

女性の膣壁は年齢を重ねるごとに、徐々にゆるんでゆくのが一般的です。また若年層であっても「自分の膣が人よりも実はゆるいかも?」という悩みを抱える女性も多くいらっしゃいます。
・膣内に空気が入って音が出ることがある
・風呂上がりに膣から水が漏れる
・性交の際に密着感が欠けるようになった
・子宮脱や子宮下垂が生じる
これらの症状を改善する方法として膣ヒアルロン酸注入があります。膣壁にボリュームアップ効果の高いヒアルロン酸を注入することで、加齢によりゆるんでしまった膣壁にハリを与えつつ、膣の内腔容積を減らすという治療です。オーソドックスに膣壁に厚みを出すために注入をするという原理のため、注入終了直後から膣壁にハリとボリュームが出て、膣内腔の容積が縮まります。効果は1回の治療でどのくらいの量を膣壁に入れるかにもよりますが十分な量を注入するならば1回の治療で十分となります。
使用するヒアルロン酸は、全体的に膣の内容積を縮めたい場合は、豊胸用のヒアルロン酸を使用し、膣壁のゆるみ加減にもよりますが注入量は50mlから100mlなどが目安となります。また部分的に粘膜を盛り上げるのに使用する場合は、顔の頬のコケやこめかみのクボミに使用するタイプのヒアルロン酸を使用することも多く、この場合は最低4cc程度が必要となります。

ヒアルロン酸注入による膣縮小術のデメリット
ヒアルロン酸は手軽に膣壁のボリュームアップができる方法ですが、2年くらいかけて徐々に分解されて量が減っていってしまうため、繰り返し注入する必要がある点がデメリットです。もし2年ごとなどで施術を繰り返すことが大変であると考えるなら、ヒアルロン酸ではなく脂肪注入法で行うこともあります。最新の脂肪精製システムであるコンデンスリッチ法を用いれば、脂肪の生着率を50−80%程度まで上げることが出来るので、注入した脂肪はご自分のものとなり半永久的な効果を発揮します。
ヒアルロン酸注入以外の膣縮小術
膣縮小術にはヒアルロン酸の他、レーザー治療や手術といった方法もあります。特にレーザーに関しては、膣壁の引き締めおよび膣若返り治療を目的としたフォトナ社の「インティマレーザー」の中でも、最上位機種である「SPダイナミス」が当院にあるということをネットなどで知り、マシンご指名で来院される方も多いです。但し、レーザー治療では月に1回で5回などの施術が必要であり、治療効果を得るために回数と期間がある程度かかるということが難点と感じる方もいます。
レーザーの他、当院では手術によって膣粘膜を広範囲に剥がしつつ膣の内容積を全体的に縮小して絞り込む「粘膜弁法」を行っており、こちらも人気の高い施術となっています。手術は1回で確実に高い効果が得られるという点が魅力である反面、痛みやダウンタイムに対する心配からハードルの高さを感じる方もいるようです。