斜鼻修正
曲がった鼻を日帰り手術でまっすぐに。
曲がりの原因に応じて様々なテクニックを組み合わせます
鼻が曲がって見える原因には、様々な要因があります。
生まれつきであれ、後天性つまり外傷(けが)がもとであれ、以下のような原因が挙げられます。
・鼻骨が曲がっている。
・鼻骨のハンプ(でっぱり)が非対称。
・外側鼻軟骨が曲がっている。
・鼻翼軟骨が曲がっている。
・鼻中隔軟骨が曲がっている。
上記の要因が単独で存在することもありますが、多くのケースではいくつかの要素が少しずつ混ざって存在し、結果として鼻が曲がって見えます。
そのため、鼻骨の曲がりの部分にノミを入れて骨を人工的に骨折させて鼻骨の形を矯正したり、ハンプ(骨の出っ張り)があればそこを削ったり、鼻中隔軟骨の曲がりがあればその中をくり抜いて軟骨の可動性を高めつつ、糸を掛けて鼻中隔を曲がっている側からそうでない側に引き倒すようにして角度を矯正したりと、斜鼻の状況に合わせて複合技により矯正を行うことがほとんどです。
また、このような操作によっても鼻スジに湾曲によるわずかなへこみがまだ存在するような場合は、その部位に鼻中隔(ないし耳介)からの軟骨を移植するようにして、わずかなへこみによる陰を消したりするようなタッチアップ手技も加えることでよりクォリティの高い結果を得ます。
他の鼻手術と同様にいわゆる定型的な手技の部分もありますが、実際は術者の技量と裁量により結果にかなりの差が出る手技とも言えます。
本施術は基本的に局所麻酔で行いますが、傷みをできるだけ感じたくないという際には静脈麻酔や全身麻酔で施術を行うことも可能です。静脈麻酔の場合は、手術中に鼻の状態を確認することも可能です。
※「だんご鼻」「あぐら鼻」「にんにく鼻」など、鼻の名称としてよく使われる俗称について、それぞれの特長や治療法についてまとめてみましたので、あわせてこちらもご覧ください。
鼻の俗称とその治療法について(だんご鼻・あぐら鼻など)- 曲がっている鼻を治したい
- 鼻の左右のでっぱりが非対称なのが気になる
施術の特長
- 治療の内容はカスタマイズが可能
- どの程度のストレートな鼻を希望されるかで、行う手技の内容・組み合わせが変わってきます。
鼻骨の骨切りまで行うと腫れが最低でも1ヶ月は続くので、あえて骨切りは行わず、ダウンタイムを短縮するために最小の手技で今よりストレートに近づけることも可能です。 - 総合的に治療することでより高い完成度へ
- 鼻の曲がりの原因は多岐にわたるため、様々な手技を組み合わせれば、それだけ完成度の高い結果を得ることが出来ます。いわば、まさに鼻の整形の総合力が試されるのがこの治療と言えるため経験豊富な形成外科医の技術が必須です。
- 鼻の通りが良くなるケースも
- 鼻中隔が曲がっている斜鼻のケースでは、鼻腔の片側に鼻中隔が著しく張り出すことで鼻腔内の空気の流れが障害され、鼻の通りが悪い状態となっていることもあります。
曲がった鼻中隔軟骨を矯正によりまっすぐとすることで鼻呼吸がスムーズとなり頭痛などが取れるケースもあります。
症例写真
斜鼻修正術
ドクターによる症例解説
症例に関する情報
治療名:斜鼻修正術
費用:550,000円 ※鼻の状態にあわせ実施する手技が異なるため価格変動あり
治療に伴う可能性のあるリスク・副作用:腫れ、内出血、血腫、感染、左右非対称など
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ
効果目的
- 曲がった鼻をまっすぐにする。
- 鼻の通りがよくなる。
施術の流れ
- 局所麻酔注射を鼻全体に打ちます。痛みが不安な方は静脈麻酔や全身麻酔での施術も可能です。
- 鼻の穴の中の粘膜と鼻柱部の皮膚を切開してオープンアプローチとします。
- 鼻骨、外側鼻軟骨、鼻翼軟骨、鼻中隔軟骨の全てないしいずれかに対して操作を加えることで曲がった鼻スジをストレートに近づけます。
- 鼻スジの一部に依然としてカーブによるわずかなヘコミ(陰)があればそこへ鼻中隔(ないし耳介)からの軟骨を移植します。
- 切開創を糸で縫合して閉じます。
- 鼻をギプスで固定して矯正した形を保持します。
料金
斜鼻修正術 | クローズ法 220,000円(オープン法は+110,000円) |
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※記載料金は予告なく変更することがございます。またカウンセリング・診察時にご提示したお見積について、有効期間は提示日より3か月とさせていただきます。
施術情報
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所要時間3時間
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ダウンタイム2週間から1ヶ月
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施術の痛み局所麻酔注射時の痛み
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通院手術日、5日目のギプス除去、7日目の抜糸、以後2回程度。
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麻酔局所麻酔注射。痛みが不安な方には静脈麻酔もしくは全身麻酔での施術も可能。
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持続性半永久
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洗顔5日目のギプス除去後
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シャワー・入浴当日可能
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メイクギプス除去後
よくあるご質問
- Q.手術中は痛みなどありませんか
- 局所麻酔を行うため手術中はほぼ痛みはありません。必要に応じて静脈麻酔も併用します。麻酔注射をする際に多少痛みがあります。
- Q.傷跡は目立ったり、ばれたりしませんか
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斜鼻修正術は鼻の穴の内側と鼻柱部の皮膚を切開して手術を行います。鼻柱部*については最小限の切開部分からアプローチするため術後2週間ほどで傷跡はほぼ目立たなくなります。
*鼻柱は、左右の鼻の穴のしきり部分の皮膚面の部位です。
- Q.腫れや赤みなどダウンタイムはありますか
- 斜鼻修正術はご希望にあわせてある程度のカスタマイズが可能です。鼻をストレートにする際に骨切りを行うと、腫れが完全に引くのに1か月ほどかかってしまいますが、ダウンタイムを短くしたい際には、最小の手技で可能な限りストレートにすることもできます。この場合は2週間ほどで赤みや腫れはほぼなくなります。
- Q.手術後、メイクや洗顔は可能ですか
- 術後5日目にギプスを除去しますが、それまでは出来るだけ洗顔やシャワーの際にギプスに水がかからないようにしてください。ギプス除去後はメイクも可能です。
術前
鼻スジが曲がっているためまっすぐに治したいと相談に来られた22歳の女性です。外傷の既往はなく、生まれつきこのような鼻だったとのことです。
正面から見ると、鼻スジの尾根に沿って白い光のハイライトが見えますが、このラインが階段状にジグザグになっていることで鼻が曲がっていることが分かります。このような曲がった鼻を真っ直ぐに直す整形術を「斜鼻修正術」と言います。斜鼻修正術には定型的な手技はなく、必要に応じて骨を切って折ったり、削ったり、軟骨を切除したり、また鼻先のポイントを左右にずらしたり、鼻中隔軟骨をくり抜いてどちらかに倒し込んだりといった、様々な手技を組み合わせることで出来るだけ現状より真っ直ぐに見えるように修正を行います。斜鼻修正術は、数ある鼻整形の中でも比較的難易度の高い手術になることが多いです。
術後1ヶ月目
斜鼻修正術後1ヶ月目の状態です。
鼻スジの出っ張っている部分(鼻骨)をヤスリで削り、鼻軟骨も切除し、さらに鼻スジ外側の凹面に耳からの軟骨移植を行い、鼻先についても軟骨と皮膚の形を若干変えました。術前と比較して、鼻スジの尾根部分を走る白い光のハイライトのラインがまっすぐストレートになったのが分かるかと思います。
このように、わずかな曲がりを直すほうが「斜鼻修正術」としては難しく、比較的わかりやすくしっかりくの字に曲がっているほうが修正手術は容易です。また、鼻スジの軸が全体的に左か右に倒れているような斜鼻については、修正がかなり難しいです。