプローチする
目の下のたるみ・クマ治療

裏ハムラ法は、眼窩脂肪（下まぶたの脂肪）を目の下の凹んだ位置に移動し、さらに下瞼の筋肉を外側・上方に引っ張りながら眼窩下縁骨膜に固定する施術です。下まぶたの裏側の一番奥部分から切開をして手術を行うため、術後に傷跡は生じません。

裏ハムラ法と一緒によく比較・検討される施術として「ハムラ法」があります。ハムラ法は、目の下の皮膚を表側から切開し、下瞼の脂肪（眼窩脂肪）を移動させる施術です。裏ハムラ法同様に目の下のたるみ・クマを改善する施術ですが、それぞれの施術法や対象となる適応が多少異なります。ここでは主な裏ハムラ法とハムラ法の違いについて3点ご説明します。

裏ハムラ法はまぶたの裏側を切開する

ハムラ法（皮切眼窩脂肪移動術）は「下まぶたのキワ」付近を切開するのに対して、裏ハムラ法（（経結膜眼窩脂肪移動術）は「下まぶた裏側（粘膜側）」を切開して施術を行う点が2つの施術の違いです。

裏ハムラ法は傷跡が残らない

裏ハムラ法は下まぶたの裏側からアプローチする施術のため、術後も目の下の皮膚に傷跡が残ることがありません。ハムラ法は下まぶたのキワを切開するため、術後2週間～1ヶ月ほどは目の下に赤みや傷跡が生じます。（ただし当院では、皮膚切開時のメスの入れ方や縫合時の糸の通し方・留め方などに院長独自の工夫を凝らしており、一般的なハムラ法によるダウンタイムよりも短くなることが多いです）

裏ハムラ法はたるみ改善効果は低い

メリットが多く見える裏ハムラ法ですが、裏ハムラ法はハムラ法と異なり皮膚切除を行わないため、目の下のたるみが強い場合は術後も余剰な皮膚によってたるみが残ってしまう可能性があります。そのため、クマではなくたるみの治療がメインの方や、比較的年齢層が高い方（皮膚の弾力が少なくなっている方）については、目の下の余った皮膚を切除することでしっかりとたるみを改善できるハムラ法や皮膚切除法をお勧めしています。

裏ハムラ法は脂肪を取らない

脱脂法は目の下のたるみ・クマ取り治療として昨今大変人気のある施術で、裏ハムラ法と脱脂法の違いは、「脂肪を取るか残すか」という点になります。脱脂法は人気の施術ではありますが、目の下の脂肪を除去してしまうと術後に目の下にくぼみ・小じわが生じることが比較的よくあり、実際に当院にも他院で脱脂法をされた方からの修正手術のご相談を頂くことが多いです。そのため当院では、脂肪を除去してしまう脱脂法ではなく、脂肪を移動することで目の下のくま・たるみを改善するハムラ法・裏ハムラ法をお勧めしています。

傷ができない

裏ハムラ法は下まぶたの裏側からアプローチする施術のため、赤み・腫れは1週間ほど生じますが、それ以降はほぼ手術をしたことが分からない状態になります。術後に目立つ傷跡を残したくないという方にお勧めです。

脂肪を除去しない

裏ハムラ法は眼窩脂肪の位置を調整することで目の下のクマ（影）やたるみ（膨らみ）を改善する施術のため、特に若い方に適している施術です。逆に脂肪を除去しないため、目の下のたるみが強い場合は適応外となります。

術後に小じわ・へこみが生じることがない

脱脂法の場合、除去する眼窩脂肪量が多すぎると術後に目の下の皮膚が余って小じわが生じたり、脂肪が減りすぎて目の下にへこみ（くぼみ）が生じることがあります。裏ハムラ法は眼窩脂肪の位置を調整する施術のため、脱脂法と違い術後にしわ・くぼみが生じるといった失敗例がほぼない点も特徴です。

即効性があり持続期間が長い

脂肪を取らない形での目の下のたるみ・クマ取り治療としてはヒアルロン酸注入やレーザー等もありますが、裏ハムラ法は手術による施術のため、効果が半永久的に続く点も特徴です。

1. 洗顔。コンタクトレンスも外していただきます。
2. 顔全体を消毒します
3. デザイン：皮膚ペン（スキンマーカー）で皮膚面にマーキングを行います。
4. 下まぶたに局所麻酔注射を打ちます。傷みが不安な方は静脈麻酔や全身麻酔で行うことも可能です。
5. 下まぶたの粘膜側から切開を行います
6. 眼輪筋の下にある眼窩隔膜上を眼窩下縁に向かって剥離します。
7. 眼窩隔膜と眼窩脂肪を眼窩下縁より下にある骨膜に縫合し固定します。
8. 途中何回か、皮膚を仮縫合した状態で上体を起こし、御自身で鏡を持ってデザインを確認していただきます。下まぶたの下がり具合、カーブ、形などを入念にチェックしていただき、もし必要があればラインの微調整を行います。
   ※この時点でほとんど腫れはありませんので、正確に完成形をシミュレーションすることが可能です。
9. 切開部分を縫合します。
10. 施術終了です。まぶたを10分間冷やします。

まぶたの裏側からアプローチする裏ハムラ法には以下のようなメリットがあります。

• 傷跡ができない
• 脂肪を残したままにすることができる
• 術後に目の下に小じわ・へこみができることはない
• 元に戻ることがほぼない
• 即効性がある
• 持続期間が長い

傷跡が残らないなどメリットが多く見える裏ハムラ法ですが、もちろんデメリットもあります。特に2つ目については、医師の施術経験や技術力なども大きく関わってくるため、裏ハムラ法を得意とするクリニック・医師の元で施術を行うようにしてください。

• 余剰な皮膚による目の下のたるみは改善できない
• 術野の展開が難しく技術的な難易度が高い

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