上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎セットバック整形)
上下の前歯部が前方に突出している状態を
部分的な骨切り術によって上下のあごを移動させて
改善する施術です
※現在、当該施術は行っておりません。
上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎分節骨切り術)は、上顎・下顎が両方とも前方に突出している状態(上下顎前突・両顎前突症)を改善する手術です。
上下の唇や前歯がくちばしのように前方に突出していたり、口元が全体的に前方に出ており、もっこりとしている際に適応となります。
おとがい(下あご先端の骨)が比較的小さかったり、おとがいに対して歯槽骨部が前方に発達した際に、このような状態になることが多いです。
尚、おとがいの後退感(下あごの先が引っ込んでいる)が気になる場合は、おとがい形成術との併用手術も可能です。
いずれもCT検査などで骨格の状態を精確に検査した上で適応となる手術を見極める必要があります。
こんなお悩みの方に
- 上下の唇が前方にくちばしのように突出している
- 上下の口元が全体的にもっこりとしている
- 上下の前歯が前に出ている
- 上下の唇が閉じづらい
口元が突出した「口ゴボ(くちごぼ)」について
「口ゴボ」は正式な医療用語ではありませんが、一般的に使われることが増えている言葉で、上顎・下顎が両方とも前方に突出している状態(上下顎前突・両顎前突症)を指すことが多いです。
口ゴボと呼ばれる状態の場合、横から見た際に口元や顔の下半分が前に出てしまう他、口が閉じにくい(口唇閉鎖不全)ため、鼻呼吸ではなく口呼吸になってしまうなどの症状があります。
美容医療の分野では、横顔において鼻と顎先を結んだラインを「Eライン(エステティックライン)」と言いますが、理想的とされるEラインはこのライン上に唇などが触れず口元が引っ込んでいる状態で、口ゴボの場合はこのEラインを結んだ際にライン上(もしくはラインよりももっと前に)口元が出ている状態になります。
前述した通り、口ゴボは上顎・下顎が両方とも前方に突出している状態(上下顎前突・両顎前突症)の際に生じることが多いですが、このような噛み合わせになる原因には、先天性のものと後天性のものの2つがあります。先天性の場合は骨格が影響しており、後天性の場合は幼期の指しゃぶりや、硬い食べ物をあまり食べる機会が少なかったことで下顎が上顎ほど成長しなかったといった生活習慣が関係していることが多いです。
口ゴボは審美的な問題の他、口が閉じにくいため口腔内が乾燥しやすくなり虫歯や歯周病になりやすくなる、口臭が強くなる、歯に色がつきやすくなる他、口呼吸によって空気中のほこりや細菌、ウイルスが体内に侵入しやすくなるため風邪や感染症にかかりやすくなるケースもあります。 このような口ゴボも、上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎セットバック整形)にて改善することが可能です。
同時に行うことが多い輪郭形成術
セットバック整形の種類
前歯部歯槽骨切り術(顎分節骨切り術)は一般的に「セットバック整形」と呼ばれる口元(上下顎)の骨切り術ですが、セットバック整形には「上顎のみ」「下顎のみ」「上下顎両方」の骨切りを行う3つの種類があり、それぞれ口元や顎の骨の状態によって適応が異なります。
- 上顎セットバック整形 :出っ歯(上顎前突症)
- 下顎セットバック整形 :受け口(下顎前突症・反対咬合)
- 上下顎セットバック整形:口ゴボ(上下顎前突・両顎前突症)
上下顎の骨切りを行う上下顎セットバック整形(上下顎前歯部歯槽骨切り術)は、口元全体が前方に突出してもっこりとしている、口ゴボの改善に適した輪郭形成術となります。
上顎のセットバック整形(出っ歯の改善)の詳細はこちら 下顎のセットバック整形(受け口の改善)の詳細はこちら手術の詳細
上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎分節骨切り術)では、上下、左右の第1臼歯4本を抜歯して歯槽骨部を切除することでスペースを作り、さらに上下顎前歯部分の歯槽骨部を水平骨切りして分節し、後方に移動(セットバック)することで、顎の形状に変化を出します。
患者様の骨格(上顎の突出がより大きい・下顎がより発達しているなど)にあわせて上顎、下顎の位置調整を行い全体のバランスを整えます。
当院で行う上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎分節骨切り術)は、術後は当日もしくは翌日にお帰りいただける上に、術後の固定(フェイスバンテージを使用)は3日程度、マウスピースによる固定は2週間程度となります。
術前検査について
頭部3D CT検査、石膏模型作成、頭部X線検査、パノラマ撮影、胸部X線検査、心電図、各種血液検査
※上下顎左右第4歯(第1小臼歯)または第5歯(第2小臼歯)を模型上で抜去した歯列モデルを作製します。
術後の経過について
- 術後3日間はバンテージで圧迫固定を行い腫れを抑制します。
- 術後は口腔内の清潔を維持するためにうがいを行ってください。
- 歯磨きの際には施術部位に強く当たらないよう気を付けてください。
- 食事は翌日から可能ですが、術後1週間ほどは流動食などの柔らかいものを食べるようにしてください。
それ以降は通常の食事に戻っていただいて構いません。
施術の特長
- 術後のイメージを、術前に3D画像で確認することができます
- 当院で導入している3D画像シミュレーションソフト「ベクトラ」は、患者様のお写真をもとに術後の仕上がりイメージを3Dの立体画像によって確認することができるシステムです。より患者様の希望に近い形で手術を行うことができる他、医師の口頭での説明や手書きのイラストなどによる術後イメージだけではなく、ご自身の写真をもとに立体的な術後状態を確認することができるため、ミスコミュニケーションなどを事前に防ぐことができます。当院では各種骨切り術の他、鼻の整形や輪郭形成、豊胸術などでもベクトラを使用しています。
- 形成外科歴30年超の院長が全ての手術を監修
- レーザーや注入術などによる美容医療と異なり、骨切り術は一度行うと、修正や元に戻すといった作業が難しい部類の手術の一つです。形成外科の中でも輪郭形成術に関する知識が必要であることはもちろん、骨切り術の手技に医師が慣れているかといった経験則も重要なポイントになります。当院では大手美容外科等で技術研鑽を行ってきた形成外科歴30年超の院長がすべての施術を監修しています。
- 脂肪吸引・注入術などを組み合わせたトータル小顔形成が可能
- 美容外科・形成外科を標榜している当院では、輪郭整形術にとどまらず、目元、鼻、額などお顔の様々な部位における美容外科手術や脂肪吸引、脂肪注入、痩身注射、マシン治療など幅広い施術を行っています。患者様のお顔の状態によっては、輪郭整形術による骨格へのアプローチだけではなく、様々な美容医療を組み合わせることで更にイメージに近い美しいラインに仕上げることも可能です。
このように、骨格・脂肪・筋肉と全方位にわたってトータルで輪郭整形・小顔整形を行うことができる点が当院の最大の強みです。(他院で輪郭形成術をされた際の修正術も多数行っておりますので、修正術についてもお気軽にご相談ください)
効果目的
- 上下前歯部の突出(くちばしのような状態)を改善する
- 上下前歯部の突出(口元がもっこりと前に出ている状態)を改善する
症例写真
上下セットバック・Eライン形成(口元の突出とEライン改善)
ドクターによる症例解説
症例に関する情報
治療名:①上下セットバック整形(上下顎前歯部歯槽骨切り術)②Eライン形成(オトガイ形成術) 費用:①1,100,000円 ②660,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、知覚麻痺、骨壊死、骨髄炎、感染、左右非対称、顎下のたるみなど 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
料金
※現在、当該施術は行っておりません。
上下顎前歯部歯槽骨切り術 (上下顎セットバック整形) |
1,100,000円 |
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モニター価格 990,000円 |
※複数の骨切り術を組み合わせる施術の場合、モニター価格の適用はいずれか1つのみとなります。
※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
施術情報
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所要時間4時間
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ダウンタイム腫れと内出血がひくまで約1ヶ月程度(個人差あり)。
前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)のダウンタイム・副作用・リスクについて -
施術の痛み麻酔を行う際の注射の痛み
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通院抜糸時、術後の検診。
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麻酔全身麻酔
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持続性半永久的
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洗顔翌日から可能。手術部位は濡れないようにしてください。
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シャワー・入浴翌日より体のシャワーは可能。洗髪も手術部位が濡れない範囲で可能
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メイク翌日から可能。手術部位は避けるようにしてください。
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リスク・副作用術後に腫れ、内出血、痛み、痺れが生じることがあります。
また術後しばらくの間、口腔内の感覚が鈍くなることがあります。
通常は1か月程度で次第に改善します。
また歯の位置が変わることによって、一次的に舌が歯列に当たる・活舌が悪くなるといったことがありますが、これらも時間の経過とともに改善します。 -
合併症ごくまれに手術部の感染から骨膜炎、知覚異常、組織壊死などの合併症が生じることがあります。
術前
「口元とあご先にほんの少しだけ変化を出したい」とご相談に来られた20代の女性です。上下セットバック整形(上下顎前歯部歯槽骨切り術)とEライン形成(オトガイ形成術)によって輪郭にほんの少しだけ変化を出し、ご本人が気にされている口ゴボ気味の口元とEライン(横顔)を整えることととしました。
術後
上下セットバック整形によって外側に傾斜していた前歯を内側に修正した他、あご先にボリュームを出してEライン(横顔)を整えています。数ミリ単位の細かな修正を行う輪郭形成・小顔整形術では、患者様がお持ちの仕上がりに対するイメージがかなり具体的であることが多いため、術者としてはより緻密で正確な手技を求められることが多いです。