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鼻の穴を目立たなくする鼻孔縁下降術

2017年05月15日(月) | カテゴリ: 美容外科, 鼻整形
日々の診療において「鼻の穴を目立たなくしたい」というご相談をよく受けます。

鼻に関するカウンセリングに来られる患者さんは
クリニック選びに大変慎重な方が多く(それは大変良いことだと思います)、
複数のクリニックで既にカウンセリングを終了して、それでも答えがいまだ出ずに
当院に来られる方が本当に多いです。

鼻の穴を目立たなくする方法はいくつかあるため、
他のクリニックにも相談に行かれている方に対しては参考のために
「他院ではどのようなアドバイスを受けましたか?」と尋ねることがあります。

その中で回答として多いベスト・スリーは、

1. 鼻中隔延長をすると良い。
2. 鼻プロテーゼをすると良い。
3. 鼻翼縮小をすると良い。

などです。

患者さんからすると、どれも鼻の穴と直接は関係なさそうで一見的外れな感じがするようですが、
私としては、必ずしも間違ったアドバイスだとも思ってはおりません。

たとえば、鼻先が上を向いていて鼻の穴が正面から見たときに目立つタイプの方の場合、
鼻の上下の長さが足りない短鼻の状態ですから、
鼻中隔延長で鼻先を下方向に向けてやれば鼻の上下長が延長されるため、
鼻という全体パーツのバランスがよくなります。(但し鼻の穴の形はあまり変わらない)

また、プロテーゼを入れるのも同じような理由で、
鼻根(目と目の間)から鼻背が高くなると鼻の上下長が長く見えるようになるので、
これもまたパーツ全体の印象の改善につながります。

しかし、いずれも鼻の穴の形を変える効果はないか、あってもわずかです。

これに対し、鼻翼縮小は小鼻の皮膚を切除する方法ですので、
鼻の穴が横方向に広い方なら鼻の穴は実際に小さくすることが可能です。

しかし、鼻の穴の目立ちを気にする方で実際に穴が横方向に幅が広い方は希です。
実際に横方向に広い方の場合、「鼻の穴を変えたい」ではなく、
「小鼻を小さくしたい」という、より直接的な相談内容になることが多いです。

つまり、鼻の穴を気にされてこられる方の場合、
十中八九は縦方向に穴が大きいことを気にされているということになります。

このように鼻の穴が縦方向に目立つ場合は、うっかり小鼻縮小を行ってしまうと
鼻の穴の三角形の頂点が余計に上方にとがって切れ込んでしまい、
かえって鼻の穴が目立ってしまうという全く逆効果の手術結果になってしまうので注意が必要です。

プロテーゼや鼻中隔延長、鼻柱延長などの方法で鼻筋を長くする方法は
あくまでパーツ全体の印象を変えることで、
「あたかも鼻の穴が目立たなくなったかのように」見せる方法です。
一種の視覚的なトリック効果とも言えるでしょう。

このような治療法に対して、実際に鼻の穴の縦方向の形を変える手術があります。
その代表が「鼻孔縁下降術」です。

下は、鼻の穴が正面から見たときに目立つのを目立たなくしたいという希望で当院に来られた
31歳の女性です。

鼻先が上を向いている訳でもなく、鼻筋が低い訳でもありませんので、
プロテーゼや鼻中隔延長法による治療は完全に的外れなアドバイスとなります。

このようなケースでは、鼻孔縁の皮膚を鼻の穴の裏側から下に下ろしつつ、
耳からの皮膚軟骨移植(複合組織移植)を鼻粘膜に挿入する方法が最も適切
かつ満足度の高い手術となります。

20170515_1
20170515_2
上が術前、下が術後1ヶ月目の写真です。

正面から見ただけでも、鼻の穴の三角形の頂点の切れ込みの角が落ちて
丸くなっていることが分かりますが、さらに斜め横方向から見るともっと分かりやすいです。

20170515_3 20170515_4 上が術前左斜め前から見たところ。
下が術後1ヶ月後の左斜め前から見たところ。

上方にとがった鼻の穴のへりが、より水平に近くなっていることが分かります。

20170515_5
20170515_6 さらに、右斜め前から見た術前(上)、術後(下)の写真。
鼻の穴の形に不自然さは全くありません。

この手術は、耳の耳甲介の前面1カ所から皮膚と軟骨を一塊に切り出して
半分に割って左右の鼻粘膜側に移植する方法が一般的ですが、
この方法ですと移植する組織量が足りなくなりがちなので、最近は耳甲介腔と耳甲介舟の
2部位から十分量の皮膚軟骨組織を切り出すことで、上の写真のようなはっきりとした変化を
得ることが出来るように工夫しています。
鼻の穴を目立たなくさせる鼻孔縁下降術の詳細はこちらです。

<本ブログの症例に関する情報>

治療名:鼻孔縁下降術   費用:330,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:血腫、皮膚壊死、皮膚の傷跡、後戻り、左右差など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

監修者情報
美容外科・美容皮膚科 みずほクリニック院長

札幌医科大学・大学院卒業。米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)後、札幌医科大学・形成外科 助教、北海道砂川市立病院・形成外科 医長、大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)を経て、2014年みずほクリニック開院。形成外科・美容形成外科での豊富なオペ実績とあわせ、レーザー治療や注入術へ対する独自理論を追求し、患者様の理想とする姿を目指し的確でスピーディな結果を出すことに意欲を注ぐ。
免許・資格:日本形成外科学会・認定専門医、日本美容外科学会・正会員、医学博士