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前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)のダウンタイム・副作用・リスクについて
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前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)のダウンタイム・副作用・リスクについて

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)のダウンタイム・副作用・リスクについて

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)は、出っ歯や受け口、口ゴボを改善する骨切り術で、患者様の口元の状態にあわせて上顎前歯部歯槽骨切り術、下顎前歯部歯槽骨切り術、上下顎前歯部歯槽骨切り術のいずれかの手法で手術を行います。ここでは前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)全般におけるダウンタイム(術後に赤み・腫れなどが生じる期間)や副作用、リスクについて詳しくまとめます。

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)とは

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)は、出っ歯(上顎前歯部が出っ張っている状態/上顎前突症)や受け口(下顎前歯部がしゃくれている状態/下顎前突症・反対咬合)、口ゴボ(上顎・下顎が両方とも前方に突出している状態/上下顎前突・両顎前突症)を改善する際に行う骨切り術です。

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)とは

上下顎前歯部歯槽骨切り術(上下顎分節骨切り術)では、上下、左右の第1臼歯4本を抜歯して歯槽骨部を切除することでスペースを作り、さらに上下顎前歯部分の歯槽骨部を水平骨切りして分節し、後方に移動(セットバック)することで、顎の形状に変化を出します。患者様の症状にあわせて、上下顎前歯部もしくは上顎前歯部・下顎前歯部のいずれかの骨切り術を行います。

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)が適応となる症状

  • 上下いずれか(もしくは上下とも)の前歯が飛び出ている
  • 上下いずれか(もしくは上下とも)の歯が前に出ていてものをうまく噛めない
  • 上下いずれか(もしくは上下とも)の歯が前に出ていて口が閉じない
  • 上下いずれか(もしくは上下とも)の口元がもっこりとしている
前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)が適応となる症状
上下の口元が前方に出ている状態(口ゴボ)

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)によるダウンタイム・注意点

腫れ・内出血

ダウンタイムの期間には個人差がありますが、前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)の場合、約1か月で90%程度の腫れ・内出血が改善します。内出血はあざのようなもので、術直後は赤紫や青色に近い色をしていますが、次第に肌の色に近づき1か月前後で少しずつ黄色い色味に変化していきます。腫れや内出血がほぼ完全になくなるのは3か月程度のことが多いです。

当院ではできるだけ出血が出ないように最小限の切開で迅速に手術を行っているため、比較的術後の内出血やあざは上記よりも短い期間で改善することも多いですが、ダウンタイムに生じる内出血・あざには個人差が大きいため、念のため上記の期間は掛かるとお考えいただく方がよいでしょう。

また腫れや内出血をできるだけ最小限に抑えるために、術後の生活では以下のような点を心掛けていただければと思います。

  • サウナや長風呂、激しい運動や飲酒など体温を必要以上にあげる行為はできるだけ控える(出血や腫れを助長することがあります)
  • マッサージなどの血流やリンパの流れが良くなる行為は3か月程度控える
  • 睡眠時にできるだけ上半身を高くして寝る(眠っている際に顔に浮腫みが生じるのを避けます)

皮膚のたるみ

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)では、抜歯によって歯槽骨部を切除しスペースを作り、硬口蓋を骨切り・分節して骨を後方へ移動(セットバック)することで顎の形状に変化をもたらす手術です。そのため、術後は骨切り前にはなかった軟組織側(皮膚と皮下組織)に余裕が生じることで、皮膚にたるみが生じることがあります。たるみが生じるかどうかには個人差があり、一般的に軟組織の厚さに左右される他、年齢に比例して生じやすくもなります。たるみが生じてしまった際は、術後の状態に応じてその後の改善方法をご提案させていただきます。

口が開けづらくなる(開口障害)

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)の場合、手術中の咀嚼筋(開・閉口筋)への侵襲によるものではなく、術後の腫れや内出血など間接的な要因によって口の開けづらさが生じることがあります。このような開口障害は多くの場合、手術による腫れ・内出血がひく約1ヶ月後にはほぼ改善します。

嚙む力の低下

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)では歯槽骨を後退させるスペースを作るために抜歯を行います。術前より歯の本数が少なることでわずかではありますが噛む力が低下することがあります。

火傷・傷跡

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)は口腔内からのみのアプローチで行うため、顔の外面への傷跡は生じません。ただし、口唇周囲に熱傷が生じその跡が色味や膨らみとなり傷跡として残ることがあります。これは術者が手に持つハンドピース(骨を切ったり削ったりする手元の装置)が口唇や皮膚に一定時間あたることで生じる低温熱傷によるものです。このような症状を予防する措置として、口唇に熱傷予防用のシリコン製のカバーを糸で縫い付けたり、アングルワイダーという口唇を広げる器具を装着することで口唇周囲の皮膚をガードします。
もし仮に熱傷が発生して傷跡が残ってしまった場合は、傷跡が出来るだけ目立たなくなる作用を持つ内服薬やステロイド外用テープを早期に使用します。さらに傷跡に膨らみが見られる場合(肥厚性瘢痕、ケロイドのケース)、ステロイド注射を定期的に傷跡に打ちます。傷跡の赤みが目立つ場合の対策としては、赤み取りのレーザー治療を1年から2年など継続することで赤みを改善させます。

皮膚の感覚が鈍くなる・しびれが生じる

通常、セットバック手術の骨切りによって神経を誤って切断するということはありませんが、場合によっては下顎や上顎の神経に一時的にダメージが生じる可能性があります。
下顎の骨の場合、前面から歯、歯茎、下唇、頬粘膜などの知覚を支配するオトガイ神経が出ており、骨膜を剥離する過程で稀に神経を傷つけてしまったり、血液を吸う吸引管の先端が作業中に神経束に当たったり陰圧で吸われたり、また、直接神経に触れなかったとしても、皮下組織をめくる筋鉤で下顎の骨膜を引っ張っただけで神経に緊張がかかり伸ばされてダメージが生じることもあります。
また上顎には、頬の前面と上唇の知覚を支配する眼窩下神経と呼ばれる神経が頬骨体部付近から出ています。こちらは骨を切る部位から少々距離はありますが、術野の展開目的で骨膜を筋鉤でめくって引っ張った際に神経束に緊張がかかりダメージが生じる事があります。それにより頬骨前面から上唇部にかけてしばらくの間、知覚麻痺症状(しびれ感)が生じることがあります。
神経は完全切断されていなければ必ず回復しますが、ダメージの程度と個人差によって回復に要する期間は約2ヶ月から2年など様々です。もし何らかの原因で術中に切断されてしまった場合には、すぐに顕微鏡下にて神経縫合を行い神経同士の再接合を行います。また術後の神経麻痺の対策としてダメージを早く回復させる内服薬(ビタミンB12やアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物)を数ヶ月から2年ほどの間、内服して頂きます。  

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)によって生じうるリスク・副作用

やりすぎ(硬口蓋の下げすぎ)

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)は、抜歯によって歯槽骨部を切除しスペースを作り、硬口蓋を骨切り・分節して後方へ移動(セットバック)することで顎の形状に変化をもたらす手術です。
「口元の気になる突出をできるだけ改善したい」というご相談をいただくことは多いですが、できるだけ自然な仕上がりを目指している当院の場合、もともとの輪郭や骨格をもとに、無理のない範囲で調整を行っています。さらに事前に術後予測模型の製作(モデルサージェリー)を行い、術中はその模型に準じて骨切り手術を行いますので、基本的に切りすぎることはありませんが、患者様のご希望が極端な形を希望された場合などには、当院では手術をお受けしないこともありますのでご理解ください。

左右差

もともと口元やフェイスラインに左右差がある場合、手術によって出来るだけ補正するように骨を移動するなど調整を行いますが、場合によっては完全に左右対称に仕上がらないことはあり得ます。もちろん術者は、左右差を極力改善するために外貌を常に確認しながら骨切りや骨削りを行いますが、術中は局所麻酔が皮下組織に入っている上に出血によって腫れ・内出血も生じているため、1ミリの狂いもなく左右均等に仕上げることは、熟練した口腔外科医、美容外科医であってもかなり難しい作業です。とはいえできるだけ左右差がない状態に仕上げるべく、術中に心がけているポイントは顔貌の左右差を視認しながら骨切りや骨削りの操作を行っていくことです。皮膚上から目で状態を確認すると共に、手指で頻回に骨面を触って確認することも大切な作業です。視覚と触覚をフルに活用してイメージをつかみながら調整を行ってゆく方法で常に左右差の改善に努めています。

顔面神経麻痺

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)の手術によって顔面神経を直接損傷させることは基本的にありませんが、前述した知覚神経症状と同様に間接的な要因でごく稀ではありますが、表情筋の動きが鈍くなる、口にゆがみ等が生じるなどの神経麻痺が生じることがあります。こ術後の神経麻痺の対策としてはダメージを早く回復させる内服薬(ビタミンB12やアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物)を数ヶ月から2年ほどの間、内服して頂きます。
ダメージの程度と個人差によってダウンタイムは様々ですが、おおむね2ヶ月~2年程度で改善することが多いです。

感染

骨切り手術に限らず、どのような手術においても感染のリスクは絶対にないとは言えません。しかし、糖尿病や免疫不全などの何らかの合併症が元々ある方を除けば、骨切り術で皮下組織や骨に何らかの微生物による感染が発生する確率はかなり低いと言えます。その理由として顔面部は血流が良い組織で構成されているため、感染に対して抵抗性の高い部位であると考えられるからです。
また感染予防としては、術前・術中に骨への移行性が良いとされる抗生物質(ペニシリン系、セフェム系など)の点滴を投与し、術後3日間ほど抗生物質を内服して頂きます。このような対策をしておりますが万が一感染が生じた場合は、創部の状態を確認して状況によっては洗浄等の処置が必要になることもあります。さらに、皮下組織ではなく骨そのものに感染が生じた場合は感染が生じた組織の一部除去や抗生物質の点滴を引き続き行うなどして骨髄炎発症の予防に努めます。また、骨と骨を固定しているプレートやワイヤーなどに感染が生じた場合は、骨の再接合(骨癒合)が、ある程度進んだ約1ヶ月後以降を目安に抜去することとなります。 上記の方法により、ほとんどのケースで感染の鎮静化をはかることが可能です。幸いにして現在まで当院での発症はありませんが、年間で数%の割合で骨髄炎の報告は存在します。

骨の段差

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)の手術中に、遊離骨片(切り離した骨)を後ろに下げたり前に出したり左右にずらしたりすることで、程度の差はあれども骨の接合面に空隙・段差が生じることあります。通常は、手指や器具で段差の確認を行い、必要な部分へは専用器具を使用して可能な限り慣らしていくことで段差部は滑らかな面へと変化し、術後に皮膚に違和感が生じるといったことはほぼありません。なお空隙部は、時間を経て仮骨化され骨組織により封鎖されます。

骨壊死

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)の手術中、骨切りによって遊離させた骨片が小さすぎたり血流が不足してしまった際に、骨の壊死が生じる可能性があります。壊死した骨は炎症残存の原因となることがありますので、その際は一部を削り取るなどの処置を行うことになります。もしこれによって骨変形をきたしてしまった場合はハイドロキシアパタイト(人工骨)やプロテーゼ(医療用シリコン)によって失われたボリュームを補います。幸いにして現在まで、当院での発症はありませんが、全国では年間で数%の割合で骨壊死の報告は存在します。

以上が、前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)のダウンタイム・リスク・副作用となります。

前歯部歯槽骨切り術(セットバック整形)は医師の手技(手作業)によって行う手術のため、これらのリスクや副作用を100%回避することは難しいですが、いずれも術者の技術力や経験によって極力避けることは可能です。当院では、美容外科・形成外科歴30年超の院長小松が全ての施術を担当しており、豊富な症例数や施術経験をもとに、緻密なシミュレーション・手術計画をもと最良の結果を目指した輪郭形成術・小顔形成術を行っています。

当院では写真によるメール相談も受け付けております。医師が実際に診察を行った上で、最終的な手術の適応について判断させていただいてはおりますが、遠方の方や直近でのご来院が難しい方についてはこちらの相談フォームもご活用ください。

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院長・監修者情報

みずほクリニック 院長 小松磨史(こまつ きよし) 美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士 医師紹介はこちら

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