鼻のプロテーゼ手術を希望される患者様は多くいらっしゃいますが、患者様からのご相談事項としてよくいただく内容が以下になります。
- 挿入時にプロテーゼが曲がってしまうことはないか。
- 術後、時間の経過とともにプロテーゼがずれたりしないか。
- 自分の鼻の形状にきちんとフィットするか。
一般的な鼻プロテーゼ手術では、あらかじめ用意された出来合のプロテーゼの中から患者様の鼻の状態にサイズが近いものを選び、手術中に術者がある程度加工を行い、いったん鼻スジの皮下ポケット(正確には骨膜下ポケット)に入れてみて外から形を見つつ、患者様とともに鏡でデザインを確認しながら、必要に応じてプロテーゼを取り出し、さらにメスで削って希望に添うような形に加工を加えていく、というプロセスで行います。
しかし近年は、上に述べたような懸念から自分の顔に寸分のズレなく正確にフィットしたプロテーゼを入れて欲しいというリクエストが増えており、自分の鼻骨形状に合わせた世界にたった一つだけのプロテーゼを術前に作成し、手術で使用する鼻プロテーゼ術が注目されています。当院でもこのようなニーズに対応すべく、「オーダーメイド・鼻プロテーゼ術」というメニューをご用意しています。
術前の準備としてオリジナルプロテーゼを制作する必要があるため、通常のプロテーゼ手術と比較して若干の手間と費用はかかりますが、完全オリジナルのプロテーゼを挿入した時のフィット感は極上そのものです。 その理由は、特にプロテーゼの底面つまり鼻骨・前頭骨と接する部分の面の凹凸が「鍵」と「鍵穴」のように自身の骨面とピッタリ一致符合するためです。これによって、プロテーゼがずれたり、曲がったり、不自然に見えることを限りなく防ぐことが可能です。