二重埋没法
当院の二重埋没法は術中の腫れがほとんどないため、
施術中に仕上がりの状態を確認いただくことが可能です。
気になる点はその場で修正し、理想の二重ラインに仕上げます。
二重埋没法とは
二重埋没法は、まぶたを切開することなく「糸」を使用して二重まぶたを形成する二重整形術です。メスを使う二重切開法に比べて、術後の腫れ・内出血・赤みといったダウンタイムが短い点が最大の特長です。
当院では全部で6通りの埋没法を用意しており、皮膚の厚み・持続期間・希望のライン・費用感などにあわせて希望の方法を選択いただくことが可能です。埋没法はダウンタイムが少ない施術ですが、さらに当院の場合は、形成外科・美容外科歴30年超の経験と多数の症例実績を持つ当院院長の小松が全ての施術を行っているため、腫れ・内出血などをより軽減することが可能です。
二重埋没法の特長
現在二重整形術は、大手美容クリニックをはじめとして様々な美容クリニックで行われているメジャーな治療ではありますが、ドクターの技量により結果は全く違います。
(1)仕上がりの美しさ
(2)痛みの少なさ
(3)腫れの少なさ
(4)戻りづらさ
この4点が、個々人の技術で大きく差が出るポイントです。当院では二重整形の修正術(やり直し)も多数行てっておりますのでお気軽にご相談ください。
二重埋没法はこのような方にお勧めです
- 一重まぶたを二重のラインにしたい
- 二重のライン(幅)を変えたい
- ダウンタイムのない手軽な方法で二重整形がしたい
- 黒目を大きくしたい
- アイプチやアイテープの利用をやめたい
二重埋没法による失敗や後悔を防ぐために
メスを使わない二重埋没法は、年齢や性別問わず沢山の方からご相談をいただく施術です。低価格でできる、手軽なプチ整形というイメージが定着していますが、そのせいか最近では埋没法の施術後のトラブル・失敗に関する相談も増えています。代表的な失敗・トラブルの相談としては以下が挙げられます。
手軽と言われる二重埋没法ですが、「ファッション」ではなく「医療行為」であることには変わりません。ですので価格や広告、イメージだけで選ばずに、経験や症例数が豊富な医師・クリニックの元で施術を行うことをお勧めします。
※二重埋没法後のトラブルや失敗に関する対処法については別のページにまとめておりますので、よろしければご覧いただければと思います。
二重埋没法における失敗例・トラブルとその原因と解決法希望の二重ラインをまずはご相談ください
数年前までは、メイクが映えるということでかなり幅広の二重ラインが人気でしたが、(医師が目元や皮膚の構造を気にせずに)患者様に言われた通りに幅の広い二重ラインを作ってしまうことで、術後に「眠たそうな目になった」「腫れぼったいまぶたになった」「眼瞼下垂のようになった(黒目にまぶたが被さるようになる)」といったトラブルが生じることも多くあり(※当院ではこのようなことが起きたことはありません)、最近ではあまり幅の広すぎない二重ラインを希望される方も増えてきています。患者様の希望に近い形に仕上げることは勿論大切ですが、結果的に失敗を招いてしまっては、せっかく施術を行っていただいた意味がありません。当院では、患者様の希望を伺いつつ、無理のない範囲(術後にトラブルなどが生じない範囲)での二重ラインをご提案ています。どの程度の幅にしたいかなどは診察の際に確認しておりますので、まずはご相談ください。
施術の特長
- 腫れがほぼない
- 埋没法による二重整形術は、切らずに糸の縫合のみで行うため腫れや内出血が少ない施術です。とはいえ術者の技術力や経験などによっては、必要以上に糸が食い込んでしまったり、施術の際に使用する麻酔量が多すぎることで術後に思った以上に腫れなどが生じることもあります。当院では、形成外科歴30年以上の院長自らが全ての施術を行っており、よりダウンタイムを抑えた施術を行うことが可能です。
- 戻りにくい
- 二重埋没法は、糸の留め方によっては1年も持たずにすぐに糸が取れて元の目元に戻ってしまうことがあります。当院では一般的な一点法(一点留め)、二点法(二点留め)の他に、糸を絡ませるように縫い合わせる連結法(スパイラル)という術式も用意しており、より堅固で戻りにくい方法で二重ラインを形成することができます。
- オーダーメイド二重
- 二重整形の施術中に、ご自身で鏡をもっていただき、希望のラインになっているかどうかをその場で確認していただくことが可能です。「ラインの幅が太すぎる」「目尻側の二重ラインの幅をもう少し広げたい」などご希望がある際には、その場でラインを調整し、希望のラインを作ります。なお、当院で行う二重埋没法では出血を最小限に抑えて施術を行っているため、麻酔を使用している状態でも、施術後の通常の目元とほぼ変わらない状態でラインを確認いただくことが可能です。
症例写真
自然な平行型の二重埋没法(目頭切開なし)・女性
ドクターによる症例解説
症例に関する情報
治療名:埋没法(3点連結・両目) 費用:154,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、後戻り、左右差など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
二重埋没法の種類
切らない方法(二重埋没法)のメリットは、なんと言っても【腫れ・内出血が最低限に抑えられる】点です。
対してデメリットは、糸が緩むことで二重まぶたのラインが薄くなったり消失してしまう点です。しかし、最近は切らない方法であってもラインが消えることなく持続するという方法もあります。ちなみに当院の連結式二重埋没法(3点)では埋没法であっても今まで消えて元の状態に戻ったことはありません。そのせいもあり、特に3点連結式で行った場合は、「10年保証」を用意しており、万一取れて戻って締まった場合にはラインを造り治すことが可能というプランのご用意もあります。実際今まで取れたことがないので、保証を使って再手術になったことはないわけですが、これは、ほぼ確実に戻らないという自信があるからこそつけられる保証ということになります。
さて当院には様々な二重整形法があるわけですが、切る方法、切らない方法を腫れ・耐久性などの項目ごとにまとめたものが下記の表です。
当院で取り扱っている二重整形の種類と特徴
埋没法 | 切開法 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1点法 | 2点法 | 3点法 | 2点連結 | 3点連結 | 部分切開 | 全切開(ライト) | 全切開(フル) | 全切開+腱膜短縮 | |
腫れ・内出血 | ほぼゼロ | ほぼゼロ | わずか | わずか | わずか | 腫れあり | 腫れあり | 腫れあり | 腫れあり |
ダウンタイム | ほぼゼロ | ゼロ~1週間 | 10日間 | 1週間 | 2週間 | 2週間 | 2週間 | 2週間~1ヶ月 | 1ヶ月 |
耐久性 | 数ヶ月-1年 | 2~3年 | 3~4年 | 4~5年 | 半永久 | 3~5年 | 半永久 | 半永久 | 半永久 |
ラインの深さ | 浅い | 自然 | 自然 | 自然 | やや深い | やや深い | やや深い | 深い | 深い |
傷跡 | ほぼゼロ | ほぼゼロ | ほぼゼロ | ほぼゼロ | ほぼゼロ | 二重ラインに隠れる | 二重ラインに隠れる | 二重ラインに隠れる | 二重ラインに隠れる |
ベーシックな「点留め」による埋没法
最もベーシックな二重埋没法です。「○点」とは、皮膚と瞼板(※)を糸で何カ所固定するか、ということを表しています。(※「瞼板」とは上瞼の皮膚の中にある軟骨のような固い板状の組織です。)かつて私が大手美容外科に入職した頃(10年以上前です)は、2点留めや3点留めといったシンプルな埋没法が主流でした。ベーシックですが、この方法にもメリットはやはりあります。
【メリット】
- 複雑な糸の掛け方をする埋没法に比べて腫れが少ない。
- 短時間で手術が終わるので価格を抑えて提供することが可能。
- 連結式の埋没法よりも折り込みが深く入らないので皮膚の厚みが目立ちにくい。
- 手術時間が15分ほどと短く、またダウンタイムも少ないため、腫れを最小限に抑えたい方にお勧めです。
腫れを最小限に抑えたい方にお勧めです。
【デメリット】
やはりラインの持続性(耐久性)が短い点です。個人差があるため絶対とは言えませんが、ざっくりと2点法なら2年ほど、3点法なら3年ほどで緩んだり取れてしまうことが多いようです。
堅固な連結法による埋没法
「連結」とは、糸と糸のループをクロスさせつつより糸のように絡めてロックし、ラインが外れてしまわないように強化しつつ、より糸となった部分で瘢痕組織を形成して皮下にクセを造り二重のもちを半永久としたものです。半永久埋没とも呼ばれる方法です。糸のかけ方を工夫した埋没法で、埋没法ながらも持続性が長い点が特徴です。特に3点連結法による埋没法の場合、当院では今まで過去に取れてしまったと相談に来られた方は一人もおられません。
【メリット】
- 埋没法の中でも耐久性(持続性)が長い
- 二重ラインの折り込みを深くすることでクッキリとしたラインを作ることが可能
(目がより大きく見える)
【デメリット】
もともと目ヂカラがあまり強くない人に3点式連結法を行うと、眼瞼下垂が生じてしまうことがたまにあります。このような方の場合は、シンプルな2点法や3点法による埋没法をお勧めしています。
単純に連結式の埋没法のほうがよいというわけでもありません。皮膚の厚さやまぶたの脂肪量、さらにどの程度維持したいか、ダウンタイムに耐えられるかなど一人ひとりの状態やご希望にあわせてベストな手術法を提案しています。
二重切開法との比較
二重埋没法よりも堅固な二重整形術として二重切開法があります。二重切開法と二重埋没法でお悩みの方もおられると思いますので、二重切開法についても少しだけ解説します。当院の場合、二重切開法にはライトバージョンとフルバージョン、さらに部分切開法を用意しています。その他、腱膜短縮という目を見開く時に使用する腱膜を縫い縮めることで目の開きをよくする手術があり、二重切開法のオプションとして追加することがあります。
この手技を追加すると、目ヂカラを上げたり目の形自体を変えることも可能です。
フルバージョン
しっかり筋肉や脂肪を切除して作る従来の二重切開法です。
ライトバージョン
皮膚の切開は行うが、筋肉切除・脂肪切除を省略して、その代わりに糸の掛け方を3点連結式で行うことでラインが戻らないようにする二重切開法です。フルバージョンと比較すると、筋肉・脂肪の切除というステップが入らないため、断然腫れ・内出血が少なくダウンタイムが短いと言えます。
部分切開法
二重ラインの中央にのみを5~10mmの皮膚切開する二重整形です。以前は多く行っておりましたが、耐久性が二重埋没法の2点連結スパイラル法とほぼ同等であることから、昨今は連結法による埋没法をお選びいただく方が多いです。
それぞれの二重整形術の「耐久性」の面をまとめると、あくまで目安ですが以下のようになります。
上の通りまとめましたが、実際には3点連結スパイラル法(二重埋没法)以上の方法で施術を行えば、ラインが消えてしまうということはほぼありません。そのためここ数年は、二重切開法を行わずとも連結法によってほぼ一生ものの二重ラインにされる方が増えています。
二重切開法のほうが向いている方について
上述の通り二重埋没法の術式は持続力や耐久性が以前よりもかなり良くなったこともあり、昨今は多くの方が埋没法で施術を行うようになっておりますが、とはいえ二重切開法の方が適している方もおられます。一例にはなりますが、以下のような方については二重切開法をお勧めさせていただくことがあります。
- まぶたの皮膚や筋肉、脂肪量が多い方
- かなり広い二重ラインにしたい方
- 深くくっきりとした二重ラインを形成したい方
- 二重ラインを作ると同時に目ヂカラも欲しい方(挙筋前転法を行います)
- 逆さまつげの矯正も考えている方
当院では、上記のケースに当てはまり、且つ患者様も希望された際に限って切開法を行っています。クリニックによっては、患者さん全員に脂肪を取らないと二重に出来ない、切らないと二重にしてもすぐに戻ってしまうと言っている所もありますが、これは単に埋没法よりも切開法のほうが手術料金が高いためにそのように勧めているケースが圧倒的に多いので患者さん側からすると要注意と言えるかもしれません。どうしても切りたくないけれども他院で切るように言われた、もしくは埋没法で一度手術をしたけれども戻ってしまったという方には、当院では第一選択として(切開法ではなく)連結スパイラル式の埋没法をお勧めしております。
二重埋没法のメリット・デメリット
糸でまぶたを止めることで二重ラインを形成する二重埋没法は、手軽な上にリーズナブルであることから当院でも大変人気の施術です。とはいえメリットがあれば、もちろんデメリットも存在します。
また患者様によって、希望の仕上がりイメージ(デザイン)や理想の持続期間(トライアル的に二重にしたいのか・半永久的に二重にしたいのかなど)なども異なるため、SNSやインターネットで見かけた情報だけで判断せずに、ご自身の希望にあった方法で二重整形を行うことがポイントになります。同じ二重整形術として比較されることが多い「二重切開法」との比較で、それぞれの特長について説明します。
二重埋没法 |
二重切開法 |
|
---|---|---|
方法 | 糸を使用して二重ラインを作る (メス・切開不要) |
まぶたの皮膚を切開して 二重ラインを作る |
効果 | 1年程度から半永久的 (施術ほうによる) |
半永久的 |
適応 | 皮膚が厚い方の場合は埋没法では 対応できないこともあり |
皮膚が厚い方も対応可能 |
ダウンタイム | 短い (1週間~2週間程度) |
多少あり (2週間~1ヶ月程度) |
価格 | 切開法よりもリーズナブル | 埋没法よりも価格が高い |
やり直し | 抜糸することで修正は可能 | 可能ですが難易度が 高くなります |
二重埋没法、二重切開法はいずれも二重まぶたにする美容医療ですが、それぞれ上のような特徴と違いがあります。まずは試しにトライしてみたい、元に戻ってもいいので二重ラインを作りたいという際には埋没法が、半永久的に二重ラインにしたいという場合は切開法がお勧めですが、まぶたの皮膚が厚い方の場合は糸で留めるだけでは二重ラインを形成できないため切開法が適応となるなど、目元の状態によっては希望の施術法では対応できないこともありますのでご留意ください。
料金
二重埋没法
1点法 | 自由診療 | 両目 | 16,500円 |
---|---|---|---|
2点法 | 自由診療 | 両目 | 55,000円 |
3点法 | 自由診療 | 両目 | 66,000円 |
4点法 | 自由診療 | 両目 | 88,000円 |
2点連結法 | 自由診療 | 両目 | 132,000円 (5年保証) |
3点連結法 | 自由診療 | 両目 | 154,000円 (10年保証) |
※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
施術情報
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所要時間5分~30分(手術法による)
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ダウンタイム3日~2週間(手術法による)
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施術の痛み局所麻酔注射時のわずかな痛み
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通院0-1回
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麻酔局所麻酔(注射)
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持続性手術法による
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洗顔当日可能
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シャワー・入浴当日可能
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メイク上瞼は翌日可能
症例写真
平行型の二重埋没法・目頭切開なし・女性
ドクターによる症例解説
術前
目頭切開なしで平行型二重を希望された27歳の女性です。目頭側のラインの幅を広くキープする目的で、3点連結スパイラルによる埋没法二重を行いました。
術後
通常、平行型の二重まぶたを作る場合、目を閉じた時にまつ毛の生え際から8mm以上離して広めに作ることが多いのですが、目頭の赤い眼球結膜が三角形にとがって見える方の場合、あまり幅を広くとらずに平行型とすることが出来ます。つまり目頭に蒙古ひだのかぶりがあまりないタイプの目では、目頭切開なしでも平行型二重としやすいと言えます。ごく自然な幅で目頭のラインがしっかりと見えており、目の大きさを大きく見せることが出来ています。
症例に関する情報
治療名:埋没法(3点連結・両目) 費用:154,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、後戻り、左右差など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
二重整形(埋没法/3点連結法)・女性
ドクターによる症例解説
術前
切らない二重埋没法を希望されて当院を受診された高校生の患者さんです。学校があるため腫れない方法を希望されていたため埋没法をお薦めしましたが、通常の埋没法ではラインが消えてしまう可能性があるので心配とのことだったので、埋没法の中でもより堅固に二重ラインを作ることができる3点連結式の二重術を行うこととしました。また、左右のまぶたの左右差も気になっているとのことだったので、これを揃えるべくデザインしてラインの整った二重を作ります。
術直後
耐久性と引き換えに埋没法の中では比較的腫れが生じるとされる連結式(クリニックによりクロス法とも呼ぶ)ですが、工夫して糸をかけるとこの程度の腫れで済ませることが可能です。
術後2週目
術直後と比較して腫れが引くことでさらに、ナチュラルな形状の二重に落ち着いています。目の形の左右差もかなり整っており、左右対称に近い美しいラインの二重に仕上がっています。
症例に関する情報
治療名:埋没法(3点連結・両目) 費用:154,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、左右差、ライン消失など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
二重埋没法(2点連結式スパイラル法)
ドクターによる症例解説
術前
生まれつきの一重まぶたを二重にしたいという希望で来院された29歳の女性です。上まぶたに若干の皮膚の余りがあることで、まつ毛が下に押しつけられ逆さまつ毛もわずかながらあります。二重手術では、強い止め方をすると持ちがよくなる半面、腫れ・内出血が出やすくなる傾向にありますが、今回は、可能な限り腫れさせず、かつ二重ラインの耐久性(持続性)も同時に実現したいという相矛盾するリクエストでした。このような場合、当院では2点連結式スパイラル法による二重埋没法を勧めることにしています。
術直後
手術直後の状態です。わずかな腫れが見られますが、日常生活には支障のないレベルと言えます。
術後1ヶ月
通常、1ヶ月程度経過すると二重埋没法の腫れは完全に引くと言われていますが、術直後の状態と比較しても二重の幅・折り込みの深さにおいて、大きな差は見られません。手術直後の腫れが限りなくゼロに近いレベルだったことが見て分かります。
症例に関する情報
治療名:埋没法(2点連結・両目) 費用:132,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、ライン消失、左右差など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
眼瞼下垂手術後の二重ライン修正
ドクターによる症例解説
術前
左目の先天性眼瞼下垂にて、当院を受診された34歳の女性です。眼瞼下垂の目ではよくあることですが、二重ラインの折り込みがしっかりと形成されずしわのような浅い線となってしまっています。単純に二重整形の手術をする方法もありますが、目の開きも改善を希望されたため皮膚切開を伴う挙筋腱膜前転法(短縮法)を行いました。術前の状態では、左目の視野を確保しようとしているため代償性に左眉毛の位置が右よりも著しく上がっています。
術後1年目
この時点で、左目の開きの改善は充分ですが、二重ラインの幅に若干の左右差が見られ、また左目のラインのカーブに角が見られます。左目に対して、二重埋没法(非連結の2点法)によるライン修正を行いました。
修正術後2ヶ月目
左目の二重ラインの角が取れ、スムーズな曲線となっています。また、より左右のラインの幅・形がそろった印象です。今回、左目の眼瞼下垂の治療は保険診療で行い、その後の二重ラインの微調整は自由診療で行っています。
症例に関する情報
治療名:埋没二重 費用:132,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、皮膚の傷跡、後戻り、左右差など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
二重埋没法の修正術(ラインの崩れを整える)
ドクターによる症例解説
術前
5年前に大手美容外科にて二重埋没法(オーソドックスな2点留めの瞼板法)を行ったものの、二重のラインが取れてきて複数のラインが生じてしまった25歳の女性です。このように複数ラインが生じて三重(みえ)の状態になるのは、埋没法が取れてしまったケースの他、上まぶたにくぼみがある患者様でもしばしばみられる症状です。このようなラインの崩れは二重埋没法のみで治ることもありますが、まぶたの状態によっては上まぶたへのヒアルロン酸注入や脂肪注入などを事前に行い、あらかじめボリュームを上まぶたに与える施術を行うこともあります。
術後
2点法の埋没法で外れてしまっているため、今回はより強固にラインが固定され、かつ深いクッキリした二重ラインを作ることが出来る3点連結スパイラル法を希望されました。写真は、術後2週間目の状態です。このような強固な外れることのない方法で留めたとしても、腫れは1~2週間程度でほぼ改善します。複数のラインが1本の深いラインに統一され、かぶさっていた皮膚のたるみも取れることで目元が明るくスッキリした印象になりました。
症例に関する情報
治療名:埋没法二重術(3点連結スパイラル・半永久埋没) 費用:154,000円 治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、異物反応、炎症、感染、糸露出、左右非対称など 施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
二重埋没法のダウンタイム(経過・過ごし方・腫れ・傷跡など)
初めて二重手術をされる方の場合、ほとんどの方が二重埋没法後の「腫れ」「内出血」といったダウンタイムや、術後に周囲にばれないかという点を気にされることが多いです。二重埋没法は切開法と異なりメスを使わないため、術後の腫れや内出血が最小限で済む点が特徴ですが、二重埋没法の中でも糸を留める点数によって腫れや内出血のボリュームが異なります。ダウンタイムと耐久性は反比例するものでもあるので、どのあたりに照準をあてるのかはカウンセリングでより具体的に話ができればと思います。
また、同じ埋没法でも医師の技術力によっても術後の腫れ・赤みの程度に差が出ます。私は前任の大手美容外科時代も含めると、1,000症例以上の二重整形術を行っていますので、感覚的に脂肪のつき具合や皮膚の状態にあわせて糸の通し方や引っ張る程度などを自然と調整していますので、手術後の内出血や腫れの程度はかなり少ないのではないかと考えています。ここでは一般的な二重埋没法後のダウンタイム(腫れ・内出血・傷跡など)について説明いたします。
二重埋没法後の腫れについて
二重埋没法後は切開を行わない施術のため腫れが少ない点が特徴です。術直後から2日後くらいまでは多少の腫れが生じますが、1週間ほどでほぼ落ち着いてきて、1~2ヶ月程度で普段通りに近い目元に戻ります。ただし連結法で埋没法を行った場合は、点留めの埋没法よりも堅固に糸を止めるため腫れが大きくなることがあります。
二重埋没法後の内出血について
切開を行わない二重埋没法は術後に内出血が生じないことも多いですが、麻酔針が血管に触れてしまったなどで内出血が生じた場合は、1~2週間程度で次第に改善します。内出血が生じると赤紫のあざのような状態になるため、眼鏡やメイクなどで隠すようにするとよいでしょう。
二重埋没法後の傷跡について
埋没法は、皮膚を切らない方法なので目立つ傷跡が生じることはありませんが、針穴程度の傷跡が生じます。基本的に二重のラインに隠れてしまうので目立ちません。また傷跡自体は1ヶ月ほどすると徐々により分かりづらくなってゆくため、傷跡がその後も残ってしまうことは稀です。
二重埋没法後の痛みについて
麻酔を使用するため施術中にはほぼ痛みはありませんが、術後に軽い痛みや違和感が生じることがあります。通常は数日程度で解消します。また糸で皮膚を止めるため、術直後は多少まぶたの内側が引っ張られているような感覚が生じることがありますが、数日程度で次第に慣れてきて違和感はなくなることが多いです。
二重埋没法後の目の渇きについて
また二重埋没法の術後に目の渇き(ドライアイ)やゴロゴロ感が生じることがあります。このような症状も次第に慣れていくことで1週間ほどで収まっていきますが、もしその後も継続して症状が続く際には当院までご連絡ください。
二重埋没法後のつっぱり感について
二重埋没法は糸で皮膚と瞼板をつなぐように縫合していますので、最初つっぱり感が生じることも多いです。1~2週間程度で次第に違和感はなくなってきますので、あせらず待ちましょう。またこれに関連して、皮膚を糸で引っ張る施術のため、皮膚面の針穴部分にくぼみが生じることがありますが、これも1~2週間程度で次第に分からなくなっていきます。
二重埋没法ダウンタイム中のトラブルと
対処法について(リスク・副作用)
二重埋没法後に生じうるリスク・副作用には以下のようなものが挙げられます。
炎症や感染、化膿
二重埋没法で使用する糸は、溶けない糸です。組織との反応性が一番低い糸としてナイロン糸を用いますが、この糸に細菌がついたり、糸を結んだときに皮膚の成分の一部が皮膚の下に入り込むなどの原因で炎症を起こして、赤く腫れてきたり、化膿したりすることがあります。極めて稀な症状ではありますが、万が一このような症状が生じた際には抗生剤を服用していただくことで症状を改善しますが、抗生剤では改善しない場合には埋没法で使用した糸を抜糸する必要があります。
まぶたのしこり
二重埋没法後にまぶたにポコッとしたデコボコ(しこり)が生じることがあります。これは、組織反応が少ないとされるナイロン糸であっても異物であることに変わりはないので、体の方で糸を異物として認識してしまうと、糸に対して「異物反応」が発生し、しこりを形成することがあります。正常な免疫反応の一つですが、皮膚面からしこりが目立つ場合には抜糸の対象となることもあります。
二重埋没法の施術に慣れた医師であればこのようなことが生じることはほぼありませんが、医師の技術力によってはこのようなしこり(糸の結び方のミス)が生じることがあります。
まぶたが閉じなくなる
二重切開法で起きやすいトラブルですが、埋没法後でも起こりうる症状です。埋没法ではまぶたの皮膚と挙筋腱膜もしくは瞼板を糸で結ぶことで二重ラインを形成しますが、この際に糸を止める場所がずれてしまったり、糸を必要以上にきつく縛ってしまった際などにまぶたがしっかりと閉じなくなってしまうことがあります。このような際には糸を抜糸して元に戻す必要があります。
角膜損傷
二重埋没法は、まぶたの皮膚と挙筋腱膜もしくは瞼板を糸で結ぶことで二重ラインを形成する施術ですが、特に瞼板に糸を引っ掛けた際に、結膜側(眼球側)に糸が露出した状態になり、まばたきや目を擦った際などに糸が眼球を傷つけてしまい角膜に傷がつくことがあります。角膜に傷が生じると、目がゴロゴロする、ドライアイになる、さらに症状が進んでしまうと、角膜炎や角膜潰瘍といった病気になるといったリスクがあります。
二重埋没法の施術直後のケアと経過について
術後の腫れ、赤みといったダウンタイムや、術後に想定されるトラブルをできるだけ回避するためにも、二重埋没法後に気を付けていただきたい点やアフターケアについてまとめます。
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①ダウンタイム中に避けたい行動と習慣について
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冷却は基本ですが…
腫れを予防するのに冷やすのが大事なのはよく知られていますが、冷やしすぎも禁物です。
冷やしすぎることで、血流が悪くなり埋没法の針穴の傷や切開法での切開創の傷の治りに影響が出る可能性があります。時々アイスノンなどで軽く冷やす程度にとどめておくのが無難です。運動、長湯など血流の良くなることを避ける
血流を促進するようなことは一般にさけたほうが無難です。炎症を促進して、腫れ・内出血・創部周辺の赤みを生じやすくしてしまいます。お風呂は、湯船に浸かるのは避け、ぬるめのシャワーをサッと浴びる程度にとどめておいたほうが無難です。
辛いものや熱いものは避ける
熱い物や辛い物を食べると発汗作用などに伴って血流がよくなるので、やはり腫れを長引かせる原因となります。また、気をつけなくてはならないのは塩分の多い食事です。むくみの原因となりますので、塩分控えめの食事が推奨されます。水分の取り過ぎも腫れが長引く原因です。
枕を高くして寝る
腫れ予防として大切です。足のケガをした時や足にむくみがある時に足を高くして寝るのと同じです。手術を行った部位には軽い炎症があり、炎症部位では血管の透過性が増して水分が貯留しやすいことが知られています。重力に従って水分が貯留しやすい状況を回避するため寝るときの枕を高くすることで瞼のむくみ・腫れを少しでも軽減出来るよう努めましょう。
ライン幅も関係
術後のケアではありませんが、腫れを出来るだけ目立たせたくなければ、幅の広い二重よりも狭い二重でデザインして作ったほうが腫れは目立ちません。
広い二重を作った場合、二重の広さに加えて、腫れのせいでさらに二重幅が広く見えることで腫れがなおさら目立ちます。もし、出来るだけ短いダウンタイムを希望されるなら広い二重よりは平均的か狭いラインを選ぶとかなり腫れを目立たなく出来ます。
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②持ち(持続期間)をよくするために気を付けること
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クレンジング・洗顔
埋没法では、髪の毛とほとんど同じくらいの太さの細い糸で皮膚が二重ラインに固定されている状態なので、術後数日はメイクを落とすときのクレンジング・洗顔は極めて慎重に行うことを推奨します。
皮膚に触れるときは、やさしくソフトタッチで極めて静かにゆっくりと指を動かして下さい。瞼の皮膚を強く押したり、速い動きは禁物です。糸が緩んだり切れたりしてラインが消失する原因となります。目元がかゆい時は?
花粉症、アトピーの方などアレルギー体質でまぶたの皮膚にかゆみを感じ安い方は、まぶたをかいてしまいすぐに埋没法の糸が外れてしまうということがしばしばあります。
対策としては、花粉症ならその時期はあらかじめ抗アレルギー薬の内服を飲んでおく。かゆくなった時に塗るかゆみ止め軟膏を持ち歩く、結膜炎のある方は目薬のかゆみ止めをあらかじめ眼科で処方しておいてもらうなどの準備が必要です。
せっかく行った手術が無駄にならないように、普段からのこころがけも大切です。エステなどでのマッサージ
マッサージも上記と同様な理由で控えるべきです。一度二重手術をしてしまうと、埋没二重の場合はもはや上まぶたのマッサージは以後ずっとできないと考えてもよいでしょう。
なお切開法の場合は埋没法のように少しこすったくらいでは外れるということはありませんが、それでもラインをキープしたければ出来るだけ控えるべきです。生まれつきの二重であっても、強くマッサージすることで外れて一重になってしまったという事例がこれまでにあります。コンタクト
コンタクトは、装着中に常に皮膚に対して摩擦力が加わる点と装着時に上まぶたの皮膚をひっぱったりすることで、糸がゆるむ原因となります。
ではコンタクトを使用している方は、二重の手術は出来ないかというとそういうことではありません。出来るだけコンタクトを装着する時間を減らすことでラインの持ちをよくすることは可能です。 仕事の時間中は眼鏡を掛けられないという方も家にいるときは出来るだけ眼鏡ですごすように心がけることでライン持ちを伸ばす事は充分に可能です。
よくあるご質問
- 二重埋没法の手術はどのくらいの時間がかかりますか
- 二重埋没法は、切開を行うことなく、まぶたの皮膚と挙筋腱膜もしくは瞼板を糸で留めることで二重ラインを形成することができる施術です。切開がないこともあり、施術時間は10~20分程度と短時間で行うことが可能です。当院の二重埋没法には「点留め(1点留め~3点留め)」と「連結法(2点連結・3点連結)」があり、連結法の場合は多少時間が長くなりますが、それでも20分を超えることはほぼありません。
- 二重埋没法の持続期間はどのくらいですか?
- 二重埋没法の耐久性(持続期間)は、糸の留め方によって大きく変わってきます。最もライトな1点留めの場合は、価格もリーズナブルでトライしやすい半面、まぶたの皮膚を1か所でのみ留めて二重ラインを形成するため、持続期間は長くても1年程度のことが多いです。3点留めの場合は、3~4年程度持続することが多いです。より長期間に渡ってラインを維持したいという場合は、連結法による二重埋没法の施術をお勧めします。特に3点連結法による二重埋没法の場合は、今までに「取れてしまった」というご相談をいただいたことが一度もなく、半永久的な効果が見込める埋没法です。そのため当院でも、「3点連結法」については「10年保証」を用意しており、万が一10年以内に取れてしまった際にも無償で再手術を行っています。
- 二重埋没法後はいつから普段の生活を送れますか?
- 二重埋没法は比較的腫れが少ない施術ですが、施術当日~2日後くらいまではある程度の腫れが生じます。そのため腫れのせいで周囲にバレてしまうのを避けたいという際には、術後2日程度は学校やアルバイトなどはお休みされたほうが良いかもしれません。それほど腫れを気にしないようであれば、手術翌日でも通常通りの生活を送っていただくことも可能です。
- 二重埋没法後の入浴、洗顔、運動などはいつから可能ですか?
- 二重埋没法を受けた後について、洗顔やシャワー、入浴などは基本的に当日から可能です。ただし術後はできるだけ身体は安静にしていただくほうが回復も早くなるため、激しい運動やサウナ、熱い湯舟への入浴など、血行を促進したり身体に負担がかかるような行為は1週間ほどは避けられたほうがよいでしょう。
またメイクについては基本的に翌日以降から可能ですが、腫れが目立つ際には感染を防ぐためにも腫れが落ち着くまでは控えていただくほうが良いです。(上まぶた以外へのメイクは問題ありません) - 二重埋没法の手術は、何歳から受けることができますか?
- 二重埋没法に年齢制限はないため施術自体は何歳でも行うことが可能ですが、皮膚組織の成長がある程度終わる、小学校高学年(10歳前後)以降で施術をされるのがよいでしょう。またメスを使用しないとはいえ針を使用して行う医療行為となりますので、未成年の方については親権者の同意が必要となります。
- 二重埋没法の手術は、誰でも受けることができますか?
- 二重埋没法は基本的にどなたでもお受けいただける施術ですが、まぶたに脂肪が多い方の場合、まぶたの皮膚と挙筋腱膜や瞼板を糸で留めても脂肪の厚みで糸が緩んでしまい、すぐに元に戻ってしまう可能性が高いためお勧めしておりません。まぶたに厚みがある場合は、切開法による二重整形をご検討いただく方がよいでしょう。 なお上記以外にも、妊娠中の方については身体への影響を鑑みて、当院では全施術において施術をお断りしております。
- 二重埋没法の手術は、失敗するリスクがありますか?
- 二重埋没法はメスを使用せずに行う施術のため、術後に生じるリスクや失敗が比較的少ない施術ではありますが、左右差ができた、糸が皮膚から出てきた、しこりができたといった失敗・トラブルや、感染・炎症、まぶたが閉じなくなる、角膜障害といった症状が生じるリスクが想定されます。いずれも経験豊富な医師の元で、安全に十分に配慮をした上で施術を行うことでトラブルは最大限回避することができます。価格や知名度だけでクリニックや医師を選ばず、技術力や症例数などを元に吟味されることをお勧めします。
- 埋没法の手術は、他の目元の整形手術と同時に行うこともできますか?
- 二重埋没法は、他の目元の整形と併用することも可能です。当院でよく行っているものには、グラマラスライン形成術、涙袋ヒアルロン酸、上まぶたの窪み治療(ヒアルロン酸注入)などが挙げられます。また目元の整形にとどまらず、同時に鼻整形術や額・あごなどへのヒアルロン酸注入術など幅広い施術を併用することが可能ですので、一度にトータルで施術を行いたいという際にはお気軽に診察の際にご相談ください。
- 二重埋没法の手術後、結果が気に入らない場合、修正することは可能ですか?
- 二重埋没法後に再度修正手術を行うことは可能です。実際に当院でも、他院修正として2回目以降の再施術を行うことがしばしばあります。
再手術(修正術)を行う際の注意点としては、術後1か月程度は小さなものも含めるとまだ腫れが続いている状態のため、再手術(修正)を行う際には1ヶ月以上の期間を置いていただくことをお勧めしています。ただし、逆に2ヶ月以上が経過すると組織が癒着して剥離が必要になるため、1回目のラインよりも「狭いライン」への修正を希望される場合には、必ず2ヶ月以内にご来院いただくようにお願いします。※二重ラインの幅を広める場合は、初回に糸で留めたまぶたの皮膚部分が内側に入るため2か月目以降であっても施術は可能です。 - 二重埋没法の修正で抜糸は必要ですか。
- 二重埋没法のやり直し(修正)では抜糸を行う場合と行わない場合があります。現在の二重ラインよりも幅を広くしたい場合は、基本的に抜糸を行わずに再手術を行います。逆に今の二重ラインよりも幅を狭くしたいという場合は、前回の手術で使用した糸を抜糸してから施術を行います。抜糸はまぶたの皮膚に小さな穴を空けて、そこから埋め込まれた糸を除去する方法が一般的です。
なお初回の手術で作った二重ラインよりも幅を狭くしたいという際には、皮膚の癒着が進む前に修正術を行う必要があるため、前回の施術から2ヶ月以内をメドに来院するようお願いいたします。 - 二重埋没法は、何度でも繰り返し行うことができますか?
- 二重埋没法はダウンタイムも少なく手軽な二重整形術ではありますが、何度も施術を繰り返すと癒着が進み皮膚組織が硬くなっていくため、再手術時の難易度がどんどん高くなり、希望するような二重ラインに仕上げることが難しくなっていきます。回数の上限が決まっておりませんが、できるなら3回以内には抑えていただくほうがよいでしょう。
コラム糸の留め方にもコツがあります
二重埋没法は通常、糸をかける点数が増えるほど強度が増すと考えられがちです。これは、一面においては正しいと言えますが、同時に間違ってもいるとも言えます。実は、掛ける点数がある点数を超えると逆に強度が減って、数ヶ月で取れてしまう現象が起きうることを知っておいて欲しいと思います。(例外もあります)
常識的に考えて、二重のラインを支える糸の点数を1つより2つにした方が1本の糸にかかる負担が分散するため、2点で支えるほうが、ラインがより長持ちするという考えは理解しやすいと言えます。このように考えると、たくさんの点数でかければかけるほど一見よさげに思えてしまうのですが、実際は違います。
瞼の裏側の粘膜の直上には、瞼板という硬い線維性の組織があり、二重埋没法ではこの板状の組織と表側の皮膚を糸でつなげるようにして糸をかけてゆきます。(この場合、挙筋腱膜に固定する方法は除外します)この瞼板の横幅は黒目の横幅プラスアルファ程度と横方向の長さに限界があるため、2分割、3分割、4分割、・・・・・と糸をかける点数を増やしていくと、糸一つあたりが咬む皮膚の幅がどんどんと狭くなってゆきます。できるだけ糸が外れないようにするには、皮膚の組織を糸がある程度の幅をもってしっかりとつかむ(咬む)必要があります。ですがこの幅がどんどん狭くなってゆくと、糸が皮膚から外れやすくなるという状況が発生してくるわけです。
また、点数を増やし過ぎることによるデメリットは他にもあります。
以前、他院で手術をした「片目7点」という留め方の二重を見たことがありますが、埋没法なのに切開法よりも強い腫れが出ていました。切開法でも1ヶ月あると通常の腫れは引くため、1ヶ月以上腫れが続くということはもはや、埋没法二重の利点である「腫れ・内出血が少ない」という長所が失われてしまいます。当時、そのクリニックでは1点留めるごとに10万円として料金を出していたので、7点留めの場合、両目でなんと140万円の埋没法です。しかし、結果は半年ももたず、ラインが外れてしまいました。二重埋没法において、留める点数を増やしてラインの強度(耐久性)をあげる場合、私の経験ではせいぜい4点までです。それ以上点数を増やしても、ラインの持ちは逆に短くなります。
では、それ以上にラインの持ちや強度を上げるためにはどのようにするか?その答えが、連結式二重・スパイラルです。連結式二重・スパイラルでは、点ではなく線状に二重ラインへ糸を掛けることで、糸が皮膚を咬む距離を増やしつつ、糸が皮膚から外れるのを防ぎ、さらにらせん状に糸をよった部分で瘢痕組織を形成するという留め方です。クリニックによっては、クロス、クロスリンクなどと呼んでいる所もありますが、現在の埋没法のテクニックの一つの流れとしてこのような方法が注目を集めつつあります。
失敗を避けるための工夫(糸の選び方)
当院で埋没法二重に使っているのは「7−0ナイロン」の両端針です。「両端針」とは糸の両端に針が付いている糸のことで、当院では日本製を使用しています。JAPANクォリティ・ブランドとして、長年に渡って愛用しています。
「7−0」とは、糸の細さを表します。この細さが埋没法二重を行う上で最も異物反応などが起こりづらく、埋没法の手技を行うにあたって必要にして十分な細さで多くのクリニックで採用している太さです。これ以上細いと、糸を埋没させやすくはなりますが、糸の強度に問題が生じて切れやすくなったり、ラインの保持力・耐久性に問題が生じる可能性があります。また、逆にこれより太いとラインの保持力は上がるかもしれませんが、皮膚面や結膜面で糸を埋没させることが難しくなり、表から出て来たり、結膜側で目に当たって著しい異物感・流涙・痛みなどを生じることがあるため使用していません。
糸の材質
糸はナイロンが最も組織反応性が少ないので一般的に使われていますが、どのような材質でも体にとっては異物であることには変わりありませんので、ごくまれに免疫反応としての異物反応や炎症が起こることがあります。皮膚面にしこりを作ったり、赤みを生じるなどです。クリニックによって異なるでしょうが、当院では最大で見積もっても1%より少ないトラブルであり非常に希です。
※特殊な素材について
なお、糸に特殊な素材を使うことで、手術費用に上乗せして割増し費用を取っているクリニックもありますが、その素材が通常のナイロン糸よりも有利であるという医学的根拠は皆無であることが多いので気を付けてください。
※溶ける糸について
皮膚の中に異物が残るのが嫌なので、吸収性の溶ける糸でラインを作って欲しいとリクエストされることがありますが、当院ではお勧めしていません。埋没式二重では切開式のように組織の癒着を起こさせてクセづけをしているわけではありませんので、糸が周囲組織に分解吸収された後にラインが消えてしまう可能性があるためです。また、吸収糸はナイロン糸ほどしなやかではありませんので結び目が小さく締まらず、皮膚面の針穴から結び目を皮下に埋没させることが困難であることなどを考え、当院では導入していません。
糸の色
糸には一般的に黒と青の2種類があり、当院では基本的には黒い糸を使用しています。
一般的に黒糸を使うことが多い理由は、抜糸がしやすいためです。術後に万が一患者さんがラインに何らかの不満があったり、運悪く糸が原因となって皮膚面にしこりを形成したり、化膿したりといったトラブルが生じた際に、黒糸の場合は何年たっても脱色することがないので糸を見つけやすく抜糸が容易ということです。なお黒糸のデメリットとしては、皮膚の極端に薄い方などでかなりの至近距離で見ると、糸の結び目が黒い点のように透けて見えることがあります。対して青糸の特徴としては、黒糸とは逆に次第に色が抜けて透明になっていくということです。これは、表面から見て糸の結び目が透けて見えづらいというメリットとなりますが、もし抜糸をするとなった場合に色が抜けていると見つけるのが大変難しく、場合によっては取り出せなかったとなることがあります。以上のようなことから、当院では基本的には黒糸を用いてますが、在庫状況によっては青ナイロンを使うこともあります。もし希望があれば糸の色を指定することも可能であるためあらかじめご確認ください。
針について
両端針にも種類があり、通常針と重瞼用(二重手術用)の専用針というものがあります。違いは、針先以外の針のボディ部分が先端付近からテールまでストレートか、テールに向かってスカートのように広がっているかです。通常針がストレートですが、専用針はスカート状にテールに近づくに従って幅が広がってゆきます。ちなみにこの幅の広がり方も、メーカーにより形状が異なっています。
二重専用針がこのような独特の形状をしている意味は、針を結膜面(裏)から皮膚面(表)に貫通させて引き抜いた時に針のテールの部分が針穴をわずかに押し広げて大きく作ってくれるということです。つまり、皮膚面で糸を結んで結び目を作りこれを針穴から皮下に埋没させる際に、針穴にある程度のサイズがあったほうが糸を皮下に埋没させやすいという利点があります。この針穴の大きさが十分でないと、結び目を針穴にしまう時にやりづらいだけでなく、場合によっては後で、結び目が表に出て来てしまうこともないとは言えません。なお二重専用針は、本手術専用として特殊に製造されている針のため卸値が高く、専用針での手術を希望される場合には割増料金を頂いておりますのでご了承ください。
術前
元々一重まぶたで、平行型の二重を希望されて当院を受診した23歳の女性です。平行型二重を作る時に二重手術にプラスで目頭切開を併用することが多いのですが、今回は目頭切開なしで、平行型の二重にしたいというリクエストでした。切らずに作る埋没法二重では、少しでも糸がゆるむと手術直後に平行型で作られていても、数ヶ月から数年後にはラインが下がって末広型の二重になってしまうことがあります。それゆえ、ゆるむことなく永続的にラインがキープ出来る埋没法・3点連結式スパイラルで二重を作ることとしました。
術後
非常に自然な幅で平行型の二重としています。一般に目頭切開をしない場合、かなり広い幅で二重ラインを設定しない限り平行型に出来ないことが多いのですが、目頭の蒙古ひだの形によっては二重幅をさほど広く取らなくても平行型と出来ることがあります。術前と比較してかなり明るい印象の目元となり、ご満足頂いています。