

膣縮小術(粘膜弁法)は、膣壁の筋肉を内側から縫い縮めることで膣のゆるみを改善する手術です。
手術は局所麻酔と静脈麻酔の組み合わせによって行い1時間から1時間半程度で行います。クリニックによって術式が異なりますが、当院では、現在考えられている術式の中で最も内腔容積の縮小効果が高いとされる方式を採用しています。
本施術は基本的に局所麻酔で行いますが、傷みをできるだけ感じたくないという際に静脈麻酔や全身麻酔で施術を行うことも可能です。
出産や加齢によって膣壁がゆるみ広がることで、以下のようなご相談を受けることがあります。
・出産後に膣が緩んだと感じる
・入浴後に膣からお湯が出る
・膣を引き締めたい
・尿漏れを解消したい
また、若い年齢層の方であっても、人よりも実は膣がゆるいのではないか?というお悩みを誰にも相談出来ずに一人で抱えている方が意外に多くいらっしゃいます。
当院には膣壁を引き締める治療として、手術の他に「インティマレーザー」シリーズの最上位機種「SPダイナミス」があり、レーザーによる照射を月に1回ペースで5回ほど行うことで、ある程度膣壁のゆるみを改善することに成功しています。しかしながら、治療前のゆるみの程度が非常に強い場合、レーザーだけでは十分な改善効果を得ることが出来ないケースがあることも確かです。
そのような方には、手術治療による膣引き締め術(膣縮小術)をお勧めしています。
膣縮小術は、クリニックによって術式に様々なバリエーションがあり、膣の入り口付近を切って縮めるもの、膣粘膜を単純に切除縫合するもの、粘膜下の筋肉を切除縫合するものなど数多くの方法が見られます。
当院では、膣口から子宮口に至るまで膣粘膜を広範囲に剥離した後、粘膜下の筋肉を縫合によりしっかりと引き締めつつ、粘膜を縦方向に縫い縮めることで膣壁に山脈状の高まりを形成します。これにより内腔を円筒形と見立てた時の横方向の径の大きさを縮めつつ、膣壁粘膜の膣腔内への山脈状の盛り上がり(出っ張り)を作り出すことで縦方向にも径が縮み、さらなる内腔の縮小効果を生み出します。(縦プラス横の縮小効果)
現在考えられている術式の中では、最も内腔容積の縮小効果が高いとされる方式を採用しています。
膣縮小術では、主に肛門側の壁(後壁側)の粘膜剥離によって十分な効果を得ていますが、必要ならさらに前壁側に同様な操作を追加することで、前壁と後壁の両側面からの縮小により、さらに高い縮小効果を得ることも可能です。