オステオポール除去
（鼻先の異物除去）

こんなお悩みの方に

オステオポールによるトラブルが増えています

オステオポールは、人工軟骨（PCL／ポリカプロラクトン）という吸収性の高いメッシュ状の溶ける糸を使用した3Dボールで、オステオポアや3D PCLボール、3Dメッシュなどとも呼ばれています。 オステオポールは皮下組織内に挿入すると2年程度で次第に体内に吸収されていきますが、メッシュ内に肉芽組織が入り込むため、オステオポールそのものが吸収された後も鼻の形状を維持することができる点がメリットと言われています。

オステオポール自体はFDA（アメリカの厚労省のような組織）にその安全性も認可されているしっかりとした素材であるのですが、一部においてオステオポールを加工せずにそのまま鼻先へ挿入し（通常は鼻先の形に合った状態に加工をした上で皮下内に挿入します）、さらに縫合固定をせずに施術を行っているところがあるとのことで、ここ最近は「オステオポールを取り除きたい」というご相談がかなり増えてきているのが現状です。
オステオポールは球状をしているため、加工をしないまま鼻尖に挿入すると鼻先で挿入物が動いてしまい皮膚側にオステオポールの形状が浮き出てしまったり、鼻のラインが施術直後の状態から変わってしまう可能性があり、実際にそのような状態になってしまった方からのご相談もしばしばいただいております。

オステオポールそのものは安全性が高い素材ですので、きちんとした使い方（適切な形に事前に処理をした上で皮下内に挿入する）をすればトラブルなどもなく使用できる素材ではあるものの、このような状況から「オステオポールは不安があるので自家軟骨に変更したいという」ご相談も多くいただいており、当院では現在、オステオポール抜去と抜去後の鼻尖形成術を行っています。

オステオポールを安全に使用する方法

上の写真の左側は従来型の丸い球状タイプのオステオポールで、この形状のものは安定性の問題や鼻先の上の部分がふくらみがちな欠点があったため、最近は右側のタイプ（底面が平らなドーム状）のオステオポールが使用されることも増えているようです。またこのような固形タイプではなく、オステオポールで使用している素材（PCL）を鼻先に「注射器」で注入し高さを出すという治療法も新しく開発されているそうです。

繰り返しになりますが、オステオポールはFDA認可を得ている安全性の高い素材ですのでこれ自体には問題がなく、「オステオポール（PCL）をどのように取り扱うか」によって、危険性の高い施術になる可能性があるという点を、ご理解いただければと考えています。

球状のオステオポールをトラブルのない状態で安全に使用するためには、鼻先に挿入する際に必ず事前に鼻の形状にカットして形を整え、さらに挿入後は移植床に糸でしっかりと縫合固定するという作業が必要になります。サイズや形を調整せずにこのままの状態で挿入してしまえば、旧型タイプ・新型タイプのいずれにおいても術後に挿入物が皮下組織の中で動いてしまい、鼻先のラインが崩れる・鼻先の皮膚に赤みが出る・鼻先の皮膚から挿入物の形が浮き出た状態になるといったトラブルに繋がる可能性は否めません。

また、新しい鼻尖形成術として一部のクリニックで行われているPCL（オステオポールの素材）を注射器で注入する施術については、「注入物によって高さを出す」という原理のため、鼻先をシャープにしたい場合や鼻先のラインにもこだわりたいという際には、液体状の注入物ゆえになかなか難しいというのは想像に難くないでしょう。皮膚切開などを伴わないので手軽な鼻先形成術ということなのでしょうが、術後に逆に鼻先に丸みが出てしまい団子鼻のような状態になってしまう可能性も否定は出来ません。

オステオポール自体はFDAにも認可された安全性の高い素材であり、この素材に危険性があるわけではありません。医師が正しい方法で使用すれば、術後もずれることなく長期間にわたって鼻先のラインを形成することも、本来であれば可能な素材なのです。

オステオポール除去後に鼻尖軟骨移植も行っています

現在当院ではオステオポールの除去治療を行っておりますが、オステオポールを除去したことで鼻先にできてしまう空洞部分に軟骨を代わりに挿入する鼻尖形成も行っております。

使用する軟骨は主に耳介軟骨もしくは肋軟骨となり、自家組織（ご自身の身体の一部）のため術後にアレルギーや感染などのトラブルが少なく、また整容的にも非常に満足度の高い結果が得られるため当院で行う鼻先形成で最もオーソドックスな手法です。

また切開アプローチは皮膚の表側から行うオープン法と、鼻の穴の内側（粘膜側）から行うクローズ法の2種類があり、できるだけ傷跡を目立たなくしたいという際にはクローズ法の施術もお選びいただくことが可能です。ただしクローズ法の場合は視野が狭いため、鼻先のラインや高さをできるだけイメージに近い形にしっかりと整えたいという際には鼻の形状を細かく調整ができるオープン法による施術をお勧めしています。特に当院で行うオープン法では切開ラインを目立たなくする工夫をしているため、術後の傷跡はほとんど目立ちません。

鼻尖耳介軟骨移植
による症例

鼻尖耳介軟骨移植で鼻先に高さを出した症例をご紹介します。どの程度鼻先を高くするかは、挿入する軟骨の大きさや形を調整することでカスタマイズ可能です。自然な高さにすることはもちろん、最近は韓国女優のようにアップノーズ気味にしたいというリクエストも増えており、そのようなラインへ整えることも行っています。

鼻尖修正（鼻先を違和感のない自然な形で細くする）

症例に関する情報

治療名：鼻尖修正（鼻尖形成・鼻尖縮小）　費用：220,000円　治療に伴う可能性のあるリスク・副作用：腫れ、内出血、血腫、感染、色素沈着、皮膚面の凹凸、左右非対称など　施術内容に関する問い合わせ先：お問い合わせフォームからどうぞ

鼻尖形成術の歴史

「鼻を高くする」整形には、プロテーゼやレディエッセなどの人工物、耳介軟骨などを使用する自己組織移植、さらに凍結保存軟骨移植など様々な方法がありますが、実は「鼻先（鼻尖）」に限ってみると、人工物によって高さを出す方法には現在に至るまで結果が良いといわれるものが存在していませんでした。
なぜなら、プロテーゼやヒアルロン酸、人工骨（レディエッセ）などは鼻スジ部分（鼻背）を高くするのには申し分ない素材ですが、これらで鼻先部分を高くしようとすると注入系の隆鼻術では十分な高さが得られなかったり、それでも無理に多量に入れると注入物が横方向に広がって鼻先が太くなるなどの問題があったからです。

一方、固形物であるプロテーゼではL型の角部分で鼻先を高くするという試みが美容外科黎明期まで遡れば以前こそ行われていましたが、鼻先が時間とともに極端なアップノーズとなり短鼻変形をきたしたり、鼻先の皮膚に負担がかかり、皮膚に赤みが生じたり、あるいは鼻先の皮膚をプロテーゼの角部分が長期間圧迫し続けることでプロテーゼが皮膚を突き破って、露出してくるなどの問題点がありました。（既に現在はI型が主流となっています）

そのような中で登場したオステオポールは、耳などからの軟骨採取なども不要で比較的手軽に鼻先に高さを出すことができる施術として注目を集め、実際にかなり多くの方がこの施術を行われていらっしゃいます。（外来に修正の相談に来られる方はかなり多いです）正しい使用方法であれば優れた鼻尖形成術であったのですが、残念なことに間違った使用方法で行われる施術が大半を占めてしまったため、「オステオポール＝危険」というイメージがついてしまったように感じます。

効果目的

• 鼻先の異物（オステオポールなど）除去

施術の流れ

1. 洗顔
2. 術前の写真撮影
3. 顔面全体を消毒します。
4. 局所麻酔を行います。
5. 鼻の穴のキワの皮膚切開を行い鼻先周りの皮下を剥離します。
6. 挿入されているオステオポールを除去します。
7. 皮膚を糸で縫合して傷を閉じます。
8. 20分ほど安静室にて休憩し、出血が止まっていることを確認してご帰宅いただきます。

料金

※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。

施術情報

• 所要時間
  30分程度
• ダウンタイム
  腫れが落ち着くのに2週間程度
• 手術時の痛み
  局所麻酔注射による痛み
• 手術後の通院
  術後7日目（縫合部の抜糸）
• 麻酔
  以下の4つのパターンから選択可能
  局所麻酔注射のみ
  局所麻酔注射＋鎮痛点滴
  局所麻酔注射＋静脈麻酔
  全身麻酔
• 持続性
  半永久的効果
• 洗顔
  翌日より可能
• シャワー・入浴
  鼻の腫れがひくまではシャワーのみとし、湯舟への入浴は避けるようにしてください
• メイク
  翌日より可能