オーダーメイド・鼻プロテーゼ術
お一人ひとりの骨形状にあわせ、
世界にたった1つのプロテーゼによって
抜群のフィット感を実現します。
鼻のプロテーゼ手術を希望される患者様は多くいらっしゃいますが、患者様からのご相談事項としてよくいただく内容が以下になります。
- 挿入時にプロテーゼが曲がってしまうことはないか。
- 術後、時間の経過とともにプロテーゼがずれたりしないか。
- 自分の鼻の形状にきちんとフィットするか。
一般的な鼻プロテーゼ手術では、あらかじめ用意された出来合のプロテーゼの中から患者様の鼻の状態にサイズが近いものを選び、手術中に術者がある程度加工を行い、いったん鼻スジの皮下ポケット(正確には骨膜下ポケット)に入れてみて外から形を見つつ、患者様とともに鏡でデザインを確認しながら、必要に応じてプロテーゼを取り出し、さらにメスで削って希望に添うような形に加工を加えていく、というプロセスで行います。
しかし近年は、上に述べたような懸念から自分の顔に寸分のズレなく正確にフィットしたプロテーゼを入れて欲しいというリクエストが増えており、自分の鼻骨形状に合わせた世界にたった一つだけのプロテーゼを術前に作成し、手術で使用する鼻プロテーゼ術が注目されています。当院でもこのようなニーズに対応すべく、「オーダーメイド・鼻プロテーゼ術」というメニューをご用意しています。
術前の準備としてオリジナルプロテーゼを制作する必要があるため、通常のプロテーゼ手術と比較して若干の手間と費用はかかりますが、完全オリジナルのプロテーゼを挿入した時のフィット感は極上そのものです。 その理由は、特にプロテーゼの底面つまり鼻骨・前頭骨と接する部分の面の凹凸が「鍵」と「鍵穴」のように自身の骨面とピッタリ一致符合するためです。これによって、プロテーゼがずれたり、曲がったり、不自然に見えることを限りなく防ぐことが可能です。
※「だんご鼻」「あぐら鼻」「にんにく鼻」など、鼻の名称としてよく使われる俗称について、それぞれの特長や治療法についてまとめてみましたので、あわせてこちらもご覧ください。
オーダーメイド・鼻プロテーゼ術の手順
- 事前に3次元CTを撮影します。
(池袋駅西口の当院から徒歩数分にある提携クリニックにて撮影していただきます) - 一元レフカメラで外貌の写真を撮影します。
- 希望の形、高さ、幅、カーブ、さらにどの部分から高くしたいかなどをお伺いし、問診表にデータとして記入します。
- 1, 2, 3のデータをまとめて、当院と契約している外部の委託業者に送り3Dプリンターで顔面骨のモデル(模型)を作成します。
- 顔面骨模型を元に、鼻骨・前頭骨にピタリと合うシリコンプロテーゼを作成します。
- 手術当日の手順は通常のプロテーゼ挿入術と同様です。
骨面と接するプロテーゼ底面は、出来上がった形状のままで使用し、表面側については患者様の好みによって、プロテーゼを術中加工し若干高さやカーブを変えたりすることもあります。
オーダーメイドプロテーゼと通常のプロテーゼとの違い
左列の3つのプロテーゼ(肌色のもの)は、オーダーメイドで作成したシリコンプロテーゼです。
右側の白いプロテーゼが、通常の既製品のL字型プロテーゼです。
オーダーメイドタイプのものはプロテーゼの裏面(骨と接する側/上の写真でいう下側の部分)に微妙な波形の凹凸があることが分かります。対して既製品タイプのプロテーゼは底面が平滑であり、溝や凹凸構造は一切ありません。
このようにオーダーメイドタイプのプロテーゼは、裏面に波形の凹凸があることによって、患者様ご本人の鼻骨・前頭骨の形状に完全一致するように作られています。それゆえに骨膜下に入れた時に鼻骨・前頭骨にぴったりと寸分のずれなく密着させることが出来ます。これによって、プロテーゼが曲がって入ってしまったり、後々ずれてきたりするといったトラブルを防ぐことができます。
上の左写真は、3次元CT画像を元に3Dプリンターにより作成された頭蓋骨模型です。そして右の写真が、この骨の形状に合わせてオリジナルで作成したプロテーゼを頭蓋模型の上に乗せてみたところです。フィット感は、通常のプロテーゼとは全く異なります。
※なお、元から目立つ斜鼻(鼻スジ・鼻先が曲がっている状態)がある場合は、プロテーゼを乗せる土台自体が曲がっているため、これをオーダーメイドプロテーゼで完全にまっすぐに見せることは難しい場合があります。出来るだけ曲がりが目立たないよう、表面側の処理によってまっすぐに近く見せることが出来るようにプロテーゼの成型をオーダーすることは可能ですので、気になる際にはご相談ください。
オーダーメイドが可能なその他の部位のプロテーゼ
- 顎プロテーゼ(鼻プロテーゼと同様に人気です)
- ほうれい線プロテーゼ/鼻翼基部プロテーゼ(貴族手術)
- 前頭部プロテーゼ(脂肪注入ではもの足りない方にお勧めです)
- 頬プロテーゼ(目の下のクマやゴルゴ線を改善したい方)
- 下顎角プロテーゼ(下顎のラインを整えたい方)
※なお当院では、こめかみの凹みを膨らませる際には、プロテーゼではなく脂肪注入・ヒアルロン酸注入を推奨しています。
施術の特長
- プロテーゼが曲がって挿入されるリスクがない
- ご自身の3DCT(3次元CT)データを元に顔面骨模型を作成し、その形状にピッタリと符合するようにプロテーゼの底面つまり鼻骨・前頭骨との接触面を作成しますので、術者の骨膜の剥がし方などに一切左右されることなく、まっすぐにシリコンプロテーゼが入り固定されます。
- 術後にプロテーゼがずれてしまうリスクがない
- どのような方でも鼻骨および前頭骨と鼻骨の境目部分が完全に平滑な人はおらず、必ず若干の波状の凹凸が存在するため、プロテーゼの底面も当然それに合わせて波形に作られます。そして、この波形の部分と自身の骨面が完全に一致することにより滑り止めのような効果を発揮し、後々組織の治癒過程でプロテーゼがずれて動いたり、曲がったりするのを防ぎます。
- より自然な仕上がりに
- オーダーメイドプロテーゼは、ご自身の骨面のカーブに完全に一致するように作られるため、横や斜めから見た鼻スジのカーブに無理が生じません。また骨形状を考慮して製造するため、プロテーゼが入っている部分と入っていない部分で段差が発生するリスクもほぼないです。さらに正面から見た時の鼻スジの幅も、ご自身の顔の大きさ・造りに完全に合わせて成型されるため、非常に自然な仕上がりに見えます。既製品をそのまま入れたのでは、決して得られないようなナチュラルな見栄えがオーダーメイドプロテーゼを使用するメリットです。
効果目的
- プロテーゼが曲がりなく入る。
- プロテーゼが後々曲がるのを防ぐ。
- 既製品の使用よりも自然な仕上がりとなる。
症例写真
オーダーメイド・鼻プロテーゼによる隆鼻術
ドクターによる症例解説
症例に関する情報
治療名:オーダーメイド・鼻プロテーゼ、鼻中隔延長術
費用:オーダーメイド・鼻プロテーゼ 462,000円、鼻中隔延長術 220,000円
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、感染、左右非対称、血腫など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
施術の流れ
- 洗顔
- 術前の写真撮影(記録として残します。)
- 顔面全体を消毒します。
- デザイン:皮膚ペン(スキンマーカー)により皮膚面にマーキングを行います。
- 鼻の穴のキワの皮膚切開を行います。
- 皮下および鼻骨骨膜下を剥離して、プロテーゼを挿入するスペースを作ります。
- 皮膚を仮縫合した状態で、上体を起こして患者様ご自身に鏡を持っていただき鼻先の形・角度・プロフィールなどをチェックしてもらいます。
必要があれば、鼻先の形や高さの微調整を行います。
※この時点でほとんど腫れはありませんので、正確に完成形をシミュレーションすることが出来ます。 - 皮膚を糸で縫合して傷を閉じます。
- テープ固定を行います。
- 20分ほど安静室にて休憩し、その後出血が止まっていることを確認して帰宅します。
料金
オーダーメイド・鼻プロテーゼ術 | 1回 | 462,000円 |
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モニター価格 | 220,000円 |
※基本的に1回
※別途、CT検査代等が掛かります。
※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
施術情報
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所要時間30分
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ダウンタイム腫れが落ち着くのに平均約2週間程度
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手術時の痛み局所麻酔注射による痛み。
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手術後の通院2日目:鼻栓除去
7日目:縫合部の抜糸。(鼻栓をご自身で抜去する方法も可能) -
麻酔以下の4つのパターンから選択可能
局所麻酔注射のみ
局所麻酔注射+鎮痛点滴
局所麻酔注射+静脈麻酔
全身麻酔 -
持続性半永久的効果
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洗顔ギプスが取れる5日目より可能
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シャワー・入浴鼻の腫れがひくまでは入浴は避けてシャワーのみが望ましいです
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メイクギプスが取れる5日目より可能
術前
鼻の全体的な低さを気にしてご相談に来られた27歳の女性です。鼻根から鼻背部分はプロテーゼで高くして鼻スジの通ったラインに、また鼻先については鼻中隔延長を行うことで全体的に鼻に高さを出す形で施術を進めることとしました。プロテーゼは、個々人の鼻骨・鼻軟骨の形状に合わせて調整を行うことができるオーダーメイドプロテーゼを使用します。
術後
術後1年目の状態です。事前の3次元CT撮影にて、鼻骨と鼻軟骨の形状を正確にデータ上で評価し、このCTデータを元に、鼻骨・鼻軟骨に完全にフィットする形状のプロテーゼを3Dプリンター技術によって作成します。完成したオリジナルのプロテーゼを鼻根から鼻背部分の骨膜下ポケットに挿入することで、挿入後のズレや曲がりを防ぎます。鼻先は鼻中隔延長によって、プロテーゼで高くなった分に見合うぶんだけ前に出し、全体のバランスの取れた自然なラインを出しています